自転車旅行6.08~9 マドリッド⇒名古屋

6月8日、9日

from Madrid to Nagoya

◆プラド美術館

旅最後のスケジュールはプラド美術館見学と決めていた。1開館と同時に入りゆっくり見学し、昼食を済ませてから十分に余裕をみて空港に向かう予定であった。

この美術館にはフェリペ二世とフェリペ四世の収蔵品をベースに1819年開設の王立美術館がベースになり、スペインの画家ゴヤ、ベラスケスやエル・グレコ、ルーベンスなどの絵画や彫像が3万点以上ある。

プラド美術館前のゴヤ像と館内風景

ベラスケスの座像ある正面から美術館に入場する。せっかくの機会なのでイヤホンを借りて鑑賞を始める。芸術に博識がある訳でもないが教科書で見たことのある赤い僧衣が印象的なラファエロの”枢機卿の肖像”、エル・グレコの”ある紳士の肖像”、二枚の背景の対比が興味深いゴヤの”着衣のマハ”と”裸のマハ”などなど幾つもり、解説を聴き創られた作品の背景を思い浮かべながら見る。

また、館内には幼稚園児から中学生と思われる多くの子供たちが美術鑑賞に来ている。まだ幼い子供たちも本物の美術品を鑑賞し学ぶだけでなく、マナーも躾けられているようで静かに引率の先生の説明に聴き入っている。素晴らしい上層教育が羨ましく思われる。

幼稚園児たちがこの歳で本物を見る目を養う美術鑑賞をしている。

◆自転車がない!

美術鑑賞も終えて後は帰国するだけとペンションに戻る。預けておいたバッグとナップザックを受け取り自転車もと促すと、怪訝な顔をする。再び預けた自転車を出して欲しいと言うと知らないし見てもいないと言う????

確かにフロントの女性スタッフは4日前にチェックインした時の人と違うので引き継いでいない可能性もあり、事情を話して電話で確認を入れてもらうが何度かけても繋がらない。そしてペンション内で自転車が保管されてそうなところを探してもらうが見つからない。困ったスタッフはオーナーに電話すると、側にいる私にまで聞こえるような大声で怒っているのが分かる。オーナーは自転車のような嵩張るものは預からないと決めてあるのに勝手に預かった担当者は何しているんだと息巻いているのであった。スタッフはおろおろして、遂には私には出来ることはないと言い出す始末で時間が経つばかりであった。あれこれ1時間近くも手を尽くすが見つからないし、空港に行く時間に余裕もなくなってきた。

もう一度預かった時のスタッフに連絡をしてもらうと繋がった!そして保管場所は幅の狭い隙間家具の中に立てて入れてあるとのことでやっと安堵した。取り出しに行くと隙間家具のドアが開かないという別の問題が起きてしまう!どう引っ張ってもにっちもさっちも開かない。10分ほど二人がかりで悪戦苦闘を続けやっと開き自転車が取り出せた。

今回も旅の最後の最後に忘れがたい思いでができた。