2001年 秋

張貼日期:Mar 05, 2011 4:23:53 AM

「秋」は旧暦では七月から九月、現代では九月から十一月までをいう。天文学的には秋分から冬至までである。二四節気では立秋から立冬までを指す。「秋」ということばはまた、特に重要なことのある時期をもいう。このときは「秋」と書いても「とき」と読むのが普通である。「秋子(ときこ)」という名の女性がいる。

「秋」の語源については、食べ物が豊かに(飽和に)実る季節ということで、本来「飽き」の意味から転じたとするのが一般的である。ちなみに、方言によっては「あき」ということばが、秋の収穫や取り入れ作業そのものを意味するものとして使われるところがある。富山県の福岡町で「あきする」という表現を聞いたが、これは収穫をするという意味であった。

なお、和歌などの修辞法では「秋」に「飽き」を掛けることがある。たとえば、「わが袖にまだき時雨のふりぬるは君がこころに秋やきぬらむ」(古今集)における「秋」は、まさにそれである。そういえば、「秋の風」という表現は、心変わりがすること、特に男女間の愛情が薄らぐことについていうものでもある。

2001.9.18.