自転車旅行8.25 コブレンツ⇒コッヘム(ドイツ)

8月25日(晴れ)

ライン川からモーゼル川へ

コブレンツからは、はるか上流のスイス・サルガンスからともに下ってきたライン川と分かれて、モーゼル川に沿っての旅が始まる。

当初、旅を企画した時にはそのままライン川を下り、ボン、ケルンやデュッセルドルフといった街を抜けてオランダに出ることを考えていたが、「モーゼル」という響きに興味を持ち調べてみると、なかなか面白そうとコース変更しただけに合流点に立つと感慨深いものがあった。

ライン川とモーゼル川の合流点は船の舳先から見るような素晴らしい眺めである。

右からライン川、左からモーゼル川が流れ込む合流点

アルケンの古城へは歩けん?

モーゼル川に沿って走るようになって、川のある風景の印象が大きく変わる。

川との一体感をより強く感ずるようになった。

なぜならばモーゼル川はライン川に比べ川幅が狭い上に、川岸近くに自転車道が続いているので、景色に溶け込んで走る雰囲気がいっそう強いというわけであるが、川面が近いモーゼル川に親しみを覚えた。

また、大きく蛇行する川の流れも変化に富んでいるし、山の頂には古城がある。

何より通ってゆく街がひとつ一つ中世そのままの姿を残している。

モーゼル川に沿って実に見事に自然と人の歴史が調和している。

アルケンの城壁

ブドウ畑から望む古城アルケン城

途中、ワイン畑の上に見事な古城が見える「アルケン」の街に立ち寄って、城へ行こうとNobさんを誘う。

街の路地をうねうねと歩き、城壁を出るとワイン畑にぶつかりその上に古城が在る。

山の斜面に整然と栽培されているブドウ畑の間に城に至る道がつけられ、その急坂を上がって行く観光客が見えるので、Nobさんに上ろうと言うと「歩けん!」と。

戻ってモーゼル川を見ながら二人でホットショコラとアイスショコラを味わうことにする。もちろん私がホットショコラである。

Nobさんのアイスショコラと私のホットショコラ

お奨めの街コッヘム

本日の宿泊地コッヘムもいい街だ。

景色だけでなく、住民の心意気も素晴らしい。

川沿いの山の上に威風堂々のライヒスブルク城があるが、住民が所有する城だという。

ここの先代たちが城を売り渡してしまえば城も街も荒れてしまう恐れがあると考え、みんなで資金を出しあって街の所有にしたとのこと。

城の内部は住民たちの管理が行き届き、気持ちよく城も高台からの景色も歴史も楽しめた。再び訪れたい街の一つだ。

コッヘム城

コッヘム城からのライン川の眺め

(走行距離 54km)

⇒翌日(8.26)へ