自転車旅行9.18 チェスケー・ブジェヨビツェ⇒チェスキー・クロムロフ

9月18日(曇り時々雨)

From Ceske Budejovice to Cesky Krumlov

◆チェスキー・クロムロフにはバス旅で

チェスケー・ブジェヨビツェからチェスキー・クロムロフには鉄道かバスで行けるが比較的便利に思えたバスで移動することにした。バスセンターのあるブジェヨビツェ駅近くのショッピングセンター3階に行くと、昨日リンツからの列車内でお会いした台湾人ご夫婦とばったり出会った。聞くとチェスキー・クロムロフに日帰りで行き、夕方にはブジェヨビツェに戻るのだそうだ。台湾の台南から来た二人は個人旅行で24日間ヨーロッパを巡っているのだと言う。英語が分からないご主人はいつもニコニコ笑い、専ら交渉事はちょっとだけ英語で話せる奥さんがする微笑ましい夫婦旅に見えた。

程なくやってきたクロムロフ行きの真新しいバスには昨日の列車と同じようにフリーWifiが装備されている。フリーWifiは鉄道、バスといった交通機関だけでなく、多くのレストラン、カフェやホテルでも当たり前のように整備されており本当に便利である。

バスターミナルで前日の列車でご一緒した台湾のご夫婦とばったり出会う。二人はビジェヨビツェを拠点にクロムロフへは日帰りの旅だった。

◆世界遺産の街、チェスキー・クロムロフ

快適なバス旅はチェコの田舎風景を眺めながら一時間足らずでクロムロフのバスステーションに着く。バスステーションから旧市街地にはブルタヴァ川を渡れば直ぐである。チェスキー・クロムロフはブルタヴァ川が大きく蛇行して流れる小さな湿地帯が起源になってできた街である。川に三方を囲まれたほんの小さな土地に古いチェコの美しい風景がぎっしり詰まった贅沢な空間で、少し歩くだけで見える建物や風景の見え方が変幻自在に変わり、どこを切り取っても絵になるところである。だから、ちょっと肌寒い曇天にも関わらず、街中に観光客が溢れ、誰もが至る所で思い思いに街を眺め、カメラやスマホを構え写真を撮っている。

一段高い所にあるチェスキー・クロムロフ城と城の塔は街のどこからでも見える。

手に入れた観光地図を握りしめて街のほぼ中心にあるスヴォルノスティ広場から歩き始めるが、付けられた道は方向が一定でない上に、川に沿ってカーブしているので、暫くは方向感覚がまるで掴めず、小路を巡っては思わぬところに出てしまう情けない有様であった。ブルタヴァ川に架かるラゼブニッキー橋のたもとまで来ると対岸にランドマークのチェスキー・クロムロフ城と塔が間近に見える。落ちてくる雨の中で写真を撮りまくるが、光が足らないので暗い写真しか撮れずちょっと残念な天気であった。

壁に描かれたフレスコ画を眺めながゆったりとコーヒーブレークを楽しむ。

クロムロフ城に入場し、チェスキー・クロムロフの街が一望できる城の塔から見下ろすと大きく蛇行するブルタヴァ川に赤屋根、白壁の家並がぎっしり立ち並ぶこれぞ“チェスキー・クロムロフ!“という絶景が見られ、世界遺産に相応しい何とも素晴らしいものであった。

クロムロフ城からは様々な角度で赤い屋根が連なるチェスキー・クロムロフの街が一望できる。

この日はクロムロフ泊なので、十分過ぎるほどの時間があった。ホテルでチェックインだけ済ませ再び街に戻り、特に行き先を決めることもなく興味を掻き立ててくれる街の景観を観ながらあちらこちら歩き回る。ブルタヴァ川の蛇行に沿った道沿いには色とりどりのパステルカラーに塗られた家、フレスコ画やだまし絵の石組みが施された家などさまざまあり、時折思わぬ所からチェスキー・クロムロフ城や塔が顔を出し決して見飽きることはない。川岸を歩くのも良い。街中の道はどこも多くの観光客で溢れ返っているが、川岸にはほとんど観光客はいないし、仰ぎ見るチェスキー・クロムロフ城の威容も絶好のシャッターチャンスだった。(走行距離 0km)

観光客の少ない川沿いの道も悪くない。

自転車旅行9.19 チェスキー・クロムロフ⇒リンツ