自転車旅行6.18 ルミッシュ⇒コンツ

6月18日(雨のち曇り)

from Reimech to Konz

トリール到着でモーゼル川走破

朝方、そんなにひどくはないが雨が降っていた。雲行きが怪しく出来ることなら鉄道で移動したいと地図を確認すると、ルクセンブルク側には路線がなく対岸のドイツ川を走っている。確かに時折列車が通り過ぎる音がモーゼル川の向こうから聞こえてくる。

最寄駅まで行くとなると10kmほど戻って対岸ドイツのベルルまで行くか、ルクセンブルクを25kmほど直進してメルテールまで走るかいずれかであった。多少迷った結果、どうせなら新しい道を走ろうと考えメルテールに進むことにした。

ルクセンブルクの道は悪くないし、幸い天気も徐々に回復し小雨が降る程度だったので、更に走り続けそのままトリールまで行くことにした。

モーゼル川沿いの赤い岩肌の崖

雨宿り

トリール手前で激しく雨が降り出してきた。低く垂れこめた雲の流れが早く、しばらく止みそうもないので雨宿り場所を探すと、モーゼル川沿いのオートキャンプ場に併設されたカフェが見つかり熱いコーヒーを飲んで一休みすることしたが、時折いっそう激しく降る雨は山の姿を隠すほどで焦ることなく降りやむまでゆっくり腰を落ち着けることにした。

暫くすると同じように雨に降られた二人が走って来た。同じく雨宿りの二人はフランクフルト近郊から車で来て、この周りをポタリングやボート遊びをして夜はキャンプ場でテント泊しているという。 話を聞くと、ご主人は法律関係の仕事で半年ほど六本木住まいをした経験があり、東京はとても便利で機能的な良さがある反面、せわしなく豊かな自然もない街なのでまったく住みたいと思わなかったとのことだったが、数日観光で訪れた奥さんにとって、日本はテクノロジーの国に映ったと言う。そして最も印象的で驚いたものは温水便座で、その心地良さは格別で忘れないものだったと照れながらも大笑いだった。

一緒に雨宿りのドイツ人夫婦

雨上がりの道を再び走りトリールに行くと、街のシンボルであるポルタ・ニグラが目に飛び込んできた。トリールには5年前チューリッヒからアムステルダムを走った道中で、ライン川との分岐の街コブレンツから走り訪れており、その時から将来できることならモーゼル川を遡ってナンシー辺りまで走ってみたいと考えていたので、感無量であった。 そして5年ぶりのトリールは天気がすぐれないにもかかわらず、さすが世界遺産の街だけあって多くの観光客で活気が満ち溢れていた。

ポルタ・ニグラ

電車でコンツへ

トリールへ来る時に走って来たのと同じ道を戻っても良いが、モーゼル川とザール川が合流するコンツまで電車で行くことにした。問題は切符の買い方だ。余りの近距離だけに窓口で切符を買うのも気が引けるが、券売機で人だけでなく自転車の切符を買うのは、自分にとって未だに難しく苦手なので遠慮がちに窓口に行くとスタッフは行き先が近くても何の問題もないと優しく対応してくれる。 これからは近距離切符でも堂々と窓口で買おう。

ほんの数駅でコンツに降り立つと駅前はガランとして淋しい表情をしており、目に付いた一軒のホテルも営業していない。明日行く予定のザールブリュッケンまでちょっと距離があるので少しでも前に進んでおこうとコンツを選んだが、街の淋しさを見ていると、ちょっと判断が悪かったようだ。 (走行距離 47km)

モーゼル川と線路の間の自転車道(トリール手前)

自転車旅行6.19 コンツ⇒ザールブリュッケン