張貼日期:Mar 05, 2011 6:12:20 AM
昨日まで、またしばらく台北郊外に滞在した。
台湾の空気に触れると、何故か心身ともに解放されるのである。
その理由はよく分からない。が、おそらく高温湿潤な台北の気候が私の身体に合っているのだろう。
このところしつこく纏わりついていた左膝の痛みも完全に治癒した次第である。
ただ、今季は何日か大陸からの「黄砂」に閉口した日があった。周りがまさに黄色く霞み、先が見えないくらいの煙霧。このようなことは比較的珍しいと地元の人たちは話していた。
ニュースによれば、この「黄砂」襲来は韓国や日本列島でも同様の状況であった由。
「黄砂」といえば、かつてふるさとではそれをアカユキ<赤雪>と表現していたことを思い出す。「この時期になると何故か赤い雪が降る。それは春がもうすぐ来るという合図なのだ」と古老たちは言っていた。そして、4月も半ば頃に至ると、雪渓の断面に赤茶けた部分が線状に浮かび上がっていたものである。
このような春の風物詩としての「黄砂」はこれまで自然現象として理解されてきたわけであるが、近年の飛来回数の増加とその激しさに関しては、中国での過放牧や農地転換による耕地の拡大などといった人為に由来する事態であることが指摘されている。
中国の国内問題が北東アジア地域の環境に影響を与えるという、いわゆる「地球環境問題」がここにも存在しているようだ。
2010.4.1