自転車旅行5.29 オスティリア⇒フェラーラ

ポー川の堤防道路に2km以上にわたって延々と書かれた詩、製作者は一人の若い女性

ボンデノのカフェで

いつものようにランチを食べる場所を探し、フェラーラの手前ボンデノの街に入り、適当なカフェを探して走る。しばらく走り回っていると街のメインストリートらしきところに行き着くが、あまり活気のあるような街でもなくカフェも見当たらなかったがメインストリートの端まで行ってやっと一軒のカフェを見つけることができた。

了解を取り付け、コーヒーを頼み、遅い昼食を摂っていると店のおやじが親しげに話しかけてくる。名前はカルロで30年に亘るイタリアの凋落ぶり、難民問題、経済停滞による若者の失業と流出、政治家や役人の汚職などなど次から次へとイタリアの課題を話しかけてくる。話好きのカルロはどんどんヒートアップし、もっとコーヒーを飲めと店員にお代わりを持ってこさせ、延々二時間という長話に付き合わされる羽目になってしまった。

5月29日(天気)

from Ostiglia to Ferrara

堤防道路上に書かれた長~い長~い詩

話し好きでご機嫌なカルロとの写真

一路フェラーラに向けて

世界遺産の街・フェラーラ

イタリアには街並みが世界遺産になっている都市が数多くありフェラーラもその一つである。中世エステ家の居城だったエステンセ城を中心に市庁舎、サン・ジョルジョ大聖堂やディアマンテ宮など歴史的な建造物が立ち並ぶ見所満載の街で、歩くだけでも素晴らしいが、夜7時過ぎにレンガ作りのエステンセ城が赤く陽に染まって行く様を見ながら、カフェでゆっくりブレークタイムを過ごすのも贅沢なひと時だった。

ロマネスク様式のサンジョルジョ大聖堂

イタリア国旗で飾ったくエステンセ城の威容

旅行計画の練り直し

当初の旅行計画は一か月間イタリアを走り、その後スイスに向かう予定だったが、イタリアの道は想定以上に自転車にとって快適でないことが走れば走るほど身に染みてきた。

同行のYajiさんとヴェネチアで別れてからも、独りでイタリアを走り続けるの止めて別の場所を走ってみようかと何時からということもなく考え始めており、Google mapを眺めて毎晩のようにあれやこれや構想もしていた。

書き込みが入った元の計画の一部

そして、結論はイタリアを走るのはヴェネチアで切り上げ、もっと楽しく走れるところに移ることだった。具体的にはイタリアでの旅行期間を短くした分をフランスのブルゴーニュ地方、モーゼル川の未走行区間と昨年途中帰国で走れなかったアルザス地方に振りかえ、日程が足らない分は列車移動を挟んで調整するものだった。

もちろん調査不足なので何が起こるか判らないが、ヴェネチアからは独りで走るので、状況に応じて臨機応変に変更すれば良いと腹をくくった。

(走行距離 71km)

フェラーラ近郊の日差しを遮る木立の中のダート道

自転車旅行5.30 フェラーラ⇒コンタリナ