2014年 生更ぎ

張貼日期:Jan 31, 2014 2:9:26 PM

またまた生まれ月が到来した。もう何度目になることか。

さて、先日の「成人の日」に因んで思い出したことがある。

成人式は北陸の金沢市で迎えた。あの日は大雪であった。降り積もる雪の中を同じ下宿にいた一つ学年下の友人と一緒に式が行われる会場まで歩いて出かけた。2月生まれゆえに、1月にある成人式は私には1年遅れでやってきたわけである。

式の後、近くの食堂に立ち寄り、熱燗を傾けて、男二人だけでささやかなお祝いをしたのであった。

実はそのすぐ後に総選挙があった。(いま調べると、それは1967年1月29日に行われた第31回衆議院議員選挙である。この選挙では自民党が議席を減らしながらも安定多数を維持し、社会党は敗北声明を出したという。また、この選挙で公明党が衆議院に初進出、多党化が進み始めたともいう。)

その選挙で候補者や政党に特に関心があったわけではないが、とにかく国政選挙の投票が行使できる初体験ということで、友人と計って、投票場への一番乗りを果たそうと徹夜をして暁に出かけたのであった。が、しかし、その入り口にはすでに数人の若者が陣取っていた。

若者に活力がある時代だった。

近くの食堂といえば、そこで時々昼食を取った。オムライスが好物であった。その食堂の店主には美しい娘さんがいた。彼女はバスの車掌をしていると聞いていた。

あるとき、バスに乗って、下車しようとして料金箱にお金をいれようとした瞬間、車掌が箱の口を手でおおって、無言で首を横に振って、そのまま降りるように促したのである。驚いて顔を見るとその娘さんであった。

無銭乗車はその一度だけなのだが、何だかほろ苦い青春の思い出として心に残っている。

2014. .2. 1