自転車旅行9.11 ムニェルニーク⇒プラハ(チェコ)

from Melnic to Praha

9月11日 (晴れ)

プラハへの道は「悪路の百貨店」

デンマークのコペンハーゲンを8月17日に出発したサイクリングも今日のプラハ到着でゴールとなる。7時半の早めの出発時間とプラハまでの距離を考え合せると悠々午前中に着くのではと思いつつスタートするが、忘れることのできない一日になった。

次から次へと趣きの異なった悪路やトラブルがこれでもかと言うほど現れる一日になった。

運河の先に見えるムニェルニーク城

スタートして朝もやの先に見えるムニェルニーク城を見送りながら気持ち良く走っていると、突然鉄条網が現れ、行けるはずの道が封鎖されている。

仕方なく地図上には二つのルートがあるので、分岐点まで戻って別の道を行くことにするが、その道は途中で船で対岸に渡ることになっている。

しかし、やっとたどり着いた渡船場は船も見当たらないし、使われていそうにもない。

これで2つのルートとも行けなくなったので、地図を見ながら新たなルートを探す。新しく見つけた道はきちんと舗装され広々としているし、何より全く車も通らず快適に畑の間を進むことができた。

ところが何の案内もなく突然道がなくなってなってしまった。道がスパッと切れ草原になってしまった。草原のその先には高速でブンブン車が行き交う道があるが自転車が走れる道なのか、走れるにしても怖い道である。

突然なくなってしまった道

しかし、どう考えてもそれを行くしかなく思い切って走ることにしたが、80km以上のスピードで脇を過ぎる大型トレーラーが通るたびに風圧を感じる。

決して走りたい道ではなかったが、やっとの思いで走り抜け、やっと地道を見つけ、そこに入り込み一安心。

そして途中でなくなった2号自転車道を見つけ、再びモルダウ川沿いに走ると、木立の間から素晴らしい景色が続くが根っこでごつごつした上に狭い悪路である。いやはや厳しい道の連続である。

モルダウ川沿いの素晴らしい景観

極めつけはBike Line認定の?「怖い怖い!」悪路

持っているサイクリング地図はドイツの道を網羅し権威ある「Bike Line」で信頼性は高いものである。

悪路を抜けると自転車地図には悪路の印が付いた川沿いの道と急登坂の印のある山道の二つが現れた。両方の道をちょっと見た後に、どちらにすべきか決めかねていると地元の若者が通りがかったので、川沿いの道を「no good?」と聞くと「not so bad」と答えてくれ、数百メートルも行けば道は良くなると言う。

答えは決まった。しかし進んでも進んでも道は良くならないどころか石積みのえん堤になってしまった。道幅は1メートルもなく、左側は雑木の木立、右側は切り立った石積みで、モルダウ川の水面まで3メートルほどの高さである。

しばらくは我慢して走ったが、突然雑木の木立の間に深い穴! もうギブアップ。その後は延々一時間以上自転車を引いて進む羽目になる。一度降りるともう二度と乗る気にはなれなかった。

怖い怖いモルダウ川沿いのサイクリング道

そこを抜けると、ごつごつとした大きな石が撒かれた悪路と今日一日で「悪路の百貨店」と言えるほどさまざまな道を走ることになった。プラハまであと5kmのところでパンク!である。石の角でタイヤが切れたのか?いやはや最後にオチまで付いてしまった。

パンクは当たり前大きな砕石の道

◆Henk, Edithとの再会

やっと4時過ぎにカレル橋のたもとに着いた。午前中に着くつもりであったが、思わぬ道の連続に思わぬ時間がかかった。

プラハのゴールは旧市民広場それも天文時計の前と予め考えていたので、広場に向かって自転車を引いて「王の道」を歩いていると、ばったり路上でHenkとEdithに出会う。何かの縁で結ばれたような不思議な出会いで、お互いに再会を喜び、どうせなら四人で記念写真を撮ろうと旧市民広場に向かう。 そしてHenkが彼らの泊まっていたホテルに話しを付けてくれ、宿探しをすることなく今夜のホテルも決まった。

ビールを飲んで乾杯しお互いのゴールを褒めたたえ、プラハでの楽しい時間を過ごした。

天文時計前でのNobさん、Henk&Edithとの記念撮影

(走行距離 58km)

翌日(9月12日)へ