自転車旅行6.22 ネルトリンゲン ⇒ ディンケルスビュール
6月22日(雨)
◆雨にも負けず
昨夜は激しく雨が降り、今朝も真っ黒な空でいつ降り出してもおかしくない空模様である。
予報を見ると雷雨ではないので雷大嫌いの私にとっては先ずは一安心。
雨にも負けず
それでも出来るだけ降られないように早めに8時過ぎの出発となる。
しかしながら出発してまもなく雨になり、悪いことに部分的ではあるが道もダートになる。
ダートといってもかなり締まった土質でぬかるむような状態ではないが、それでもタイヤが埋まったり、ハンドルを取られたりと気を使う上にペダルも重い。
そんな中、今日も少しずつ道を間違える。
どうしても持っている縮尺7万5千分の一の地図では正直読み取れないし、おまけに標識を見失うこともあり難渋する。
そして、雨の中では地図も濡れてしまい、無残にもくしゃくしゃになってしまう。
悪いことは重なるもので、今日に限りランチを持っていない上に、お昼になってもレストランらしきものが一向に見つからない。
街に差しかかると配送中のドライバーがいたのでレストランを尋ねると、「知っているところがある」わざわざその店まで先導してくれ、閉店中にもかかわらず店主に交渉してくれるではないか。
おかげでやっと暖かい食事にありつけた。
本場ドイツのハム、ソーセージの盛り合わせ
親切な人たち!!と感謝。
しばらくするとロッテルダムから来たというオランダ人夫婦のサイクリストも店に入ってきて、和気あいあいと情報交換。
何と彼らは夫婦揃って毎年ヨーロッパをサイクリングして楽しんでいるようで、羨ましい限りだ。
オランダ人夫婦サイクリストと
◆事故にも負けず
雨の中を走ると砂交じりの泥水がブレーキにかかり、自転車もこんな日は走りたくないと言わんばかりに「キーキー」と悲鳴を上げる。
ディンケルスビュールに着くころには雨も上がったので泊まりのガストホフでホースを借りて、泥だらけの自転車を洗車しピッカピカに手入れ。
やはり、気持ち良く走るためには自転車への小まめな手入れが必須である。
自転車の洗車風景
ひと休みしてから自転車の調整をするためにバイクショップに行くと、偶然独りでアムステルダムからロマンチック街道をフュッセンまで走っている途中だという60代の福岡在住のサイクリストにお会いした。
カフェにて福岡のNさんと
話をお聞きすると、何でもルートをショートカットするために車の往来が激しい幹線道路を走っていたところ、追突されたとのことであり、自転車の後部は見るも無残にぐしゃぐしゃに潰れている。
今から直してもらうと言われるが、こんな自転車が直せるわけがないと思うほどのひどさであった。
修理を待ちながらさらに話をお聞きすると、ご本人も頭を強打したのでCT検査をしたが、ヘルメットが幸いして大事には至らなかったようだ。
後日お聞きすると「事故にも負けず」その後もヒュッセンまで完走したそうだ。強い九州男子だ。
◆夜警と一緒に火の用心
中世そのままのこじんまりとしたディンケルスビュールの名物のひとつは「夜警」である。
まだまだ明るい夜9時に聖ゲオルゲ教会前に、首からホルン、手にはランタンと長い槍を持ち、帽子に緑のマント姿の夜警が現れ、「火の用心?」と言っているような口上を述べながら街を練り歩く。
その後を観光客がぞろぞろついて回り、レストランの店先では白ワインが振る舞われる。
いかにも中世といういでたちの夜警は街の雰囲気のもマッチしていて、ついて回っても飽きないものであった。
(走行距離 46km)