自転車旅行5.10 マドリッド⇒バレンシア

5月10日(晴れ)

from Madrid to Valencia

◆一路バレンシア

ホテルから出ると思いの外に肌寒い。半袖姿のままではちょっと寒すぎるので、アームウオーマーとウインドブレーカーを着込む。旅を重ねるに従って荷物はどんどん減ると共に軽量化を進めてきたので、今回持参のウインドブレーカーも手のひらサイズに纏められるモンベルの超薄物であるが、風さえ防げばそこそこ暖かいし、それでも寒ければもう一枚薄手のレインウエアーを重ね着すれば何とかなる。

そんな中をバレンシアへの列車が発つアトーチャ駅に向かう。太陽の門広場はマドリッドの中でも便利なエリアだと思う。アトーチャ駅にも近いが、観光ポイントの王宮、スペイン広場、マヨ―ル広場プラド美術館にも近く絶好の位置にある。アトーチャ駅は正確に言うと近距離列車が発着するアトーチャ・セルカニア駅と長距離列車発着のプエルタ・デ・アトーチャ駅が隣り合い、それに加えて地下鉄が乗り入れているマドリッド最大の駅である。太陽の門から駅からはマヨ―ル通りをプラド美術館脇のカスティーリョ広場まで下り、プラド通りを右に行けば駅に至る。

方側4車線のプラド通りの真ん中には木立に囲まれた遊歩道が付けられており、素晴らしい通りである。今回の旅では往路、復路ともにマドリッド発着なので市内観光は旅の最後と決めていたが、駅までの道のりもスペインらしさが十分に楽しめ、さしずめプチ・マドリッド観光をしているような思いになる。

アルカラ通りとプラド通りの交差点にあるキュべーレの噴水と両側に片側4車線の車道があるとは思えないほど緑豊かなプラド通りの遊歩道

バレンシアに向かうプエルタ・デ・アチャート駅は空港と同じセキュリティーシステムで管理されており、待合室に入るにはチケットの照合とX線手荷物検査を受ける必要があり、人によってはボディーチャックも受けている。更にプラットホームに入るにもゲートでチケットチェックを受け、出発20分前にやっと列車に乗れる厳重なものだった。

スペイン北鉄Renfeの立派なプエンタ・デ・アトーチャ駅の駅舎と混雑する駅構内

アトーチャ駅構内に停車中のRENFE(スペイン国鉄)の長距離高速列車

◆バレンシア

2時間ほどの列車旅でバレンシアに着く。駅に降り立つとギラギラした陽ざしに30度を超えるであろう暑さが襲って来る。肌寒かった朝のマドリッドとは大きな違いである。

そんな中で取り敢えずホテルの確保と道路情報を得るためにツーリスト・インフォメーションを探すことにする。走り出すと道路端には橙色の実をたわわにつけたバレンシアオレンジの街路樹が植わっている。さすがバレンシア!

バレンシアにある世界遺産ラ・ロンハ・デ・ラ・セダは15世紀に建てられたゴシック様式の絹の商品取引所である。

インフォメーションは闘牛場を見ながら大通りを北上した所にある市庁舎の中にあった。インフォメーションの紹介でホテルはあっけないほど簡単に見つかり、場所も市庁舎の近くの洒落たホテルだった。

インフォメーションでちょっとあてが外れたのは自転車道情報である。自転車用の道路地図は置いていない上に海岸沿いに目指すバルセロナまで自転車で行くことは出来ない!と言う。地中海の風景を見ながらのんびりとバルセロナまで走ることを考えていただけに一瞬困ったが、余り深刻に思わず取り敢えず行けるところまで走り駄目になったら列車移動に切り替えようと。何せ今回の旅の一番の目的はスペイン巡礼道を走ることなので、行けるところまで行き無理なら無理で手段を考えれば良いと割り切った。(走行距離 15km)

公園越しに見たエル・ミゲレテの塔と大聖堂、リオ・トゥリア噴水

自転車旅行5.11 バレンシア⇒サグント