5月30日(金)休暇を利用して、“会津のシンボル磐梯山”、“残雪の西吾妻”
と秘湯の旅へ行ってきました。
日 程: 2008年5月30日(金)~6月1日(日) マイカー利用
30(金)磐梯山 行程 合計歩行時間:約5時間 晴(しかし山頂濃霧)
八方台登山口[09:25出発] → 中の湯[09:45] → 弘法清水 [10:50・10分休憩] →
磐梯山頂上[11:25着・12:10発]→弘法清水 [12:30] →寄り道→下山[14:25]
裏磐梯へはテレマークスキーで2年続けて行って、その際、磐梯山の写真をよく撮っていたが登ったことがなく、いつかは登らねば・・・どのルートから行こうか・・・日頃から考えていた。
今回は寝不足・運転疲れもあり、また単独なので無難に八方台登山口を選択した。まず、驚いたのは登山口に、でっかく「クマ出没注意」の看板があったことだ。甲武信岳で早朝スタートして小熊に遭遇したので、今日は平日だし駐車場も空いているので先に他のパーティーを行かせてその後10分位経って追って出発しようと登山口で煙草をふかし待つ。
程なく元気のイイ騒がしい2人組が山に入っていった、準備体操を十分して9時25分スタート。最初は若いブナ林の中、ゆるやかな林道が続く。樹林帯が途切れると湯煙が立つ中の湯だ。廃業した旅館跡がそのまま残っているところが周りの景色と溶け込んで趣がある。
ここから弘法清水に向かう途中、先の2人組に追いつく。彼らは猪苗代高校の先生で集団登山の先行隊だそうで、我が校のホープがすぐに追いついてきますと言われた。騒がしくならないうちにとペースを上げたが、腰にペットボトルをぶら下げただけのジャージ・スニーカー姿でたくましく走って登ってくる若者達のパワーになすすべもなく弘法清水の手前で完敗。
弘法清水では1件売店が営業していた。ジュース、バンダナ、バッチ商魂たくましそうなオバサンが高校生を相手に頑張っていた。小屋の前には水場があった、普段あまり湧水は飲まないが「弘法清水」という名前に惹かれ試したが冷たく美味だった。
ここから頂上迄は30分程度、11時25分頂上に到着。高校生に占拠されているかと思えば、頂上は霧が濃く肌寒いので、防寒していない彼らは着いたらすぐ下山にかかる。お陰で静寂を堪能できた。霧の切れ間から雄大な飯豊連峰、吾妻連峰の展望を期待してしばらく粘ったが断念、霧が濃い、記念撮影して下山にかかる。
復路は時間があったので、銅沼を真上から望もうと弘法清水から川上温泉登山口方面へ噴火口近くまで下り、3月イエローフォールへ向かったルートを感慨深く眺める。
再び弘法清水に登り返し八方台を目指すも、今度は中学生の集団登山と遭遇する、今日の磐梯山の平均年齢は確実に10代だっただろう・・・クマもビックリして眠れなかったことでしょう!
この日の宿は「日本秘湯を守る会:大塩裏磐梯温泉 米澤屋」。塩分濃度が濃い温泉で疲れも癒され、山塩料理・馬刺も美味しく、価格もリーソナブルで外観の割に部屋の間取りもよくゆっくりできた。
31(土)西吾妻 行程 3時間 雨・濃霧
朝から雨で起こされる。自称“晴れ男”もタジタジ。今日は中止かなと思いながらも西吾妻に向かうため、西吾妻スカイバレーを走らせる。桧原湖付近では雨が強かったが白布峠では霧の上に出たのか雨も止み空気も澄んでいた。これは登れるかもと思いなおし、天元台ロープウェイを目指す。
この日から夏山リフト運行開始だが、生憎の天気、当初6月1日運行開始で案内していたことから入山者がいない。いやな予感を持ちつつロープウェイ・リフトを3つ乗り継ぎ、山頂駅11時半到着。赤のリボンを枝に付けていますと案内は受けたが、そのリボンよりも「山に巻いて登っていく感じでコース取りしてある木の上部に張り巡らされたロープに付けてある赤旗」が目立ち頼りに進んでいくと、最初のポイント“かもしか展望台”に20分近くで行くはずだが30分程度歩いても到着せず不安がよぎる。
引き返そうとしていると米沢市役所勤務2名、環境庁の森林○○課の腕章をつけている1名、計3名のパーティーと遭遇、これは頼もしいと同行をお願いすると快諾を得、彼らを先頭についていく。しばらく進み、私が引き返したポイントで確かにここから道がないですね・・・と彼らも当惑する。それまで木の上に張り巡らされたロープがいきなり樹林帯の中を進めとばかりに向かっている。しばらく藪の中ルートを探すが断念し引き返す、リフトに戻りおじさんに確認すると“この時期は赤い小さいリボンの方がルート案内だ”と説明を受ける。「だったら、この時期行き止まりにぶつかるようなよく分からんが目立つロープの赤旗誘導は外せよ!」と言いたかったが、リフト係のおじさんに文句言ってもしょうがなく怒りを抑える。
この時、1時を過ぎ雨・霧も厳しくなり、リフトの下りも4時、断念・撤退する。
この日の宿「日本秘湯を守る会:新高湯温泉 吾妻屋旅館」はロープウェイ駅からすぐで2時過ぎに到着。びしょ濡れの靴、雨具、手袋を入口で脱いでいるとストーブ前にテキパキと運んで乾かしてくれた。敗者にとってジーンと胸にしみるサービスだ・・・
露天風呂・ビールで気分転換するも明日のリベンジで頭がいっぱい、酔いも回らない。
1日(日)西吾妻 行程 合計歩行時間:約4時間 快晴、展望よし
北望台登山口[09:15出発] → かもしか展望台[09:30] → 梵天岩 [10:15] →
西吾妻小屋[10:50]→藪こぎ→山頂 [11:40ランチ12:10] →梵天岩 [12:25]
→かもしか展望台[13:05]→北望台登山口[13:20到着]
リベンジの朝、申し分のない快晴だ。8時15分ロープウェイ乗り場に着くと、20人くらいのパーティーがいた。今日は人が多そうだ。
北望台に9時過ぎ到着、今度は迷わず木の枝に小さく付けた方のリボンを頼りに高度を上げる。トレースも十分ですぐ15分足らずでカモシカ展望台に到着。遠くにうっすらと残雪の飯豊連峰が確認できる。
ここから梵天岩迄の斜面は雪がまだ深く、少し下った人形石との分岐の大凹(おおくぼ)あたりは木道・池糖が顔を出す。会津駒・平ヶ岳の風景を思い出させる、夏も高山植物が可憐でイイところなのだろう。
梵天岩迄は赤いリボンをつけているがそこから頂上までは印をつけていない。天狗岩から直登だと20分なので面白みがないので、遠回りして西吾妻小屋を経由して磐梯山・桧原湖のロケーションを楽しみながら登ろうとコース選択した。空気も澄んでいて展望は申し分なくこのチョイスはよかったが、しかしここからが大変だった。西吾妻小屋から山頂まで20分で到着するはずが途中で夏道が雪の下に消え、地図、コンパス、高度計を頼りに小屋から同行した館林の親子2人と藪を掻き分け山頂標識を探し廻る。でも藪こぎも結構楽しく頂上標識を見つけたときの感動は最高だった。藪こぎ登山が好きだという人の気持ちがちょっとだけ理解できた。
復路は無難に天狗岩に直接降り、梵天岩でしばし感動に浸り下山した。
有名な温泉が近くにたくさんあったが、ロープウェイ駅からすぐの白布温泉「森の館」で入浴。時間が厳しかったので、観光は直江兼続で盛り上がっている上杉神社にのみ立ち寄り帰京。
ガス代・高速代も結構かかったが、2名山無事にケガ・疲れもなく登れ展望を楽しめ、いいリフレッシュになった。