台湾周遊自転車旅行 11.1 東港⇒台南

東港⇒台南

11月1日(曇り)

◆道が突然市場に

高雄の近郊の竹田に、戦中軍医として赴任し現地の人たちにも親身な医療で尽くし、戦後は学ぶことを支援し、今でも台湾の人に尊敬されている池上一郎博士の記念文庫がある。

その歴史を尋ねて竹田郷に行く途中で潮州に差しかかると、道の両側に突然ストリートマーケットが現れた。

走ることなど出来ないので、自転車を押してにぎやかな市場を見ながら進む。この市場でもワンストップショッピングできるほど何でも売っているが、それにしても盛況でどこが店先でどこか道路かも分らない有様で、時に車が通ろうとするが人ごみに遮られて進めない。

台湾ではスーパーマーケットを見ることは少なかったが、このような市場は至る所で見られ風情ある情景であった。

道一杯に店が広がる潮州の朝市

古き良き時代の竹田駅と池上文庫

◆台湾の人は実に親切

お昼は屏東名物の豚足を食べようと萬巒という豚足街に向かうが道が分からない。

先を走っていた自転車のおばさんに聞くと、わざわざ反転して案内してくれるという。子供を乗せる補助いすを付けたお世辞にも新しいとは言えないママチャリを走らせ15分ほど行ったところまで親切にも行ってくれる。

ご当地出身のおばさんは中国で5000人もの従業員を使っているスポーツ用品の工場オーナー夫人でちょうど里帰りで戻ってきたところだという。

ママチャリのおばさんに案内されて豚足の街・萬巒へ

この日は高雄でも親切な方に出会った。

オートバイの人に道を尋ねると本当に親切に教えてくれたが、それだけでは終わらなかった。教えてもらった道を進み、信号待ちをしていたらその男性が追いかけてきた。そして私達によく冷えたスポーツドリンクを差し入れてくれる。

道を丁寧に教えてくれただけでなく、わざわざ差し入れてくれるなんて!恐らく私たちが日本人と分ってしてくれたと思うが、多くの親日家のいる台湾は道だけでなく本当に人もやさしい。(走行距離 78km)

◆サイクリングに適した秋の天気

旅の時期を10月下旬~11月初旬にしたのは暑い国の台湾であっても比較的涼しいことと最も雨量が少ないシーズンであることを考え合わせてのことだった。

実際15日間の中で一日だけひどくない雨模様の中を走ったが、その他は雨に降られることもなく天気に恵まれた。

気温も30℃を越えたのは恐らく一日か二日だけで思ったほど気になることもなく、むしろ台北の一日目は寒い位であった。

暑い夏は日が沈み涼しくなった夜になると走り出すようである。

暑い中を走るKatsさんの習慣なのか毎朝7時に食事を摂り、8時前には走りだしていたので、一日をすごく有効に使えるのであった。

台北・西部濱海快速公路を走る集団

◆台湾美味逸品

わざわざ竹田から「食べるぞ!」という目的だけで行っただけあって萬巒で食べた豚足は美味であった。豚足外だけあっていくつもの店があったが、入った店は名店のひとつだった。

食べやすくカットして出された豚足は結構なボリュームでゼラチン質の食感と肉のうまみは絶品であった。

ゼラチンたっぷりの豚足

豚足の店「熊家猪脚」で麺と一緒に食す。

夕食は夜市で、好きな食材を好きなだけバスケットに取ると即座に調理してくれる仕組みでKatsさんと自分のオーダー品を分け合った2品とスープで腹いっぱい。