2013年 初雪

張貼日期:Jan 01, 2013 10:54:15 PM

今冬、札幌に初雪が降ったのは昨年11月の18日。例年よりも3週間くらい遅かったとのこと。その11月18日、北大構内のカフェ「エルムの森」で、窓越しに、舞い散る雪花を眺めていた。

この日は北海道方言研究会の例会第200回大会の開催日であった。この会の第100回大会に参加したので、200回大会にも是非参加したい、と思っていた折しも、会長の小野米一さんの計らいで講演の招請を受けたのであった。講演では、北海道方言に関わるサハリン(樺太)での残存日本語の調査結果についても触れた。

この会の事務局長、道場優さんと直接に話をしたのは30数年も前の国立国語研究所時代のことであったので、今回は道場さんとの懇談を心待ちにしていた。が、予想した通り、最初すぐには互いを認識することができなかった。

道場さんは野の花の方言に造詣が深い。夏季には、故郷の礼文島に居を移して、観光客に礼文島の植物名についてのガイドをしているという。

礼文島といえば、先に見た映画「北のカナリアたち」を思い出した。これは、ある事件で引き裂かれた6人の子どもたちと教師の心の葛藤が、20年の歳月を経て、真実とともに溶解していく、そのプロセスを描いた作品であるが、映像のなかでの真っ白な雪景色や夕景の赤と青の色のコントラストなどが印象深かった。

かつて稚内に出かけ、野寒布岬の高台に登って、はるか北方にサハリンの島影を認めたことがある。礼文島と利尻島、そしてサハリンの三つが一緒に見えるのは珍しいと売店の人が言っていた。その折には、フェリーで利尻島に渡り、利尻富士を巡ってドライブしたのだが、残念ながら礼文島には行かなかった。

2013.1.1