2010/08/29~09/02 双六~黒部五郎~笠ヶ岳周遊


 8月最終週からの連続休暇どこに行こうか悩みましたが、全国的に酷暑なので標高が高く涼しいところがイイだろうと未踏のエリアを山小屋利用でのんびり散策しました。

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  • 8月28日(土) 新保高温泉泊、29日(日) 双六小屋 、30日(月) 黒部五郎小屋、31日(火) 笠ヶ岳山荘、9月1日(水) 笠ヶ岳山頂往復後、笠新道下山し麓に旅館に宿泊

○2010年8月28日(土) 自宅→新穂高温泉 へ移動

  • 夏休み最終週、家族サービスなのだろうか高井戸~八王子間がひどい渋滞、ETC休日割引(千円)もあるので上信越道経由で松本を目指しました。

  • 2時頃新穂高に到着し深山荘近くの無料駐車場を下見しましたが8割程度の込み具合でした。わさび平泊も一時検討しましたがゆっくりしたく栃尾温泉民宿「富久の湯」へ投宿。1泊夕食5700円と異様に安く不安でしたがマズマズでした。

○8月29日(日) 双六小屋へ向け出発 快晴

新穂高(05:00)→わさび平(06:15朝食06:40発)→鏡平(09:50休憩11:00発)→双六小屋(13:30着)

  • コースタイムを振り返ってみてもゆっくり過ぎるくらいこの日はのんびり登りました。

  • 割と笠に行く人が多いようで、笠新道の分岐の水場で覚悟を決めて挑んでいる人達を見送りました。

  • 笠新道の入り口から10分ちょっとでわさび平小屋に着きます、シーズンオフで閑散としています。ここで塩分を多目にしてくれと宿で注文したおにぎりをいただきしばらく休憩します。

  • 小池新道はわさび平小屋を過ぎて15分ほど進むと視界が開け広い谷筋に出ます。

  • また、新道は見通しがよく登山標識が親切で単独・お気楽登山者にとって助かります、切り開いた小池義清さんらに感謝です、紅葉の時期も開放的で美しく気持ちイイでしょう。

  • しばらく休憩した後ふたたび気合を入れて出発、イタドリヶ原、シシウドヶ原と高度を上げていきます、振り返ると焼岳、乗鞍岳が遠望できます。

  • 最後の鏡平への緩やかな登りは結構堪えますが、平坦な木道を進んでいくと急に視界が開けあまりの絵はがきのような鏡池からの素晴しい景色に驚きます。

鏡平小屋ではリピート山中がテラスで自慢のウクレレと歌声を響かせます。『加藤文太郎の歌』、代表曲『ヨーデル食べ放題』etcで盛り上がりました。

距離はありますが斜度が比較的緩やかで弓折岳へ続く稜線へ上がりしばらく進むと鷲羽、水晶も望め、槍への起点樅沢岳も見えてきました。


  • 雨の不足なのか水が少なかった双六池を通り抜け小屋に13:30到着です。

  • 三俣蓮華小屋まであと2時間近く歩く選択肢もありましたが一度泊まってみたかったのでここでお世話になりました。閑散としていて2段ベッド(蚕棚)の上を占拠できました。

夕食まで時間があり、次の日、日の出前の出発予定なので黒部五郎岳小屋への道筋を下見に双六岳方面へ行きました。

○8月30日(月) 黒部五郎小屋へ、到着後黒部五郎岳周遊 快晴(午後から時折り霧)

双六小屋(04:55)→双六岳(06:10朝食06:55発)→三俣蓮華岳(08:00休憩08:25発)→黒部五郎小屋(09:45着)

スタートの双六岳への登りでは雷鳥(親離れした頃か雛から成鳥過程のサイズ)が3匹、兄弟なのでしょうか歓迎してくれました。双六岳への稜線は360度パノラマで気分がイイ行程でした。6時10分朝食をとり写真を撮りまくります、白山も見えます。標高は意外に高く目的の黒部五郎岳より20mも高い2,860mでした。

三俣蓮華岳は水晶、鷲羽、黒部五郎etcを撮影するのにイイ地点でした。

ここから黒部五郎小屋に向かう途中が、この山の山容、カールを撮るのにイイポイントでした。

黒部五郎小屋(10:10発)→黒部五郎岳(12:35休憩13:15発)→小屋帰還(15:00)

  • 出発前、小屋のベンチで準備をしているとカールルートからの下山者から「熊が遠くに見えた」と聞きました。確かにカールには雪渓が多く水量も豊富で熊さんが居そうな雰囲気です。あまり、先頭で行きたくないなあと思っていると数パーティー入って行きました。

  • 一応鈴をつけて私も10:10出発します。進んでいくと壮大なカールに圧倒されます。チングルマの綿毛が風になびいています、初夏は一面お花畑なのでしょう。

  • 途中、神岡新道、太郎平小屋から入ってきた人たちとすれ違い情報交換します。雪渓からの水は冷たく美味しく疲れた体を癒してくれます。稜線へあがるときにはうまい具合にガスが少し出てきてくれ暑さをしのげました

  • カールを眺めていると雪渓の上を黒いものがノソノソ歩いています。寝転んだり遊んでいる雰囲気です、間違いなく熊です。

  • 距離も離れているので安心でしばらく眺めていました。数年前甲武信でも子熊と会いましたが何か縁があるようです、熊寄せの鈴なのだろうか?

  • 12:35、山頂では北海道のパーティーと老夫婦と一緒になりました。

  • スで見えないですが、晴れていると、どこにどんな山が見えるのですかと聞かれひと通り対応します。彼らが降りた後、小屋泊まりなのでゆっくりしていると鷲羽から薬師方面のガスがとれてきました。

  • 熊がカールルートに向かったことと関係はないですが、来た道と同じ道を戻るのも芸がないので稜線ルートで下りました、

  • 槍・穂高・笠方面もガスがとれてきたので展望もよく正解でした。

小屋はガラガラで快適で食事も美味しくいただけました、余計なことですが生ビールが双六より100円高く900円でした。

談話室には山岳誌は当然として、コミックの岳、ホワイトアウトがあったのでくつろげました。

○8月31日(火) 笠ヶ岳山荘へ、 快晴、午後から霧

黒部五郎小屋(05:45)→三俣蓮華岳(07:45)→双六小屋(09:05休憩09:45発)→弓折岳(10:55)→抜戸岳分岐(13:50)→笠ヶ岳山荘(15:20着)

  • 移動日と言ってもいいこの日はやや長めのハードな行程となりました。双六小屋へは中道経由で9時頃戻りました。小屋のスタッフが屋根に布団を干したりトイレを清掃したり忙しそうでした。

  • ベンチに座り笠までの行程を考えます、途中水場がないのでしっかり補給しましたが、5時間超なので昼食にはかなり早いですがカレーライスをいただきスタミナ補給しました。

鏡平山荘分岐迄は人がそこそこ入っていましたが、そこから先はとても静かな稜線歩きで、秩父平から笠へ続く稜線へ出るまでの登りが一番堪えました。

やや長めのハードな行程、右に見える笠ヶ岳まで稜線をひたすら歩きます。

宿泊手続き後、誰もいない山頂へ4時頃出発しセルフタイマーで記念撮影をすませましたが、展望は霧でダメでした。

翌日、槍ヶ岳の横からの朝焼けが見事でした。

○9月1日(水) 笠ヶ岳山頂往復後笠新道下山、 快晴

山荘(06:55)→抜戸岳(08:00)→杓子平(08:50)→h1920m中間地点(10:22)→笠新道入口(11:35休憩)→新穂高(12:50)

剣、立山方面もよく見えました。

杓子平への下りですが、北アルプスでも急登と言われる笠新道です。下りでも堪えました。

必死の思いで笠新道を下った後は、東京に運転する気力はなく新穂高バスターミナルの奥飛騨温泉郷総合観光案内所で宿泊条件を提示し、薦めてもらった「旅館 まほろば」に泊まりました。中尾地区でお風呂・食事も素晴らしくイイところでした。

  • やはり長く山に入った後の温泉は最高です。

  • 縁があるのか「双六小屋いろりばなし」という絵本もありました。

  • いつもながら天気に恵まれ展望は抜群だったことは言うまでもないですが、今回は色々な出会いもあり楽しい山行で臨機応変に対応できる単独登山の楽しさを久々に味わえました。

<山行記録 全文>

○アクセス 2010年8月28日(土) 自宅→新穂高温泉 マイカー

夏休み最終週、家族サービスなのだろうか高井戸~八王子間がひどい渋滞、ETC休日割引(千円)もあるので上信越道経由で松本を目指しました。2時頃新穂高に到着し深山荘近くの無料駐車場を下見しましたが8割程度の込み具合でした。わさび平泊も一時検討しましたがゆっくりしたく栃尾温泉民宿「富久の湯」へ投宿。1泊夕食5700円と異様に安く不安でしたがマズマズでした。

○8月29日(日) 双六小屋へ向け出発 快晴

新穂高(05:00)→わさび平(06:15朝食06:40発)→鏡平(09:50休憩11:00発)→双六小屋(13:30着)

コースタイムを振り返ってみてもゆっくり過ぎるくらいこの日はのんびり登りました。割と笠に行く人が多いようで、笠新道の分岐の水場で覚悟を決めて挑んでいる人達を見送りました。笠新道の入り口から10分ちょっとでわさび平小屋に着きます、シーズンオフで閑散としています。ここで塩分を多目にしてくれと宿で注文したおにぎりをいただきしばらく休憩します。小池新道はわさび平小屋を過ぎて15分ほど進むと視界が開け広い谷筋に出ます。また、新道は見通しがよく登山標識が親切で単独・お気楽登山者にとって助かります、切り開いた小池義清さんらに感謝です、紅葉の時期も開放的で美しく気持ちイイでしょう。

しかしこの日は日差しが強く灌木帯の急登であまりに暑いので秩父沢でタオルを濡らし冷却します。しばらく休憩した後ふたたび気合を入れて出発、イタドリヶ原、シシウドヶ原と高度を上げていきます、振り返ると焼岳、乗鞍岳が遠望できます。最後の鏡平への緩やかな登りは結構堪えますが、平坦な木道を進んでいくと急に視界が開けあまりの絵はがきのような鏡池からの素晴しい景色に驚きます。穏やかな池の向こうに広がる槍・穂連峰の稜線、池とのコントラストが素晴らしい、写真で見て分かっていましたが、これほど綺麗だとはこのコースを選んでよかったとホッとします。定番の逆さ槍を撮影するにはウッドデッキから少し下、ローアングルで構える必要があります。人が少なく動画を撮ったりこの景色をしばし堪能します。

いつまでもここにいたい気持ちでしたがしぶしぶ木道を進むとすぐに鏡平小屋が現れました。どちらかという下山者が多く名物のかき氷をいただきます、暑さが吹っ飛びます。テレビ局(東海NHK)のクルーが数人いて尋ねると、双六小屋で開かれたリピート山中のコンサートを取材してきた模様。そうこうしているうちに本人も下山してきて拍手で迎えられます。一休止して間もなく、おばさん達から「せっかくだから何か歌ってよ!」と声がかかります、本人も嫌いじゃない方でテラスで自慢のウクレレと歌声を響かせます。『加藤文太郎の歌』、代表曲『ヨーデル食べ放題』etcで盛り上がりました。

まったりしてきてここで少し早いですが昼食として残りのオニギリをいただきます、1時間10分も休憩し双六小屋へ向かいます。距離はありますが斜度が比較的緩やかで弓折岳へ続く稜線へ上がりしばらく進むと鷲羽、水晶も望め、槍への起点樅沢岳も見えてきました。雨の不足なのか水が少なかった双六池を通り抜け小屋に13:30到着です。三俣蓮華小屋まであと2時間近く歩く選択肢もありましたが一度泊まってみたかったのでここでお世話になりました。閑散としていて2段ベッド(蚕棚)の上を占拠できました、次の日、日の出前の出発予定なので黒部五郎岳小屋への道筋を下見に双六岳方面へ行きました。

中道と頂上への分岐のところでどこかの山岳会の人と会いました。「2週間前に双六小屋を出発して行方不明となった女性を探している、下山予定は富山県側なのでおそらく双六頂上ルートか中道ルートを選んでいるはずだから周り見ながら歩いている。」と言っていました。翌日8月30日に三俣蓮華岳東側の川沿いで発見され16日ぶりに救助されたと報道された61歳の女性と同一なのだろうか? 随分方向が違うので出発時霧が濃かったのかなあ・・とか想像しますが、しかしご無事で何よりでした。

○8月30日(月) 黒部五郎小屋へ、到着後黒部五郎岳周遊 快晴(午後から時折り霧)

双六小屋(04:55)→双六岳(06:10朝食06:55発)→三俣蓮華岳(08:00休憩08:25発)→黒部五郎小屋(09:45着)

当初は双六小屋か三俣山荘あたり迄戻ることも考えていましたが、本日以降もずっと天気がよさそうで翌日31(火)は笠ヶ岳山荘へ泊ることへ変更したのでゆっくり出発しました。

スタートの双六岳への登りでは雷鳥(親離れした頃か雛から成鳥過程のサイズ)が3匹、兄弟なのでしょうか歓迎してくれました。双六岳への稜線は360度パノラマで気分がイイ行程でした。6時10分朝食をとり写真を撮りまくります、白山も見えます。標高は意外に高く目的の黒部五郎岳より20mも高い2,860mでした。のんびりしていると双六小屋で私の下段に宿泊されていたオジサンに追いつかれました。黒部五郎小屋に今日は泊まって、翌日は水晶に行って水晶小屋か三俣山荘に泊まられると言っていました。

三俣蓮華岳は水晶、鷲羽、黒部五郎etcを撮影するのにイイ地点でした。ここから黒部五郎小屋に向かう途中がカールを撮るのにイイポイントでした。この日はヘリが忙しそうに数台飛んでいましたが、小屋で先程、具合が悪くなったのか怪我なのか知りませんが救助されていたと登ってきた人に聞きました。

黒部五郎小屋(10:10発)→黒部五郎岳(12:35休憩13:15発)→小屋(15:00)

出発前、小屋のベンチで準備をしているとカールルートからの下山者から「熊が遠くに見えた」と聞きました。確かにカールには雪渓が多く水量も豊富で熊さんが居そうな雰囲気です。あまり、先頭で行きたくないなあと思っていると数パーティー入って行きました。一応鈴をつけて私も10:10出発します。進んでいくと壮大なカールに圧倒されます。チングルマの綿毛が風になびいています、初夏は一面お花畑なのでしょう。途中、神岡新道、太郎平小屋から入ってきた人たちとすれ違い情報交換します。雪渓からの水は冷たく美味しく疲れた体を癒してくれます。稜線へあがるときにはうまい具合にガスが少し出てきてくれ暑さをしのげました。稜線では双六同宿だったオジサンに追いつき抜きつ抜かれつです。

カールを眺めていると雪渓の上を黒いものがノソノソ歩いています。寝転んだり遊んでいる雰囲気です、間違いなく熊です。先へいたオジサンに声を掛けるとわざわざ戻ってきて双眼鏡で観察、初めて見れたと感謝されます。距離も離れているので安心でしばらく眺めていました。数年前甲武信でも子熊と会いましたが何か縁があるようです、熊寄せの鈴なのだろうか?

山頂では北海道のパーティーと老夫婦と一緒になりました。奥さんの方が今回の山頂で100名山達成(旦那は96 残り雨飾、光、聖、天城)したと拍手でお祝いします。7月にも来られたそうですが残雪が多くて登頂を見送り今回再チャレンジしたと、費用と労力はかかりますが旦那も来年あたり達成しそうな活力が感じられました。

北海道のパーティーからはガスで見えないですが、晴れているとどこにどんな山が見えるのですかと聞かれひと通り対応します。彼らが降りた後、小屋泊まりなのでゆっくりしていると鷲羽から薬師方面のガスがとれてきました。熊がカールルートに向かったことと関係はないですが、来た道と同じ道を戻るのも芸がないので稜線ルートで下りました、槍・穂高・笠方面もガスがとれてきたので展望もよく正解でした。

小屋はガラガラで快適で食事も美味しくいただけました、余計なことですが生ビールが双六より100円高く900円でした。談話室には山岳誌は当然として、コミックの岳、ホワイトアウトがあったのでくつろげました。

○8月31日(火) 笠ヶ岳山荘へ、 快晴、午後から霧

黒部五郎小屋(05:45)→三俣蓮華岳(07:45)→双六小屋(09:05休憩09:45発)→弓折岳(10:55)→抜戸岳分岐(13:50)→笠ヶ岳山荘(15:20着)

移動日と言ってもいいこの日はやや長めのハードな行程となりました。双六小屋へは中道経由で9時頃戻りました。小屋のスタッフが屋根に布団を干したりトイレを清掃したり忙しそうでした。ベンチに座り笠までの行程を考えます、途中水場がないのでしっかり補給しましたが、5時間超なので昼食にはかなり早いですがカレーライスをいただきスタミナ補給しました。

鏡平山荘分岐迄は人がそこそこ入っていましたが、そこから先はとても静かな稜線歩きで、秩父平から笠へ続く稜線へ出るまでの登りが一番堪えました。この時間帯に下りてくる人がいて不思議に思い聞くと早朝双六小屋を出発して笠ピストン鏡平小屋に宿泊すると行程はともかく体力には敬服します。「稜線から笠まではなだらかでイイ道です、ここが最後の難所です。」と励まされます。確かにそのとおりで稜線を出て笠がだんだん大きく見えてくると元気が出てきました。抜戸岳の分岐でレジャーシートを拡げているパーティーが居ました。なんと中には82歳のお爺さんがいました。茶せんを使って抹茶を点てていました、風流です。

15:20山荘に着くと先に着いた人達から「年配のパーティーにどのあたりで追いついた?」と話題で持ち切りでした。このパーティーは鏡平を5時頃出発され笠ヶ岳山荘到着17時と約12時間かかっていますが、午後から少しガスッた天気でよかったようです。宿泊手続き後、誰もいない山頂へ4時頃出発しセルフタイマーで記念撮影をすませましたが、展望は霧でダメでした。

山荘は雪渓がなくなったこの時期は節水でした。夕食はお約束なのかここでも蕎麦が付きました。寝床は予想どおり四畳くらいのスペースと広々でゆったり眠れました。

○9月1日(水) 笠ヶ岳山頂往復後笠新道下山、 快晴

山荘(06:55)→抜戸岳(08:00)→杓子平(08:50)→h1920m中間地点(10:22)→笠新道入口(11:35休憩)→新穂高(12:50)

4時半、槍・穂高の後方が赤く染まってきました、幻想的な光景です。南アルプスも薄く赤く染まり甲斐駒の後ろの富士山もはっきり見えます。日の出は大キレットからでした。山頂からは立山、剱も遠くに望めます。白山方面には笠の影が雲海に映っています、しばらく(当面?)笠に来ることはまずなさそうなのでゆっくりします。乗鞍方面を見ると後ろに御嶽山、クリヤ谷方面へ下りている人もいます。

皆さん早々と出発されたようですが、私は山荘を6時55分発と遅めのスタートです。笠新道は初めてですが迷うようなところはありません。ただ標高差1500m近くあるので登りはハードそうです、h1920m中間地点から杓子平が山場でしょう。この日は風がありそれほど蒸しませんでしたが山荘から杓子平で1ℓ消費しました。ダブルストックで下りは苦にしないので順調に入口に11:35到着しました。あとはテクテク左俣林道を下るだけなのでここで長い山行が終わった気がしました。

新穂高バスターミナルの奥飛騨温泉郷総合観光案内所で条件を提示して宿泊案内を受けていると双六・黒部五郎で同宿だったオジサンと再会します。水晶小屋はやめて三俣山荘泊で下山したようです。なお、深山荘に戻ると駐車位置もすぐ側で何かご縁があったようです。

薦めてもらった「旅館 まほろば」は中尾地区でお風呂・食事も素晴らしくイイところでした。広い談話室の中には山の本が多く2時前の早いチェックインでしたが退屈しませんでした。縁があるのか「双六小屋いろりばなし」という絵本もありました。

翌日はお土産購入も兼ねて鍋平高原の新穂高ビジターセンター「山楽館」のアルペンシアター「天空漫歩Ⅰ・Ⅱ」の空撮映像で今回の行程を復習しました。1Fは小池潜さんの写真展、2Fでは小池義清さんの偉業を紹介するブースと最後まで双六三昧でした。

いつもながら天気に恵まれ展望は抜群だったことは言うまでもないですが、今回は色々な出会いもあり楽しい山行で臨機応変に対応できる単独登山の楽しさを久々に味わえました。