自転車旅行 7.08 オッテンスハイム⇒パッサウ

7月8日(晴れ後くもり)

from Ottemsheim to Passau

◆道案内

ドナウ川沿いの間違いないようなサイクリングロードでも道に迷うことはある。とは言っても道が常に川沿いにあるとは限らないので迷うことがあっても不思議ではない。

この日も道に迷ったので、前から来た自転車のおじいさんに尋ねるとドイツ語なのでよく判らないが、「途中まで同じ方向に行くから、俺について来い。」と言っているようだったので20分以上後ろについて走る。周りくねり、家の間を行く地道なので一人だったら到底行き着けないところを橋のたもとまで案内してくれ、橋を渡って反対岸を行けと言う。度々こうやって道案内をしてもらっているが、本当にやさしい人が多く、一人だけでは旅は出来ないと感じるのである。

のどかな田舎道

◆渡船場前での昼食

ドナウ川に限らずヨーロッパの川では橋の数は非常に少なく、特に郊外に出ればどこまで行っても橋が無いと感じるほど少なくなる。そして橋の代わりに両岸を結ぶのは渡し舟であり、ここでは人や自転車だけを運ぶ小さな船で往来しているが、渡し船が国道や地方道の一部を成すような交通の要衝では車も行き来できるようにフェリーボートが就航しているのである。

この日の昼食は眺めの良い小さな渡船場前のカフェでとる事にした。川にはゆっくりと船旅を楽しむリバークルーズ船が行き交い、乗船場には船を待つ人と多くの自転車が停められており、ここで走るコースを変える人も多そうだ。

コーヒーだけをオーダーしていつもの手造りサンドイッチを食べながらサイクリングをしている人たちを見ていると私と同じドナウ上流のドナウエッシンゲン方面に向かう人よりも、下流のウィーン方向に進む人がはるかに多い。思うにウィーン行きは常に西から吹く追い風に乗れる他に、標高もウィーン方面の方が低い方ので、多くの人は東に向かって走るのだと思う。

休憩中のカフェからはリバークルーズ船が見える

渡し船の乗り場には多くのサイクリングを楽しむ人がいる

◆パッサウ

パッサウはドナウ川、イン川とイルツ川の合流地点にできたドイツの街でオーストリア、チェコの国境近くに位置している。ドナウ川の左岸を走りイン川にかかる橋のたもとまで来ると対岸の丘陵地帯に中世を思わせる古い町並みが見え、橋の下を流れるアルプスを源流とするイン川の流れは印象に残るほど早い。

街に入って今夜の宿を探し三軒のホテルに交渉するがどこも満室と断られ、やっとドナウ川沿いのホテルを確保できたが、チェックインする頃には冷たい雨が降り出している。

(走行距離 86km)

イン川の手前から見るパッサウの街、ひときわ大きい聖シュテファン教会とその背景にはドナウ川の対岸も見える

自転車旅行 7.09 パッサウ⇒デッゲンドルフ