自転車旅行9.01 名古屋⇒チューリッヒ

9月1日(晴れ)

from Nagoya to Zurich

◆Yajiさんのコース企画のお手伝いの筈が

秋に一か月チューリッヒからウィーンまで走りたいので、経験を生かしてルート作りのアドバイスが欲しいとYajiさんから話しがあったのは5~6月のロンドンからパリまでの旅を途中で切り上げて帰国した直後だった。切り上げた理由はヨーロッパでも未曽有右の連日の雨天続きと同行のSさんの自転車が蹴り壊されて中々円滑に走れなかった2点であった。本来はロンドンを発ってフランス、ベルギー、オランダ、ドイツを巡りパリまでを一か月かけて走る筈だった。

Yajiさん用のコース作りにはチューリッヒからライン川沿いに走った旅やウィーンからドナウエッシンゲンまでと、ブダペストからウィーンを経てドナウ川沿いを走った旅などの経験から”理想の旅はどんなコースなのか?”をまるで自分が走るかのようにのめり込んで考えた。そして、必ず巡りたいポイントとしてアルプスの切り立った峰々を堪能できるヴァレン湖、ザルツブルグや世界遺産の街ハルシュタットを含めたザルツカンマーグートなどを押さえ、新しく走ってみたいルートとしてザンクトアントン・アム・アールベルクからイン川沿いにインスブルックを経てキーム湖畔の街プリーンまでの道を選び、さらに、リンツに自転車を置いてチェコへの列車旅を加えた。そして念入りに計画したルートを地図に落とし込み大凡の距離や日程も書き込みYajiさんにプレゼンした。するとYajiさんが私の心中を察して”一緒に走ろう!”と誘ってくれた。断る理由もなく喜んで旅に出抱えることになった。

中部セントレア空港まではYajiさんの車で行き、チューリッヒへはそれぞれ別便で向かうことになった

◆別ルートでチューリッヒの宿に

予定通り6時半にはYajiさんのパジェロが到着し、自転車を格納した段ボールを積み込み旅は始まった。急遽相乗りしただけにセントレアまでは一緒に行くが、私が遅れて航空券の手配をしたために行き帰りのフライトは別便になったYajiさんはヘルシンキ経由のフィンエアーで先に向かい、私はいつも通り仁川経由の大韓航空で遅れてチューリッヒに入ることとなった。そしてチューリッヒの宿で先行のYajiさんと落ち合う手筈だった。

チューリッヒに着きバッゲージクレームの特殊荷物受け渡し所に行くと、すでに自転車を収めた段ボール箱は出されていた。そして段ボールの隣には既に誰かが開梱した箱も放置されていた。この場で自転車が組み立てられれば最も便利なので、スタッフに確認するといとも簡単に“OK!“と。その場ですぐに組み立て、スムーズに空港ビルから出ることができた。外に出ると陽はとっぷり暮れ、空は真っ暗になっていた。しかし、いつも通り旅初日のホテルだけは既に予約済みなので焦ることはなく、ホテルの所在地も空港に近いクローテンの街にあるので安心していたが思わぬ苦労をした。

理由は分からなかったがタブレットが現在地を表示しない上に、空港の周りは扇状に拡がった道路のせいで方向感覚が全く掴めない。やむを得ずに何人か通行人に場所を聞くも、指し示す方向はバラバラ。あちらこちらを彷徨った上にやっとホテルに到着と旅の出だしは散々だった。

チューリッヒでの夕食は宿に併設されたアジアンフードの店でのカレー

自転車旅行9.02 チューリッヒ⇒ネーフェルス