自転車旅行5.25 クレモナ⇒マントヴァ

無人駅ボッツォロ

入線して来た列車の自転車積載可能車両を探していると、一番前の車両にいた車掌が一番後ろだと指さす。二人が自転車を持って乗ったことが判っているので、車掌がすぐに検札に来るだろうと待つがなかなか来ない。

そして、ついにマントヴァまで来てしまった。悪気はなかったが無札乗車が無賃乗車になってしまった。これはセーフだったのかアウトだったのか聞いてみたいものだった。

ちょっと寂しかった美しい村カステル・ポンツォーネ

一般的にイタリアの道は交通量が多くても少なくても片側一車線で、SPやSSの記号と1~3桁の番号で構成されている。

他の国は構成された記号と数字を見れば国道、地域道、地方道が判り、交通量のおよその見当も付くが、イタリアでは走ってみないと交通量の多寡は判らず道を選ぶことが難しかった。

マントヴァまでの無賃乗車

走りやすい道が見つからない上に、体感温度で30度をはるかに超えていそうな暑さに走る意欲も失せてしまう。

そこで少しだけの距離であるが無理して走らずに列車移動でマントヴァに行くことにした。ボッツォロという小さな村までたどり着くと駅は無人で誰もいないし、切符も買えない。時刻表を見るとマントヴァ行きの列車時刻は判ったが、どこでどのように切符を買えば良いのかさっぱり判らないので、SP64沿いの小さなカフェまで戻って店主に聞くと乗ってから買えばいい?と言う。切符を持たない無札乗車は見つかるとべらぼうなペナルティを払わなければならないと聞いているので半信半疑だった。

5月25日(快晴)

from Cremona to Mantova

心地良い道がない

クレモナからイタリアの最も美しい村の一つ、カステル・ポンツィオーネに向かうが車が多くて快適に自転車を漕いで行く道が見つからない。クレモナから最短距離で走り始めたSP87は大型車が多い幹線道路で、リラックスして走れないし、少しも楽しくない。嫌な道を外れて横道に行き出来るだけ快適な道を探して進むが、首尾は上々とはいかなかった。

ソルデッロ広場から見るサンタンドレア聖堂の蒼いドーム

旧市街ポタリングinマントヴァの最後は三つの湖沿いに景色を眺めながら走り、ドゥカーレ宮を巡るもので大いに世界遺産の街マントヴァを満喫できた。(走行距離 69km)

エルベ広場のサン・ロレンツォ教会とラジヨーネ宮

さらに広場の通りを進みアーチを潜ると今度は広々としたソルデッロ広場に出る。広場の建物の上には教会や数々の歴史建造物が並び、建物越しにはサンタンドレア聖堂の蒼いドームが見えるが、そのドームの色は魅力的だった。

世界遺産の街マントヴァ

聞きなれない名前の街マントヴァはローマ時代が起源の古い街で世界遺産にも制定されており、湖に囲まれた旧市街には歴史ある建築物が数多くある。そんな景観と歴史豊かな街歩きには何と言ってもポタリングが最適である。駅前のホテルから身軽になった自転車で旧市街の真ん中エルベ広場に向かう。着いた広場はさほど広くないが街で一番古い円形のサン・ロレンツォ教会、時計塔のあるラジヨーネ宮とポデスタ宮が立ち並び見応えがある。