5月19日(晴れ)
from Barcerona to Pamplona
◆パンプローナへの道連れ
バルセロナ9時30分発、パンプローナ12時15分着の列車に乗ると隣の指定座席には70台と思しき白髪の紳士がいる。挨拶をすると直ぐに会話が始まる。年金生活者かと話題を振ると日本車メーカーの販売コンサルタントをしており今日もパンプローナまで一泊行程で出張するのだという。長年にわたって日本車の仕事に携わっており、東京、横浜などを中心に日本には何度も出張しているので、日本の話題で盛り上がる。
そして私の名前を“さん付け”して呼んでくれる。発音はちょっと悪いが何度も何度も呼んでくれる。話しはどんどん盛り上がり住んでいるバルセロナはすこぶる良い街で、自分は熱狂的なサッカーファンだと言う。スマホを立ち上げご自慢の写真を見せてくれる。そこにあったのはメッシの姿。FCバルセロナの本拠地カンプ・ノウのスタジアムでサッカー大好きな孫と三人が写ったものであった。メッシはサッカーだけでなく人としても本当に素晴らしいと何時までも嬉しそうに話してくれた。3時間近い列車旅だったがパンプローナにはあっという間についてしまった。
RENFEの時刻表示と途中駅で見かけたちょっと古いRenfeの列車
◆牛追い祭りの街パンプローナ
旧市街へはパンプローナ駅から川を渡り、上り坂の途中の城塞を潜り抜け、タコネラ公園の美しい緑地をみながら走れば着く。着いて真っ先に旧市街の中でホテル探しをするが、思うように手頃なホテルが見つからない。仕方ないので旧市街からはちょっとだけ外れるが次善の策としてあらかじめチェックしておいたホテルに向かう。結果オーライだったようでリーズナブルな割には部屋も清潔で心地良いので即決。直ぐに食事、街歩きと明日からの行動に備えて巡礼道の地図探しに出かける。
城塞を切り抜いたパンプローナへの入口と旧市街。
フロントで聞いたお薦めレストランで食事を済ませ、街歩きに出る。パンプローナと言えば牛追い祭りと言う位有名な祭りなので先ずはアルガ川に近いスタート地点から闘牛場の終着点まで牛追い祭りに参加している気持ちでたどってみる。スタート地点に作られた牛囲いから急な坂道を駆け上り、市庁舎の前を左に折れ、直ぐに右に折れる。そしてそのまま街中を抜けて闘牛場にまっしぐら。距離的には思っていたよりも短かったが市庁舎までの最初の坂道が相当な勾配なので走る人も牛も相当しんどい筈だ。
ヘミングウェイも通ったレストランのスペインピザは美味かった!
風格あるパンプローナの市庁舎と設置された牛除けの柵。牛追い祭りの牛たちは向かって左の坂を駆け上り市庁舎の前を抜け闘牛場に向かう。
牛追い祭りのコースをたどった後は巡礼に必要な地図とクレデンシャルという巡礼手帳を買いに店に行く。巡礼手帳はアルベルゲやホテルなどの宿泊施設や教会で毎日スタンプを押してもらいサンチアゴに着いてから巡礼証明書をもらうために必要なもので当然すぐに入手できた。しかし自転車用のルートが載った地図は見つからない。店主がこれでどうだと奨める歩き巡礼用の地図には自転車用のルート設定はないが周辺道路も幾らかは載っているので何とかなると高を括る。しかしながら安易に買った地図が後々災いを招くのだったが、この時点では全く気にもならなかった。(走行距離 16km)
パンプローナ大聖堂