7月末日、可憐な高山植物が咲き誇る日本三霊山の一つ北陸加賀の名峰白山へ遠征しました。
行程をどうとるかは悩みましたが、5時始発の別当出会行きの連絡バス(復路は17時ラスト)で砂防新道ピストンとしました。
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花の白山というだけのことはあります。代表格のハクサンフウロを筆頭に、ニッコウキスゲ、アザミ、チングルマ、イワギキョウ、コイワカガミ、ヨツバシオガマ、ハクサンシャジン、ハクサンコザクラ、オタカラコウetc豊富でした。
最初は立派な吊橋がお出迎えです、甚之助避難小屋に7時半到着しましたが改装されたばかりで綺麗でした。
やはり北陸の名峰、まだ雪渓も残っていました
満足の参考でした。
<山行記録 全文>
○2011年7月31日(日) 砂防新道ピストン 曇り時折り晴れ間
別当出会(標高1260m 05:30)→中飯場(06:25)→甚之助避難小屋(07:35)→黒ボコ岩(09:00)→室堂(2450m 09:30 休憩)→ 御前峰(2702m 10:35池巡り)→ 室堂(12:20休憩12:50)→甚之助避難小屋(14:10)→中飯場(15:20)→別当出会(16:00)
市ノ瀬の駐車場に4時40分着。車中泊の人達は寝やすいようにやや遠いところに駐車しているようでバス停のすぐ近くの駐車場へ誘導されます。始発の前、4時50分に満員のバスが2台出発、柔軟な運営のようです。その効果か5時のバスはガラガラでゆったり座っていけました。
別途出会の休憩所もイイ施設で、水洗トイレ、ベンチ等充実しています。朝食をゆっくりとって先に行くパーティーを眺めます。時間的にツアー客はなく多くても8名くらいの小パーティーで、観光新道へは2割、8割程度は途中に水場が充実した砂防新道を目指しています。
5時半出発、1,442m標高差ピストンなので第1休憩ポイント中飯場迄は飛ばさずのんびり行くこととします。最初は立派な吊橋がお出迎えです、やはり人が多く入る山、重要な遺産・観光資源なのでしょう、小屋、トイレ、水場の提供、登山道の整備、標識も含めて隅々まで万全です。虫も異様に多いと聞いていましたが、はっかスプレーの効果覿面か気になりません。ただ、この区間は花もなく景色の変化も乏しく面白みもなく照りつけられると厳しいでしょう、曇っていて幸いでした。
6時半、中飯場で小休止します。小奇麗なトイレの横には水道(蛇口)もあり皆さん喉を潤しています。また、少し先に進んだところには湧水もありこちらもお勧めです。この日は予報では雨でしたが好転してきました、前回近畿遠征は5月にも拘らず台風に伴って暴風雨を被ったので今年の悪運は使い果たしたのかなあ・・とベンチで回想を巡らします。
甚之助避難小屋に7時半到着しましたが、改装されたばかりの立派な施設に驚かされます。また、昔の小屋は少し上がったところに変わらずあり、その前にはベンチもあります。谷を挟んで左側に観光新道の尾根、右側は南竜方面ですがガレて崩壊していて垂直の崖が続いています。
ゆっくり休憩し次のポイント黒ボコ岩を目指します。ここから1時間程度は晴れ間が拡がりました。この時間帯迄に山頂についていたらイイ展望だったでしょう、下りの超満員の小屋泊に我慢した人は恩恵を受けたようです。細い道ですが、観光新道を下った人が多いようであまりすれ違いもなく、また、水の流れも清々しく、高山植物も徐々に増え、代表格のハクサンフウロを筆頭に、ニッコウキスゲ、アザミ、チングルマ、イワギキョウ、コイワカガミ、ヨツバシオガマ、ハクサンシャジン、ハクサンコザクラ、オタカラコウetc豊富でした。余談ですが、関西から近いこともあるのでしょうご夫人方の服装も、南ア・八ヶ岳あたりに比べ派手な原色系が多くインパクトがありました。
黒ボコ岩から室堂に続く弥陀ヶ原の道筋は目の前に御前峰、左側は雪田が見えイイ景色で一見の価値はあり、1000m近く登ってきた疲れも忘れ癒されます。室堂には郵便局・食堂・宿泊施設も備えた巨大なビジターセンターがあり立山の雰囲気に似ています。
御前峰への手前に神社があり、その前のベンチで小休止します。白山奥の宮山頂まで残り約40分ですがピストンしている人が多そうです。ビジターセンター受付でもらった冊子「山頂お池めぐりコースの自然観察」を眺めながら、周遊と下山時間を計算しますが余裕を持って大丈夫そうです。御前峰へは岩を敷き詰めた道を進みます。途中、鮮やかなクルマユリの群落もあり目を楽しませてくれます。また、ナナカマドもあり紅葉の時期もよさそうです。
10時半御前峰到着、ガスが上がってきて北ア方面は望めませんがこれは仕方ないでしょう。周りを見渡すとトレラン集団もいて狭い山頂は賑わっています。予定通り、池廻りに進みます、ここから先は室堂まで人が極端に少なく静寂感もあり高山植物の群落でお薦めです。最初のポイントでは噴煙は上がっていませんが火山と感じられる大きな火口が望めます。その名残の剣が峰もイイ眺めです。次に代表的な火山湖の一つ翠ヶ池(みどりがいけ)が望めますがまだ一部雪に覆われています。キュルリ・キュルリとイワヒバリも飛び回り千蛇ヶ池ものどかな景色です。
室堂へは12時20分に帰還、塩分補給も兼ねビジターセンターでラーメンをいただきます、なかなか美味でした。
復路も同じ砂防新道をとりました、途中クラブツーリズムの大団体も登ってきており今日の室堂宿舎も賑わうのでしょう。15時50分吊り橋に戻ると16時発のバスがちょうど切符を売っていてゆっくり座れて市ノ瀬駐車場へ帰還できました。
入浴は宿の割引で400円になるので白峰温泉総湯に立ち寄りました、露天風呂もありイイ施設でした。その後金沢まで2時間のドライブ、レンタカー返却→ホテルチェックイン→ホテル地下の店で満足の一杯プラス名物のノドクロ・白エビで締めくくります。
休暇をいただいた翌日は兼六園などを観光し14時40分の便で小松空港から帰還。湯沢経由の電車は不便で、格安航空券も利用でき東京まで約1時間のフライトなのでとても楽でした。また機会があれば残雪期か紅葉の時期にでも遠征したいと思っています。