2020年 湿潤と乾燥

張貼日期:Jun 14, 2020 1:59:23 AM

学生時代、仙台で生活するようになって初めて表日本的天候について意識するようになったことを思い出す。何より雨天が少なく、乾燥した日が多いのである。裏日本の北陸で、「弁当忘れても傘忘れるな」などと言われるような湿潤な天候の中で育った私は、もちろん雨模様の日々に辟易していたのである。しかし、仙台での乾燥した天候ばかりの日々では、何だか皮膚の表面がカサカサするような違和感があって、時に雨が降ると、ほっとして気持ちにも張りが出てきたのであった。まるで陸に上がった河童のようだな、と自分でも思ったことである。

その後、奈良に住まいしていた時は、マンションの部屋が北向きで、かつ水路の傍で湿潤な環境だったので、部屋ごとに除湿器を設置していた。

さて今の東京での生活である。東京の電気店では除湿器はほとんど置いてなくて、店頭には加湿器ばかりが並んでいる。除湿機は不要のもののようである。しかし、奈良で使っていた除湿器はそのまま持ってきたので、それは部屋干しの洗濯物用に使っている。

閑話休題

最近まで、長く外耳道湿疹で悩んでいた。耳の入口が痒くて、指で掻くと外耳道を傷つけてしまい、耳漏が出て、しばらくするとそれが瘡になって、また痒くなるといった繰り返しがずっと続いたのである。そして、この悪しき習慣を断ち切るためには、何より乾燥が大事なのだと思い込んでいたのであった。

ところが、ある時、掛かり付けの医師から、湿疹には、「接触」と「冷却」、そして「乾燥」がタブーなのだと聞いて動顛したのである。そういえば確かに東京に引っ越してから痒さの繰り返しが著しくなったようにも思われるのである。

早速、部屋の湿潤を心掛けることにした(ただ、加湿器を買おうとまでは思わないが)。そのお蔭なのか、このところ外耳道湿疹は寛解状態にある。このまま

自然に完治することを祈っているのだが。

(2020.6.15)