自転車旅行8.28 リューネブルク⇒デーミッツ(ドイツ)

from Luneburg to Domitz

8月28日 (曇り時々雨)

橋がない?

リューネブルクからは先ず最初にショートカットのルートでエルベ川にぶつかるブレッケーデに、そして対岸に渡るノイ・ダルハウにへと向かう。残念ながら、この日は小雨模様の天気で昼まで降ったり止んだりの天気で、朝方にホテルのスタッフが「良い天気であることを願っている。」と声をかけてくれた通りであった。

ノイ・ダルハウに来ると橋がない?地図をよくよく見ると両岸に道は付いているが、川の上には道がない。代わりに小さく船のマークがある。渡し船で渡るのである。およそ65kmもあるラウエンブルクから上流のヴィッテンベルクまでエルベ川にかかる橋が一つもなく、代わりに何ヶ所もの渡し船が橋代わりをしているのである。極めて便利なもので、向こう岸から来たかと思うと、すぐに車が乗りこみ、すぐに動き出すといったピストン輸送で折り返しているので時間的なロスは感じさせないし、誰も当たり前に受け入れているように思える。

ちなみにここの渡船料は人が1ユーロ、自転車が1.5ユーロで、どこで渡っても同じような料金だった。

利便性と自然との調和がスムーズに機能し、エルベ川流域に自然な景観が残っている理由の一つではないかと思わせた。

エルベ川の景色を見ながら走る快適な自転車道

川を渡ると堤防に沿って快適な自転車道が付けられている。幅3mほどでアスファルトかコンクリートで舗装されており、堤防に上がったり、堤防脇に下がったりしながら続いている。堤防の上からは自然のままで、人工的な構造物が一切ない緑のエルベの河川敷が続いている眺望が走りながら楽しめ、道の反対は農地、防風林、点在する農家がある。

何とも贅沢な眺望が続くサイクリングロードで、ノイ・ダルハウでエルベ川を渡ってから、この夜泊まったデーミッツまでズッーーと延々35km程あった。

ドイツ人から自転車道の整備・普及について話しを聞いたことがあるが、自転車先進国のドイツでもほんの20~30年ほどで急速に整備が進んだようで、想像以上に歴史の浅いもので、それであれば日本でも…と思うが?

余談になるが、私は長良川サイクリングロードを海津市の木曽三川公園から岐阜市まで走ったことがある。

長さは延長36kmとほぼ同じだが、走りやすさは天と地の差以上で全く「似て非なるもの」である。長良川沿いの道は至るところに車止めの柵が設置され、自転車のスムーズな通行を妨げている(考慮されていない)上に、作ってからの路面メンテナンスが十分にされていないので路面がでこぼこの上、雑草も生え放題になっていた。

本当に自転車が快適に走れるような設計思想に基づいて作り、実際に自転車に乗っている人のことを考え、乗りやすいように考えてメンテナンスしているのか甚だ疑問であり、単に予算取りと消化のためのしているとしか思えず、官製の仕事はやはり「お役所仕事」と感じてしまう。

エルベ川の自転車標識

執念のホテル探し

デーミッツの街へはエルベ川を左折してすぐであった。サイクリング者用の宿もすぐに見つかったが、一軒目は満室、二軒目も階段のない三階で共同トイレ、シャワーにツインルームが一室だけだと言う上に、結構高いことを言い、正直泊まりたくないところだった。

新しいホテルを探し出す自信はなかったがインフォメーションに行くと、小太りのお婆さんが対応してくれた。

しかしドイツ語しか話さないので中々理解できないでいると、どこかに電話を始め、しきりに「ヤーパン、ヤーパン!」と言っている。しばらくすると英語が話せるお爺さんが来て、郊外に一軒お奨めのホテルがあると紹介してくれた。珍しい日本人の来訪を見て、親切なことにお婆さんが英語が分る人を呼んでくれたのであった。

お奨めのところだけあって、期待以上の斬新なデザインのホテルで、それも格安で泊まれた。

船のキャビン風のおしゃれなホテルのダイニング

(走行距離 85km)

自転車旅行8.29 デーミッツ⇒ハーフェルベルク(ドイツ)【new】