自転車旅行6.24 サルブール⇒ストラスブール

6月24日(晴れ)

from Sarrebourg to Strasbourg

アルスヴィレ・インクラインのがっかり

今日の観光目的の一つはサンルイ近くにあるアルスヴィレのインクライン見物だった。インクラインとは標高の違う二つの運河を斜面に造った設備で船を移動させ結ぶもので、ここアルスヴィレのインクラインは船を入れた大きな水槽ごと上下させ運ぶというもので、かつてTV番組で見て興味があるものだった。

観光地図を頼りに山を越えてサンルイの街の交差点まで来ても一向にインクラインの在り処が判らない。出くわした二人乗りのオートバイのお兄さんに聞くと右に折れてD97に行けば良いと教えてくれる。因みに彼らはポーランドからポルトガルまで3000kmを旅するとのことだったが、四日間の行程だと!同じ二輪でも違いものだ。

ポーランドからポルトガルbyバイクの二人

アルスヴィレ・インクラインに着くと入場口でインクラインは工事中だけど入るか?と聞いてくる。遠路遥々楽しみに来たが全くつまらなく、入場して見るよりも坂を下って運河沿いに見る姿の方が絵にもなった。

アルスヴィレ・インクライン

美しいサヴェルヌの街での美食

運河というと直線的な流れと周りの景色の単調さをイメージしがちだが、D132と並行して流れるマルヌ・オ・ラン運河はサヴェルヌまで山裾に沿って流れている。上り勾配なので幾つもの閘門がうねうねと曲がりくねった流れに沿って設置され、仰ぎ見ると山頂に古城跡もある変化に富んだ自転車道を走っている。

運河沿いの丘にある古城

そんな道を行き橋を潜ると岸辺に瀟洒な建物やレストランが見えて来る。古くローマ時代に起源を遡るサヴェルヌである。緩やかな坂道のグラン・リュは花いっぱいの花壇や年代を感じさせる街灯が配置され、両側には木組みの家が立ち並ぶ街一番の目抜き通りで多くの観光客が散策を楽しんでいる。

家並みの一つに細かな彫刻を施された木材を使った木組みの家のレストランがある。濃茶色の木と真っ白な壁の対照的な美しさがある上に店先には緑豊かな植え込みが配置された美しさに思わず、即今日のランチはここでと決まり、直観通り建物の風情に相応しくランチも美味しく頂けた。

運河が似合うサヴェルヌの街

サヴェルヌのグラン・リュの景観

木組みの精緻な細工が美しいレストラン”猫”

苦労のホテル探し

小さな村だが地図に宿泊マークがあるので住民に場所を尋ねると「ジット(jite)?」と聞き返してくる。よく理解できないので地図を見せながら聞き直すとB&Bのようなもののようで、案内してあげるから一緒に行こうと村の中に向かって歩き出す。

到着すると一般の家で軒先に家の窓から人が身を乗り出したような絵柄に“Jites de France”の文字がかかれた看板がかかっている。

ジットの看板

民宿みたいなもので泊まってみたい気になったがあいにく家人は不在。諦め切れないが次を探しにソウウェルバーヤースハイムまで来ると運河のたもとにホテルがある。ほっとして受付に行くと空き室がないと言う。トップシーズンでもないのでおかしいと思ったがレクステットまで行けばホテルがあると案内してくれる。向かうと直ぐにホテルは見つかったがこの時期は閉館だという。

結局、オフシーズンには空き部屋探しは容易だが、閉館のリスクもあり、予約なしに飛び込みでホテルを探す方法も考え直さなければと思い知らされた。 (走行距離 98km)