自転車旅行6.27 コルマール⇒バーゼル

6月27日(天気)

from Colmar to Basel

どの道選ぶか

コルマールからバーゼルに行くには真っ直ぐ南下してミュルーズを経由するか、或いは東にあるフライブルク方面に走ってライン川にぶつかって南下するか選択肢は色々あったが、取りあえずD201でライン川を越えずにフランス側をミュルーズに向かうことにした。

真っ直ぐに伸びるD201は比較的新しい道で自転車用に路側帯も付けられ悪くはないが車も多くて楽しくないので、途中から田舎道に逸れて山並みを頼りに南南東に向けて適当に走ることにした。

のんびりと田舎道を走るに連れて、コルマールを出た頃には大きく見えていたアルザスの山々が徐々に小さくなり、代わりに左手に見える”黒い森”シュバルツバルトの山々が大きく迫ってくるようになった。

田園地帯を通る道は村の中に入ると家並み沿いにうねって進む。直線的な道はスピーディーで車には最適かもしれないが、ゆっくり走る自転車には曲がりくねった道が良く似合う。

名も知らぬ村の素朴な木組みの農家

思わぬシャワー

田舎道の両側には見渡す限りコーン畑が広がり、畑のあちらこちらで超大型スプリンクラーの散水が見られる。散水は道沿いや時には道を挟んだ向かいの畑にもされており、水しぶきが風に乗って飛んでくる。濡れずに通り切るにはスプリンクラーと風向きを見計らって水しぶきを被らないようにするコツが要る。

最悪のタイミングで走り抜けようとすると、容赦なく水しぶきを被りずぶ濡れになってしまい、強い向かい風とも相まって寒さが身に染みるが、何度か繰り返す内にゲーム感覚で潜り抜けを楽しめるようになった。

道を越えて放水するスプリンクラー

ライン川の自転車道

黒い森の山並みを見ながら南南東に進路をとりアルザス運河とライン川を越えるフェッセンアイムでドイツ側に渡ることにした。水力発電所がある運河を渡りライン川の橋まで来ると何台もの車が止まっているのが見える。片側一車線の道なので工事中かと思って進むと想像とは違っていた。橋の上では車を片側一車線に規制し、路側帯のない橋上での安全確保のために反対側一車線を自転車用に供しているのである。フランス、ドイツ国境の橋は何とも自転車乗りにはうらやましいものに見えた。

片側の一車線をつぶして作った立派な自転車道

ドイツに入ってからのライン川沿いの道は案に相違して走りにくいダート道の連続だった。

正直言って、ドイツでは川、運河沿いや森林を通過する道はダートが多く、それも自然で良いと考えていたが、フランスでは同じような状況でも結構舗装されているのを目の当たりにするとフランスの方が良いと考え方はちょっと変わった。

実際旅の途中で出会った何人かのドイツ人と話してサイクリングにベストな国はフランスで、理由は二つあり、それは道が整備されていることと料理が美味いことだと言っていたが、そんな気持ちも理解できるようになってきた。 (走行距離 93km)

ドイツ側ライン川のダート道

自転車旅行6.28 バーゼル⇒キュッサベルク