自転車旅行9.10 リトムニェジツェ⇒ムニェルニーク(チェコ)

from litomerica to Melnik

9月10日 (晴れ)

テレジーンのユダヤ人強制収容所

リトムニェジツェのエルベ川対岸の街・テレジーンには昔の要塞をナチスがユダヤ人強制収容所として利用した建物などがそのまま残されている。

リトムニェジツェからテレジーンに向かうエルベ川の橋からの景色

もう少々の時間さえあれば本当はこの旅でちょっと足を延ばしポーランドのアウシュビッツにも行ってみたかったが、スケジュール的に無理だったので代わりにと言う訳ではないが悲惨な歴史の舞台を見ておきたかった。

行ってみると余り手入れがされていない人気のない要塞跡と建物群が無表情な雰囲気でたたずんでいる。戦時には多くのユダヤ人が収容されていたことを想うと殺伐な気持ちになる。嫌なものであった。

ナチスの強制収容所として使われたテレジーンの要塞跡

ロウドニツェナード・ラベムでの不思議

チェコに入って二日目だが、ここまでチェコの通貨チェココルナを全く持っていなかった。支払の多くがカードであることもあるが、ヨーロッパの国境付近では、多くの店でユーロがそのまま使えることを経験的に知っていたのでズルをしてたのである。

それでもこれからのことを考えると、全くコルナがないのでは困るので銀行で両替することにした。

ユーロを使い切って持っていなかったので、なけなしの一万円札を出すと、訝しげに眺める。表を見て、裏を見て、また裏も表も、それも何度も。やっと本物と理解できたのか両替してくれた。多分この街で日本の万札を手にすることは…と考えると納得。

リトムニェジツェの路地

それから、街歩き用にシティマップを手に入れるためにインフォメーションを探すが見つからない。確かに自転車地図上にマークされた場所のはずであるがそれらしきものは見つからない。

止む得ず道行く人に尋ねると目の前の建物を指さすので中に入ってみるが分らない。建物の中でもう一度聞くと奥の部屋だという。が、何の表示もなく、これでは見つかる訳もないし、不思議なインフォメーションセンターだった。

坂の上の街・ムニェルニーク

泊まりを予定した街ムニェルニークはつづら折りの道を上り切った坂の上の街だった。坂の上にそびえ立つお城の足下をゆっくりゆっくり上り切って街に入る。

川に面した断崖の上から足許を眺めるとエルベ川本流であるラべ川とプラハを流れるモルダウ川の分岐が見られ、遠くを眺めると目の前いっぱいに拡がるチェコの大地が見える。

しんどい坂を上り切っただけの価値ある景観であった。

ムニェルニークからの眺望

(走行距離 63km)

翌日(9月11日)へ