自転車旅行5.24 ブルゴス⇒カリオン・デ・ロス・コンデス

5月24日(晴れ)

from Burgos to Carrion de los Condes

◆出て来る出て来る大量のおやつ!

オンタナスの村は巡礼道沿いにあるが、自転車で走る通りからは少し外れた所にある。推測するに昔からあったのは巡礼道で後々に車の通りとして自転車で走ってきた道が付けられたようである。途中で全く休むことなく走って来たので、このオンタナスでコーヒーブレークすることになる。彼らの走る時に少ない回数しか休憩をとらないが、その代わりにいったん休むと時間は長く、1時間ほど2杯のコーヒーと多くのスナック、軽食を摂る。また、見たこともない絶景が現れてもまず途中で止まることはなかった。ここでもコーヒーはお代わりをしてたっぷり飲むのであったが、スナックはデットが取り出すスナック菓子。バッグの中にこれでもかと言う位の量のスナック菓子を詰めている。見覚えがあるスナック菓子?ブルゴスの朝食時にあったものばかりだ。デットに聞くと、いつもの通りで朝食時に必要なものは持ってくるのだと笑って言う。確かに私も持ち出すが量も少ない上にちょっと後ろめたさも感じていたが、認識の違いの大きさを感じられずにいられなかった。

オンタナスの教会の3つの鐘は真っ青な空を背景にくっきり浮かび上がり印象的だった。

◆夫婦喧嘩の勃発

ゆっくりとオンタナスの村での休憩を終え出発するが、デットだけトイレに行くとのことで3人が先行し、もと来た道を戻り村への入口で待つ。しかし、時間が経っても来ない。仕方なくエイヴァルトが迎えに戻るがデットがカフェにもいないと。どこか折れるところを間違えて別の道を行ってしまったのではと懸命に探すが中々見つからない。かなり時間が経ってやっと見つかる。どうやら歩き巡礼者の道を進み、自転車で行くべき道との合流ポイントで待っていたと言う。するとエイヴァルトが猛烈に怒り出す。走り出しても二人の激しい口論が続き、どうやら待ち合わせ地点の認識がお互いに違っていたようだがお互いに自分の主張を曲げずに走りながら結構口げんかが続く。時間が解決すると考えフランツと私は彼らと少し多めに距離を置いて後ろを走るのだった。

巡礼道は美しいなだらかな丘を望みながら進む。長閑な景色は気持ちもゆったりさせてくれる。

◆サン・アントン修道院

走っていると巡礼道の先にサン・アントン修道院が見えてくる。廃墟然とした修道院には巡礼道を跨いで辛うじて残ったアーチの梁がかかっている。するとエイヴァルトがここは日ランス人の道でも有数のポイントなのでゆっくり見物し写真も撮ったらと勧めてくれる。

12世紀に建てられたサン・アントン修道院のアーチは歴史を物語る姿で巡礼道に立っていた。

一緒に走り出してから実を言うと一つだけちょっと不満があった。それは写真を撮る暇がないということだ。彼らはデットが時折スマホで写真を撮る以外に写真にあまり興味がないのか、ここは撮影ポイントと思っても素通りしてしまうし、余りに引き留めて写真を撮るための時間をかけさせるのも忍びなく通過していただけにちょっと驚きだった。(走行距離 97km)

自転車だけでなく歩き巡礼者も同じ道をサンチアゴ・デ・コンポステーラに向かって歩いている。