自転車旅行9.1 ザルツブルク⇒インスブルック(オーストリア)
ルフトハンザ航空からは一向に自転車を載せられるか否かのメールがないので、一週間以上前から、飛行機をあきらめて鉄道でフランクフルトに行く修正計画を考え、どうせ鉄道で行くのなら、ちょっと遠回りになるが途中インスブルックの街にも立ち寄って、時間があればちょっとの間でもポタリングしてみたいと考えていた。
そんなことでインスブルックに早めに行こうと駅に向かう。
朝8時に駅に着き、キップを買おうとすると、一時間に1本は列車があるのに自転車用の積載スペースがすべて予約済みで、自転車をのせるのであれば午後1時頃まで列車がないと言う。
4~5本も待たないと列車に乗れないなんて、まるで想像できなかったが、直ぐにこの経験が幸いすることとなった。
カフェでせっかくの時間を潰していてもつまらないので、またまた郊外に向けてゆるゆるとポタリングするが、けっこう走れるものだ。
9月1日(曇り)
◆取りにくい自転車の鉄道キップ
ザルツブルク駅で列車待ち
ザルツブルクでの苦い経験があったので、インスブルックでは駅に到着次第すぐにフランクフルトまでのキップを買っておくことにした。
すると、明後日のキップにもかかわらず、駅員が難しい顔でキーボードを何度も叩き直している。
案の定、人だけなら楽々行けるところを、自転車積載を条件にするとフランクフルトまで行くにはミュンヘンとシュツットガルトで乗り換えが必要で、合計9時間以上かかると言う。
早くもザルツブルクでの失敗体験が生きた。
もし、知らずに直前にキップを買おうなどとしてたら、日本への搭乗に間に合わないのでないかと、冷や汗をかくか、泡を食っていたに違いない。
入線するオーストリア国鉄の列車
◆600年の歴史を誇るホテルに
インスブルックは山がすぐ間近に迫る自然に抱かれた小さな街だが良い雰囲気で、すぐにお気に入りの街の一つになった。
迫ってくるように見えるむき出しの岩肌の山を見ると尾根にある小屋も間近に見え、山間に街がちょこんとある感じである。
駅から旧市街も間違いようがないほどの距離で着くのは至って簡単。
そして旧市街一番の名所「金の小屋根」まで来てホテルを探そうとすると、目と鼻の先にホテルがある。
立地といい、見た感じといいちょっと高そうなので「ダメ元」で、宿泊を確認すると思いのほか安い。即決!それも二泊で!
ホテル入り口にびっしり名前と年号が書かれたプレートがあった。
見ると驚きで、リーズナブルと思ったこのホテルが創業600年以上というヨーロッパでも有数の歴史を誇り、おまけにモーツァルトやゲーテも泊まったという由緒もあると。
モーツァルトやゲーテも泊まった創業600年のホテル
小さな街なので散策は歩いてもすぐに回れるほど。
それにもかかわらず、興味を惹く風景がいっぱいある街で楽しい。
街を見ていると、通りに面した建物には雁木作りのようなアーケード状の通路が通っており、街を造った頃には現代以上に冬が厳しい街であったと想像できた。
(走行距離 35km)
雰囲気のあるアーケード通路
インスブルック市内からの遠望
市内を流れるイン川
金の小屋根
マリア・テレジア門
インスブルックの一頭立て馬車