台湾周遊自転車旅行 11.6  鹿港⇒中壢

鹿港⇒中壢

11月6日(雨)

◆馬祖廟のある街大甲

鹿港から北北東に20kmほど走ると大甲の街に差しかかる。

大甲には海の守り神である媽祖を祀った大きな廟がある。正直、媽祖については名前ぐらいしか知らなかったが台湾に伝わって300年余り、現在、台湾最大の宗教で全土に祀られる廟の総本山がここ大甲の媽祖廟という。

多くの人たちが敬虔に頭を垂れしきりに祈り、お線香の煙がもうもうと立ち上る様はいかにも信心深い心を写していた。

◆焼き芋屋で盛り上がった「三人合わせて200才」

この日も走っていると道端で営業中の焼き芋屋を見つけたKatsさんが甘いもの大好きの私のことを察してわざわざ止まってくれたのである。まるで心中を読まれているようであったが、実は食べたくて仕方がなかったのである。

ちょっと色白のサツマイモをドラム缶の内部に耐熱煉瓦を組み込み改造した石焼き釜?で焼いている。

アツアツのものを頬張ると甘さ控えめのねっとりした風味が口の中に広がり、走ってきた疲れを癒やしてくれるものであった。

芋屋のおじさんとKatsさんが話をしていると笑い声が聞こえる。Katsさんは地元の人たちと話す時によく我々中年三人組(Nobさん69才、Katsさん60才、私が64才で合計およそ200才)を合せて200才と紹介し、大いに受けており、その話をしているのであった。

そして芋屋のおじさんが私と同年64才ということで大いに盛り上がり、おまけに芋屋の名刺まで差し出してくれる。幾ら美味くても多分この芋屋さんで食べることはないのであったが。(走行距離 51km)

◆お奨めの台湾B級グルメ

台湾にいると朝の雑踏の中、お昼時の食堂街そして夜市を歩いていると美味しそうな匂いが漂ってくることがよくある。

そんな美食の国台湾なのでいろいろな「食」、それも普段から誰もが食べているB級グルメを食べてみるのも旅の楽しみの一つであった。

Katsさんのおかげで実にさまざまなものを食べることができ、滞在中の15日間に同じものを食べたか?と問われれば即座に「No!」と答えることができるほど多様な食に巡り合え満足できた。

4~5品の副菜とスープに主菜として炒飯や丼ぶりものといったご飯か麺といった構成で食事することが多く、普段ではかなり食べ過ぎといわれるほどのボリュームで卓上を賑わすのであったが、出されるものはみんな美味しく、総て完食したと言っても過言でない。

味付けも良い。副菜やスープはニンニクやショウガで風味付けされ、鶏がらが使われているのか刺激の少ない優しい味のものが多かった。

スープ麺などには好みによって辛みの強い調味スパイスを加えるのであったが、個人的には素材の味が分る優しい薄味が好みだった。

「食わず嫌い」にとっては手の出しにくいものもあったが食べてみると美味いものもあり、豚の血で固めた餅、カエルの炒め物など初物にもお目にかかったのである。

そして食事代は一人当たり安ければ70元前後から高くても200元程度(日本円換算一元3.3円)と安かった。

台湾はこれだけ食べてもまだまだ美味いものが山ほどある、B級グルメにとっても良い所だと改めて感心した。

美味かったもの、印象に残ったものを幾つかご紹介しよう。