自転車旅行7.27 リスカナー⇒イニッシュモア(アイルランド)

海上でのフェリーへの乗り換え

◆イニッシアー島で雨宿り

ドーリンを出港する時には晴れていた空がイニッシアー島に着く頃にはあっという間に今にも雨が降りそうな真っ黒な雲になっている。フェリーは出航まで30分時間があり、その間乗客は皆降ろされるのであるが、降りると同時に雷を伴った大粒の冷たい雨になる。売店の軒先で雨宿りするがひどい雨で隣にいた船員に聞くと「最近は異常な雨が降る」と言う。

ヒトの営みがここでも自然を狂わせているように思えた。(走行距離 22km)

フェリーのチケット売り場

チケットを買って桟橋に行くと人で溢れている。そして次から次へとフェリーやボートが入ってくるが、乗る客、降りる客が入り混じりどの船に乗れば良いのか良く分らない。やっとスタッフから「これに乗れ」と言われたのは小さなボートである。 「このボート?」何かの間違いかと思ったら、桟橋の水深が浅いので次のフェリーには沖で乗り換えるのだと言う。波に揺られて沖合で船を乗り継ぐことを経験させてくれるとは思わなかった。

アラン諸島を望む

◆フェリーでアラン諸島

「モハーの断崖」からアラン諸島へはドーリンからフェリーで向かうのである。ドーリンの港に着くと「こにちは!」と片言の日本語で話しかけてくる。ふたつのフェリー会社が競っているので一生懸命の客引きをしているのである。

モハーの断崖と海食塔

オブライエン塔からハグ岬を望む

ハグ岬の古い塔内からの断崖景観

ゆっくり岬から断崖を眺めてからビジターセンターに向かうと一転して多くの観光客でにぎわっている。オブライエン塔の辺りから南の方向を見ると、幾つかある岬の先に薄っすら塔の姿が見えるハグ岬を望むことができる。そして最も断崖の高度差がある北側の岬に断崖沿いの道を行くが、高所恐怖症には余りお奨めできるものではないが、200m以上の高さの断崖と海の先に見えるアラン諸島は必見の景観である。

ハグ岬と廃墟と化した塔

大西洋に突き出したハグ岬の突端からは海に向かって幾つもの岬が突き出た断崖の雄大な景色が見え、崖のはるか下には白く波頭があたる海岸が見える。こんな絶景なのにほとんど人がいないという贅沢な空間が広がっている。

朝焼けの空

ここは観光バスで入れるような所でないので、いわゆる普通の観光客は来ないし、行けないのである。集落と集落を結ぶ道を走り、道の行き止まりにある牧場の脇に自転車を置き、牧場の柵を越え、丘を歩いて岬に立つ塔を目指してアプローチして行くと断崖に出る。

From Liscannor to Inishmore

7月27日(晴れ一時雨)

◆モハーの断崖

アイルランドで一番見たかったのが「モハーの断崖」で、断崖のすべてを見てやろうと考え、まず最南端のハグ岬に向かう。