自転車旅行5.18 バルセロナ

5月18日(晴れ)

in Barcerona

◆早朝のサグラダ・ファミリア教会へ

「今日こそは見学するぞ!」とばかりに8時前にはペンションを出てサグラダファミリア教会に向かう。昨日一日バルセロナを走り回っただけに地図を見なくてもほとんど問題なく走る。カタルーニャ広場を通ってランブラ通りを真っすぐ走り、カサ・ミラのある交差点を右折し直進するとそのまま到着すると昨日と打って変わってサグラダ・ファミリアの周りには観光客の姿もなく静かに佇んでいる。

誰もいない静けさを見て、これでオープン直後に入場できるとホッと一安心し、チケット販売開始の9時までにカフェに入って朝食を食べる。食べ終わってチケット販売窓口に行くと10名ほど並んでいる。挨拶がてらオーストラリアのメルボルンから来たリタイアしたご夫婦と情報交換すると、今から買うチケットで入場できる時間は午後1時45分だと言う。結局、今日も入るまで5時間もかかる。多くの客は事前に予めネットで予約を取るのだそうだが、機械音痴にはここでも人よりも余計に時間が必要だった。

生誕サファード側と真下から見たサグラダファミリア教会

しかし、待った場合にはグエル公園観光をしようと考えていたのでチケットを手にしてから小高い丘の上にあるグエル公園を目指して走る。ひたすら上って丘に着くとすでに何台もの観光バスが駐車し、ぞろぞろと観光客が同じ方向に歩いて行く。

グエル公園は無料エリアと有料エリアに分けられており、先に有料エリアに入ろうとチケット窓口に行くと、何とここも直ぐには入れず、入場可能な時間を聞いてみるとサグラダ・ファミリア教会の入場時間と丸っと被っているので止む無く無料エリアから遠目に二重十字架の塔やテラスなどのカラフルなガウディの建築物を見て楽しんだ。眺めていると15年間ほど住んでいた八王子の京王堀之内駅前にあるガウディ調にデザインされた階段が懐かしく思い出された。

カラフルなタイル張りのグエル公園のテラス

◆斬新なサグラダ・ファミリア教会

今までの旅で数多くの教会を訪れたが、歴史や建築の美しさを感じさせ威風堂々とした外観はそれぞれに個性があり何時までも鮮明に覚えているものだが、正直言って教会内部についてはどこも似たり寄ったりという感覚で識別できないのが当たり前だった。しかし、サグラダ・ファミリア教会は全く違う!外観だけでなく内部も今まで観てきた教会のイメージを全く感じさせず、自然界がモチーフという通りまるで森の中を彷彿とさせる造形と色彩で構成された斬新なもので、これが130年以上も前にガウディ―が建築に取りかかったとは到底思えず驚かざるを得なかった。

自然をモチーフにし、日本人彫刻家の外尾悦郎さんが手掛けた”慈愛の門の扉”には随所に精緻に彫られた昆虫が葉の間に息づいている。

教会内部も自然界がモチーフで差し込む光が幹や枝を通して入り込んでいる空間にいるような雰囲気になる。ヨーロッパ各国で幾つもの大聖堂、僧院、教会を見てきたがそれらとは全く異質のもので19世紀後半に着想したガウディーの偉大さが感じられる。

尖塔から降りる階段もまるで巻貝の中に迷い込んだようなファンタジーを感じる。

教会内部だけでなく尖塔に上ってバルセロナ市内を見渡す。未だに工事中でクレーンが慌ただしく動いている、その先には地中海やバルセロナの街並みが遠望できる。2026年に完成するとのことなのでもう一度行ってみたいものである。時間を忘れてじっくりとサグラダ・ファミリアの魅力に触れた後はそのまま翌日のパンプローナ行きの切符を買いに駅に行き、ペンションに戻る途中は行きあたりばったり市内をポタリングしたり甘いおやつを楽しみながらバルセロナを満喫した。(走行距離 25km)

ランブラ通りの広いプロムナードと真ん中に自転車道が設置された大通り

自転車旅行5.19 バルセロナ⇒パンプローナ