from Copenhagen to Helsingør
8月17日 (晴れ)
◆プラハに向けてのサイクリング開始
前座?の観光旅行を終えて、いよいよプラハに向けてのサイクリング旅行の始まりである。初日は〇〇島の北端にある世界遺産クロンボー城を訪ねてヘルシンオアまで50kmちょっとを走る。昨日のポタリングで十分土地勘ができたので、通勤ラッシュで混雑するポイントを避け、ついでにニュハウンを通り、人魚像を見てコペンハーゲンの街を抜けた。
色とりどりの家が立ち並ぶニューハウン
郊外に出ると途端に自転車めっきりと減ってしまう。
時折レーサー姿の自転車が追い越して行ったり、おばさんの自転車を抜いたりするだけで、私達のような長距離サイクリングを見かけることは、この日に限らずデンマークを走っている間ほとんど見ることはなかった。
しばらく海を見ながら走るが、すぐに鉄道沿いの道は木立の中に入って行く。山を削り、谷を埋めて平坦に走る鉄道の線路を上に下にと見ながら進む自転車道はアップダウンの連続である。鉄道と違って自転車道は傾斜をそのまま生かした道なのである。中間のヴェドベックからは再び海岸沿いに走るが、そこは海に向かって洗練されたデザインの瀟洒なお屋敷が立ち並ぶ、さしずめ田園調布と葉山を足して割ったような高級住宅街であった。
昼食はそんな住宅街の一角にある海岸端の公園でくだんのサンドイッチを広がる海をおかずにして食べる、実に贅沢な昼食であった。
海辺の公園で昼食
◆中世の雰囲気薫るクロンボー城
この街へ来たお目当ては、シェークスピアのハムレットの舞台になった城として知られている世界遺産の「クロンボー城」であった。
城へはヘルシンオアの街からぶらり歩きで向かい、間近に迫る対岸にスウェーデンを望むエーレ海峡の突端に位置していた。
クロンボー城を中世の城だと感じさせたのは地下牢だった。足元も見えない程のほんの薄明りの地下牢を歩くと中世にタイムスリップした気分になる。そして足の裏に感じるごつごつとした敷石も妙にリアルなのである。
◆突然のブラスバンド行進
街かどのカフェでビールを飲んでくつろいでいると、突然ブラスバンド演奏の行進が近づいてきた。肩にデンマーク国旗をあしらった紺の制服に白いスカート姿の女子高校生たちのバンドであった。みんな生き生きと楽器を奏で誇らしげに行進していった。
演奏の後メンバー達はほっとした様子でそれぞれ両親、家族たちと家路について行った。
(走行距離 53km)