今年の山岳部7月山行は、険しい岩壁からやさしい草原が広がる稜線へと題して谷川連峰を目指しました。
美しい山容の双耳峰、この二つのピークから山稜を縦走し、土樽へ下るコースで、途中、雨に濡れた険しい岩場に苦労しながらも、この時期ならではの美しい高山植物を楽しむことができました。
◎参加者 8人 (男性3、女性5)
◎2017年7月29日(土) 曇り空
JR土合駅(10:06着)⇒ ロープウェイ ⇒ 天神平(11:00 L 11:35) ⇒ 天神峠(12:05) ― 肩ノ小屋(14:50)宿泊
◎2017年7月30日(日) 雨のスタート、途中止み、少し遠くまで視界が広がり、時折り日差しもあり
肩ノ小屋(06:10) ⇒ トマノ耳(06:17-20) ⇒オキノ耳(06:40-50) ⇒ 一ノ倉岳 (08:46-09:00)⇒ 茂倉岳(09:26-09:36)
⇒ 矢場ノ頭(11:26 L)⇒蓬沢(14:26) ⇒ タクシー利用⇒越後湯沢着(15:04)⇒Maxとき(15:08発)⇒ 帰京
◎Nさんの山行記録を紹介
【2017年7月29日(土)】谷川岳
東京駅を出発して、高崎、水上で乗換え土合駅に向かう。途中、雨の影響で電車が徐行運転をするなど天気が心配されたが、土合駅の500段近い階段を昇り終えると雨は止んでいて曇り空。
天神平で昼食を取ってリフトに乗っている間に雨が降り出したため、雨具を着て出発。天神平からの巻道との分岐までは下り坂。分岐からは尾瀬のような比較的整備された道を歩き、熊穴沢避難小屋に到着。
熊穴沢避難小屋は中にベンチとテーブルがあったが、蒸していて外にいるほうが涼しかった。ここからは土だった地面が小石交じりへと変化し、本格的な登りが続く。ところどころ出てくる岩場の登山路、途中ロープや下には水溜り、雨に濡れて滑りやすいところもあり注意が必要だった。徐々に自分より高い木がなくなり左右の展望は開けているが、ガスが広がり遠くまで見えなったのが残念。
天狗の留まり場で休憩を取ろうとしたものの足場が悪いため、道の端で少し休憩を取った。更に尾根道を進み階段の道が出てきたら、肩ノ小屋まであと少し。
無事肩ノ小屋に着くと、本日は我々8人の他あとは2人のみ。おかげで濡れたものを盛大に干すことができた。夕食後は少し雨が小ぶりになり、雲の間から夕日を眺め明日の晴天を祈る。
【2017年7月30日(日)】谷川岳~茂倉岳
生憎の雨の中、雨具を着て小屋を出発。トマノ耳、オキノ耳では視界がほとんど無いものの、皆で記念撮影をして再び出発。展望はほとんどないが、足元には高山植物があふれるように咲いている。
鳥居を潜り、雨で滑りやすくなった岩場に注意しながら進む。ここがノゾキかと思うほど、下は急な崖になっているところを通過。先に進むとノゾキはきちんと標識があり、展望が良ければ、一の倉沢を覗ける場所らしい。アップダウンを繰り返し、一ノ倉岳に到着。雨も上がり雨具を脱ぐ。少し遠くまで視界が広がってきた。時折日差しも出てきて、時々吹く風がとても気持ち良かった。
笹原が続く稜線を歩き、今回の最高峰である茂倉岳(1,977.9m)に到着。ここまでに朝から山道で出逢った人は4人のみ。アキアカネには何度も遭遇。15分弱下ったところに避難小屋がありトイレ休憩。やがて下のほうに関越自動車道が見え、白煙の上がる排気塔のような灰色の建物(後で調べると、土樽SAの換気塔)も見える。幾つかピークを越え、一同疲れが溜まっている中、2時間遅れで矢場ノ頭に到着。またポツポツと雨が降り始めたが、お昼の休憩を取っている間に曇空に変わっていった。
ここからは樹林帯に入るが、巨木の根がはびこる歩き辛い道になる。雨に濡れた道はとても滑りやすく、ロープが張られたところをこれでもかと思うほど下った。
ブナの美林を楽しむ余裕もなく下りきったところでやっと林道へ。蓬沢到着予定を約3時間遅れてやっとの思いで到着した。ここからは土樽駅まで歩く予定を変更して、蓬沢までタクシーに来てもらう。越後湯沢駅には新幹線発車時刻の4分前に到着し、疲れきった足を引きずりながらなんとか列車に間に合った。
今回は、長い大変な下りルートではあったものの、雨の恵みもあって沢山の美しい高山植物を楽しむことができた山行だった。
何点か写真を紹介します。
お花は20種類くらい見ることができました。
ミネウスユキソウ、ホソバウスユキソウ、ハクサンフウロ、ジョウシュウオニアザミ、クガイソウ、クルマユリ、コバノツメクサ、シシウド、シモツケソウ、トリアシショウマ、タカネコンギク、タテヤマリンドウ・・・etc