自転車旅行 7.19 ライデン⇒デン ハーグ

7月19日(晴れ)

from Leiden to Den Haag

◆デンハーグに向けてポタリング

ライデンからデンハーグへは20キロほどしか離れておらず近いところにある。

そのデンハーグに行く最大の目的はマウリッツハイス美術館に行き念願のフェルメールの絵画を鑑賞することにあった。代表的所蔵品のフェルメール「真珠の首飾りの少女」は前年マウリッツハイス美術館の改修中に日本でも公開されたが凄い人気を博したことを知っていただけに開館時間の午前十時には十分に間に合うようにと早朝ライデンを出発した。

南西の方角に向けてひたすら走れば、いずれデンハーグに着くと考えて気ままに走る。変化の少ない幹線道路沿いに行くよりも街中の小さな道を適当に折れて進むのだが、オランダの日常の生活ぶりが見えるようで普段の観光とは違って面白いものである。ただ難点が一つ、如何にもオランダらしくあちこちに運河があり、そのまま真っ直ぐ思う通りには走らせてくれないのであった。

オランダの標識

やがて近代的な建物が林立するデンハーグ駅前を通り過ぎ、待望のマウリッツハイス美術館に着くが9時過ぎとちょっと早いためか美術館の前には誰一人いない。人気の美術館だけにひょっとして早々と行列があるのではと想定していただけに拍子抜けである。

それならばと開館までの合間の時間を有効に使って、隣接のビネンホフや裏のホフ池、中世の牢屋があったデ・プラーツ広場を巡ると早朝の清々しいデンハーグの雰囲気を味わうことが出来た。

ホフ池からのビネンホフ

平和宮

◆フェルメール「真珠の耳飾りの少女」「デルフトの眺望」を独り占め

オープンに合わせて戻るとたった一組のカップルが待っているだけでラッキーな気持ちになれ、10時きっかりに正面の門が開かれた。そのまま地下のエントランスに通され入場すると他の絵には目もくれず真っ直ぐフェルメールを目指して行く、そして誰一人いない部屋に飾られた「真珠の耳飾りの少女」が目に入る。

幸運なことに他に全く人がいない状況の中で、まるで自分がこの絵画を所蔵しているかのように独占状態でしばしの間鑑賞することが出来た。印象に残ったのは何とも言えない少女の眼差しと鈍く光を放つ大粒の真珠の輝きで、時間が経つのを忘れるほどに引き込まれてしまった。

もちろん「デルフトの眺望」も同じようにゆっくり鑑賞でき至福のひと時であった。

ビネンホフに隣接するマウリッツハイス美術館

◆「すけべ人間」に行く?

昔々の話になるが中学の地理の授業でオランダには「すけべ人間」というニシン漁の港があると教えられ、以来この奇妙な名前は忘れられないものであった。すけべ人間の実際の名前はスヘフェニンゲン(Scheveningen)でハーグからはすぐ近くなのでもちろん行くことにした。

この日は最高気温33度という猛暑で自転車を漕ぐのも嫌になるほどであったが、多くの人が自転車で海岸に向かって行く。海岸は多くの海水浴客で賑わい駐輪場には自転車がぎっしり停められている。ここでは海水浴客は自転車かハーグから繋がっている路面電車で来るようで、さすが環境先進国と思わせた。

ちなみに猛暑を忘れさせてくれるほど冷たい風が海から吹き込んでくるせいか、海岸で遊ぶ人ばかりで海で泳いでいる人はほとんどいない。

(走行距離 42km)

駐輪自転車だらけのスへフェニンゲン

自転車旅行 7.20,21 デンハーグ⇒名古屋