張貼日期:Jul 31, 2016 11:19:25 AM
大学退職前の数ヶ月、研究室での長年の間に積もり積もったものを整理しつつ、不要になったものをシュレッダーにかける、または廃棄する作業に明け暮れた。
手放した本は3,000冊以上になる。
その勢いが頓挫しないうちにと、いま自宅の各部屋での各所に溜まった要らないものの廃棄に没頭している。(過去のものを捨てること自体に実は少なからぬ快感を覚えてもいるのである。)
「断捨離」という思想がある。やましたひでこさんによって提唱されたものである。それは、不要なものを断ち切り、捨て去ることで、自分自身が作り出している(作り出してきた)重荷からの解放を図り、身軽で快適な生活と人生を手に入れることを目指す所作だとのこと。この断捨離は、「断・捨・離」として、2010年度の流行語に選ばれ、一躍有名になった。ちなみに、断とは「入ってくる要らないものを断つ」こと、捨とは「家にずっとある要らないものを捨てる」こと、そして、離とは「ものへの執着から離れる」ことの由である。もともとはヨガにおける行法の「断行」「捨行」「離行」を応用した考え方だという。
私としては、<持たない暮らし><ものへの執着を断つ>などといった大仰な「思想」からではなく、また、極端なミニマリストとしてでもなく、日々の、あるいは今後に向けての、必要不可欠なものだけを手元に残し、できうる限りのスリムな状態で、新しい地、新しい環境でのシンプルライフに備えたいと思っているだけなのである、が。
2016.8.1