張貼日期：Jan 14, 2020 2:17:38 AM
奈良市で開催されたある会議の合間に、以前住んでいた学園前のマンションの場所を訪ねてみようと思い立った。
近鉄学園前駅から所要時間を計りつつ、その場所まで歩いてみたところ20分弱で着いた。これだと今の自宅から日暮里駅までの時間とほぼ同じである。しかし、その約20分の歩行が日暮里の場合と比べ、随分としんどかったのである。歳のせいなのかと思ったのだが、どうも違うようである。日暮里での道路は平坦なのであるが、学園前での道は思ったよりも急勾配であった。
かつてはその傾斜のことを意識することなく過ごしていたが、それはおそらく自家用車で動くことが多かったせいかと思われる。
学園前での車の運転に関しては苦い思い出がある。
10年ほど前のこと、学園前駅近くの標識のない狭い道路を走っていて、ある十字路に進入したその時、左横の道から急に大きな乗用車が突進してきたのであった。何人かが乗っているのが見えた。私の車の左サイドのドアのすぐそばまでその車のボンネットが迫ったとき、もう駄目か、と一瞬観念したのである。ただ、私もそれなりのスピードを出していたので、ブレーキはかけず、そのまま前に突き進んだ。向こうの車もブレーキをかけないままに進んできて、私の車の後ろを数十センチくらいの距離空間をおいて横切った。幸いにも、お互い、すれ違いだけで事なきをえたのである。
直後に車を止めて、運転者同士、互いに頭を下げあったのだが、今もその瞬間のことが時として脳裏をよぎる。1秒くらいの違いでその後の人生は異なっていたかもしれないと思うと背筋が寒くなるのである。
実は、運転免許証の更新が来月に迫っている。
半年前、これを機会に免許証を自主返納しようかと考えた。東京では車を運転する必要性がほとんどないからである。ただ、北陸に帰省する際の足のことなどを考えると、やはり更新すべきか、悩みつつ、あと1回だけ更新しておこう、と心に決めたのであった。
（2020.1.14）