5月下旬金曜日代休をいただき3連休、格安ツアー(羽田・大分往復航空券+3日間レンタカー・トヨタPasso込みで28,800円)を利用して、ミヤマキリシマが咲き誇る九重山と由布岳に遠征しました。
2009年5月22日(金)曇
大分空港着(09:40)→由布登山口下見→金鱗湖散策→九重“夢”大吊橋→長者原・牧の戸峠下見→湯坪温泉「路(みち)」宿泊
初日から果敢に登山するのも何なのでこの日は観光・登山口の下見に注力します。由布院の金鱗湖は金曜日にもかかわらず盛況で、静寂を求めて「佛山寺(ぶっさんじ)」迄足を伸ばすと、シャクナゲも咲いていて庭も綺麗で禅寺のイイ趣があります。
次に新しい観光地としてオープンした「九重“夢”大吊橋」を目指します。渓谷に吊橋を掛けただけですが割と成功した村興しモデルのようでここも大盛況でした。この日は長者原のコスモス荘が取れず予約がとれず車で10分程の湯坪温泉「路(みち)」に宿泊。豊後牛・馬刺し・ヤマメ・てんぷら・・とご馳走が並び、温泉・女将の愛想もよく7,150円・・九重に行った際はおすすめです。夕食では平冶岳・大船山に明日行かれるという唐津在住のオジサンと話が弾みました。
5月23日(土)九重山 快晴
長者原駐車場(8:30バス)→牧ノ戸峠登山口(8:50)→沓掛山(9:30)→扇ガ鼻分岐(10:20)→久住分れ(10:50)→久住山頂(11:20昼食40分)→久住分れ(12:30)→北千里浜(13:05)→法華院温泉(14:05休憩10分)→吉部登山口下山(16:00)→長者原へ送迎の御厚意
一人であれば多少の高低差は気にしませんが、この日は長崎より母も同行していることもありここは無難にバスを利用して牧ノ戸峠登山口迄高度を稼ぎます。登山口は主峰久住山へアクセスが容易で、かつミヤマキリシマを求めて駐車場は満杯、老若男女登山者でいっぱいです。
最初は売店横から阿蘇方面が開ける展望台に続く整備されたコンクリートの道が続きます。ミヤマキリシマは少し早かったようで沓掛山で八分咲き、このあたりのピークは1週間後位でしょう。イワカガミも可憐に咲いて、もうすぐ梅雨に入るし日程の選択は良かったようです。沓掛山を過ぎるとしばらくアップダウンが続き、星生山を左に望みながら気持ちの良い登山道です。扇ガ鼻分岐に到着するとケルンに導かれながら湿原の西千里浜に到着します。夏になると高山植物が綺麗なのかもしれないが水が少く、池糖ファンとしては少しがっかりです。岩道を進むとようやく久住山とご対面です。途中、バイオトイレ・避難小屋と設備十分な広場を抜けると久住別れです。ここから眺めがよい”連山”の名にふさわしい、主峰久住山、最高峰の中岳、噴煙を上げる硫黄山・・・雄大な景観、デジカメムービー動画にふさわしい光景です。
ここで十分満足できるが主峰久住山に登らないわけには行かないだろう、先を急ぐ。頂上から展望もよく、久住高原の新緑、棚田、遠く阿蘇の山並み、明日行く由布方面360度パノラマビューを満喫しました。
久住別れに戻り法華院温泉を目指す。豪快な硫黄山の噴煙を見ながらの急な下りです。しばらくすると四方を囲まれた広い平原・北千里浜に到着します。13時過ぎていたが上ってくる人もいました。法華院温泉に下る道は殺風景なところだったがちょうど標高的にミヤマキリシマがピークで目を楽しませてくれます。斜面で休憩し長崎名物の茂木びわを食べていると昨日夕食のとき語らったオジサンと再会、平冶岳がミヤマキリシマ最盛期だったようで、びわも少しおすそ分け!
ここから少し進むと坊ガツルの湿原が遠望でき、しばらくすると法華院温泉の赤い屋根も確認できます、もう少し古くボロイ建物を想像していたが指定車は入れるようで近代的な建物・設備でした。この時2時、4時に長者原に着けるか微妙な時間帯です。
歌で有名な坊ガツル迄平坦な牧歌的な道が続きます。そしてこの後痛恨のポイントミス「雨が池経由・長者原へ」標識を見落とし吉部口方面へ向かってしまった。途中で気付き戻ろうとしたら「熊本方面にやまなみハイウェイで帰るので長者原まで送ります、長者原へは上りもあり結構キツイ、こちらはほとんど下りだけで早くて楽ですよ!」と親切でとても誘惑される声を掛けられます。ここは老婆がいるので御厚意に甘え素直にショートカット。とても楽でテクテク下れば吉部口へ4時に到着、助かりました!
この日の宿は、由布院の老舗旅館「いよとみ荘」、ここも食事・風呂がよく7,500円とリーゾナブルでした。
5月24日(日)由布岳 快晴
正面登山口(9:10発) → 合野越(9:50)→ マタエ(10:50) → 由布岳西峰(11:05休憩) → マタエ(11:40)→由布岳東峰(11:50昼食) →マタエ(12:20)→ 合野越(13:00) → 正面登山口(13:20着)
朝食後母を由布院駅に送り、途中コンビニに立ち寄り由布岳登山口を目指します。おにぎりが売れている、レジの人に聞くと早朝から山の格好をした人が多く結構買って行ったと・・・いやな予感がする。登山口につくと無料駐車場は満杯、Passoでも隙間がない。やむなく片側の有料駐車場へ移動。
この日も快晴で野焼きの後の芽吹きが美しく、青い空、新緑の平原、豊後富士と言われる美しく均整の取れた由布岳・・・この光景で最初から感動します。
優美な双耳峰ですが標高差はあります、そこを一気に登ります。単独なのでマイペースでいけましたが、こういう行程はパーティーの足並みがそろわないと大変でしょう。ミヤマキリシマが九重程ではないですが合野越を過ぎたあたりから咲いています。登山・入浴後帰京なので快調に飛ばします、10時50分に分岐のマタエに到着。
西峰の方が鎖場があって面白いと聞いていたのでザック・ダブルストックをデポして先に登ります。4月のキヨシ君の寄稿にありましたが、引用すると「2本目の鎖を登った所が踊り場になっていて、直登せず一旦右上斜めに鎖伝いに登り、左に鎖を持ってトラバースするようになっています。」・・このトラバースが難儀で皆さん躊躇しています。後ろに並んでいると先にどうぞと言われ進みます。いざトラバースに近づくと足場が確保しにくく3m程ですが鎖に比重を掛けざるを得ません。私は身長175cmで巧みに足を伸ばし移動できましたが、鎖の位置と確保できる足場からして160cm程度身長がないとここはバランスが取りにくいでしょう。
引き返す人が多いのか西峰の頂上は閑散としています。展望もよく由布院の街並みがはっきり見えます。数少ないパーティーと話していると「ここはお鉢めぐりができます、東峰迄40分程度です」と・・確かに見ると東峰にマタエからでなく左側に列ができている。九重のついでだったので予習不足だった! 行こうか迷ったが・・昼食が入ったザックをマタエにデポしてきたので、一旦マタエに引き返し東峰へ。東峰で昼食をとっていると西峰からお鉢巡りをした人と再会した。途中ミヤマキリシマが綺麗な所もあったようでちょっと残念でした。
下山は快調で、入浴は由布院の高台にある「夢想園」に立ち寄り、大分空港で千秋楽を見ながらビールで締める、新型インフルエンザ騒動の中だったがなかなかイイ旅でした。
去年は5月下旬マイカーで西吾妻へ行ったが残雪で難儀しました。GW過ぎのこの時期は、西日本へは往復航空券・レンタカーセットの格安ツアーが豊富です・・・開花情報、梅雨入りの見極めが肝心ですが・・・また機会があれば遠征したいところです。