自転車旅行6.07　シエル⇒ル・ブヴレ

6月7日（晴れ）

from Sierre to Le Bouveret

◆暑さ対策の早立ち

きのう程の暑さではないがこの日も暑くなるという予報なので、比較的涼しい午前中にできるだけ多くの距離を走るつもりで7時半にスタートする。昼間暑くなるにしても朝方の空気はひんやりした気持ちの良いものである。

シオン通りを走ってシエルの街を抜けると、右手にスイスアルプスの3000m級の山が見えて来た。鋭く急峻な山は方向からしてヴィルトホルン、ディアブルレなどの連なりで堂々たる山容は見応えがあり、その山々が近いだけにその姿は刻々と変化し見飽きることはなかった。

急峻なアルプスの山々に囲まれた狭い谷間を流れるローヌ川に沿って在るナショナルルート1号線は景色の良さだけでなく走りやすさも抜群だ。パノラマ景色を楽しみながら大きな木立の間や果樹畑の中を走る道の舗装は滑らかで要所にはナショナルルート1号線のマークが入った赤い標識もきっちりあるのでスムーズに走ることが出来た。

真っ直ぐに流れて来たローヌ川は前方の大きな山塊に行く手を阻まれマルティニーの郊外で直角に右に曲がりレマン湖に向かっている。地図を見ると面白いことにマルティニーの街からローヌ川に支流が流れ込んでおり、丁度T字状に川が見える。面白ついでに左に90度折れてちょっと早いがお昼休憩を兼ねてマルティニーの散策に向かう。

スイス・ナショナルロードはこの区間では１、２号線兼用

◆ホテルを探して

朝早く走り出しただけにこの日も2時頃には早くも80kmほど進んでいるので、どこか近くの街でホテルを探そうかと走っていると、畑の中の道を一台の自転車が来るので手を挙げて止める。そして青年にどこの街にホテルがあるか聞くと、モンテーとエグルという二つの街の名を挙げ街の特徴を詳しく説明してくれる。彼曰くエグルの街の方が観光客には良いのでそちらに向かう方が良いと行程も説明してくれる。

教えられた道をたどってエグルに行くと2軒のホテルが見つかったが駅前の一つはまだ時間が早いのか誰も出てこないし、もう一つのホテルに行くと随分高いことを言う。エグルは街歩きが楽しめるほどの魅力があるわけでもなさそうなので、いっそのことレマン湖畔まで走ることにする。

再びローヌ川沿いに走り出すと、さっきまで晴れ上がっていた空がにわかに雲で厚く覆われて来た。

降られることだけは避けたいと一生懸命に走り、オーバーワークだったが降り出す前に部屋からの景色が抜群の湖畔のホテルを格安に確保できた。そしてホテルに着いて暫くすると、雷鳴とともに激しく雨が降り出した。

（走行距離 １０５ｋｍ）

到着後の激しい雨、芝生の庭の先はレマン湖

自転車旅行6.8 ル・ブヴレ⇒ローザンヌ