自転車旅行7.14 ラヴァル⇒ボーヴォワール(フランス)

From Laval to Beauvoir

7月14日(晴れ)

◆ドル・ド・ブルターニュに行き先変更

昨日乗継駅までの自転車持ち込みは確定し、その先は未定であっったが、取りあえず9時51分発のTGVに乗ると、その号車に警乗中の警察官達がおりその一人が話しかけてきた。

「モン・サン・ミッシェルまで行きたいが、乗継駅から先は自転車を持って乗れない」と話すと、この列車でさらに先の停車駅ドル・ド・ブルターニュまで行けばモン・サン・ミッシェルまで比較的近いと教えてくれるではないか。

早速車掌をつかまえ、行き先を変更するが、思ってもいなかった展開で今日中にモン・サン・ミッシェルまで行けそうになったではないか。それにしても昨日の駅員は何だったのかと思わずにはいられなかった。

歌って踊ってのレストラン

食事を終えてから夜のモン・サン・ミッシェルを見に行くと川に架かった橋の上の絶景ポイントは既に人でいっぱいで、皆さん同じように夕暮れのモン・サン・ミッシェルが闇に包まれるのを待っている。

空が暗くなってゆくに連れて、灯りがひとつひとつ点り段々と明かるさを増してゆくモン・サン・ミッシェルは昼の姿とは趣が違っていた。(走行距離 34km)

モンサンミッシェルの修道院

ホテルに戻りひと眠りして起きると既に午後9時半を過ぎているが陽はまだまだ高い。ホテルの部屋から道を隔てたレストランでシャンソンなど歌っているのが聞こえて来るので、誘われるように夕食に向かう。陽気な二人のボーカリストが歌い、観客もそれに合わせて歌ったり踊ったりと大変にぎやかな宴であった。

モンサンミッシェル全景

馬で向かうモン・サン・ミッシェル

D176への入り口表示

◆「モン・サン・ミッシェル」の昼と夜

無料バス乗り場から先は自転車通行禁止と思い無料バスに乗ったところ、多くの自転車がバスの横を走りモン・サン・ミッシェルまで来ている。しまったことにてっきり自転車禁止と思っていたが、自転車OKと知っていたらもちろん自転車で来ていた。

モン・サン・ミッシェルの門をくぐると、そこは人で溢れ返っており、両側に色々な店が立ち並ぶ狭い道はまるで原宿竹下通り状態で、そこにはTVでよく放送される美味いかどうか知らないがべらぼうに高い「ふわふわオムレツ」の店もある。

てっぺんの修道院へは階段を上に上にと上がって行くのであるが、混雑する人波に紛れているためか不思議と疲れも知らずに教会前のテラスまで上がる。

そこは爽やかな風が吹き抜け、カモメが群れ飛びはるか遠くの海や山が望める絶景の場所で、石に腰かけ陽ざしを浴びながら時間を過ごすのが何とも贅沢なひと時であった。

走行後のビールを楽しむロードレーサーの二人

駅で手に入れた略図のモン・サン・ミッシェルを指さし方向を聞くと、この道をあっちに行き、ラウンド・アバウトを左に折れて行けば良いと、そしてモン・サン・ミッシェルまでは25kmだと教えてくれる。

教えてもらったように「モン・サン・ミッシェル」の標識が出た!しかし、一筋縄では行かないもので、その道路D176に入って行くと、どうも片側2車線110㎞制限の道。これは自転車では走れないとUターンし、同じような方向に向かっている70㎞制限の道を走ることにした。横目で高速道路のように見えるD176を遠くに見ながら、この方向であってくれと念じながら走ると、暫くして木立の間からはるか遠くに、見覚えのあるシルエットが見える。距離からするとはるか10km以上も先のモン・サン・ミッシェルである。一瞬で見えなくなったがこの道で間違ってないと確信する。

ドル・ド・ブルターニュの街並み

しかし、方角が載っていないのでどっちの方向に進めば良いかも分らないが、街の中心に行けば何か手がかりが探せると考え向かうと、二人のおじさんがロードレーサーで走った後の一杯とばかりにビールを飲んでいるのが目に入ったので早速聞き込みを始める。

フランス国鉄のTGV

◆「モン・サン・ミッシェル」を目指して

かくしてドル・ド・ブルターニュ駅に下り立ったが、どちらがモン・サン・ミッシェルの方向さえ分らないので、駅構内にあるパンフレットを片っ端から確認して、そのひとつに本当に大まかではあるが極々簡単な略図が書かれたものを見つけた。