張貼日期:Aug 29, 2018 11:35:26 AM
奈良に住まいしていた時、近くのスポーツクラブでプールを利用していた(そのことは、かつてのエッセイ-2012.12-で書いたことがある )。
東京に移住して、早速に探し求め、見つけたのは西日暮里にあるスポーツクラブNASであった。寓居からは歩いて17 分の距離にある。そこへの途中に、かつて、月刊『言語』の印刷をしていた壮光舎印刷や、現在、私の著作選集の印刷をしてくれている三美印刷がある。両社の建物をいつも横目で見ながら通り過ぎている。
奈良ではプールが中心であったが、このところ外耳道湿疹を患っているので、水を避けて、トレーニングジムの機械の上で走る(歩く?)ことにしている。時速6キロで65分間を走って、約380カロリーの消費となる。そのあとタワーサウナと大型スパにひたるのであるが、それが何とも心地よい。
かつてのエッセイには、「スチームサウナのなかで、なぜか寺山修司の歌が思い出されてきた。」として、寺山の、
マッチ擦るつかのま海に霧ふかし、身捨つるほどの祖国はありや
という歌を掲げたが、その記載に対して学友の松田謙次郎さんから、「私も寺山が好きですが、同じく“田園に死す”からの歌、
吸いさしの煙草で北を指す時の、北暗ければ望郷ならず
が私にとっての寺山の最高傑作です。」という便りをもらったことがあった。
二人に共有するところがあると分かって嬉しかったのである。今日はそんな過去が思い出されてきた。
さて、煙草と言えば、先般、受動喫煙対策を強化する旨の改正健康増進法が国会で成立した。時代も変わったものである。
煙草をやめて何年になろうか。何だか懐かしい気分にもなった。
(2018.9.1)