張貼日期:Oct 12, 2019 12:44:7 AM
童謡「夕焼け小焼け」といえば、先に紹介した台湾の日本語系クレオール(宜蘭クレオール)のドキュメンタリー映画(「タイヤルのトビウオ」)のなかでも、東岳村のおばあちゃん達が、この童謡を楽しそうに歌っている箇所のあることに気づいた。
この歌は、当時、植民地においても子供たちに教える、いわば定番のものであったのだろうか。
ところで、「夕焼け小焼け」の「小焼け」とは一体何なのかと、その意味をめぐって、ネットでいくつかの説が登場したことがあった。
それらのコメントを簡潔にまとめてみる。
小焼け:規模の小さな夕焼け。
小焼け:夕焼けが段々薄れて日暮れになる前の様子。
小焼け:夕日が沈んでしばらくしてからの夕焼け。
小焼け:日没後、山頂などを美しく輝かせる残光、残照。
小焼け:歌詞の調子を整えるための単なる造語、特に意味はない。
など。
このなかでは、最後の説が正解である。あとはこじつけと言うべきである。
「小焼け」という語は単独では存在しない。「夕焼け」に対して、口調を整えるための接頭辞「小」をつけて後に添えたもので、特に意味はなく「夕焼け」と同義なのである。
同様のものに、「お馬の親子は仲良し小良し」という歌詞における「小良し」がある。この「小良し」という語も単独には存在しない。「仲良し」に対して、口調を整えるための接頭辞「小」をつけて後に添えたもので、やはり特に意味はなく「仲良し」と同義である。
(2019.10.13)