7月3連休、どこに行こうか迷いましたが南アルプスで最も楽な3,000m峰“高山植物が彩る仙丈ヶ岳”に行ってきました。
○アクセス 2009年7月17日(金) 曇り→土砂降り
自宅(20:00)→首都高(C2)西新宿JCT・中央道甲府昭和IC→芦安第3駐車場(23:00)
都心が渋滞で首都高外回りで芦安を目指しますが山梨に入ると小雨が降ってきました。また芦安に入ると道も細く標識だけを頼りに駐車場に向かいます、何とかバス停の下の第3駐車場に11時到着、割といい場所をキープできました。寝る準備をしていると土砂降りに見舞われます、先行き不安な車中泊からのスタートでした。
○2009年7月18日(土)仙丈ヶ岳ピストン 霧時折り小雨 同行者:釣ちゃん
バス:芦安(05:10始発遅延05:25発)→広河原(06:50発)→北沢峠(07:10着)
北沢峠(07:35)→大滝の頭(08:50)→小仙丈ヶ岳(09:40)→仙丈ヶ岳(10:55・11:20)→仙丈小屋(11:40昼食12:15)→馬の背ヒュッテ(12:50)→大平山荘(14:25)→北沢峠(14:45)
4時頃周りの雑踏で目が覚めます、昨夜の土砂降りから曇りです、しかしいつ雨が降ってもおかしくないような空模様です、既に合羽を着ている人達もいました。当初北岳も視野に入れていましたがこの天気だと厳しいことが予想されたため、お互い仙丈ヶ岳で一致、無理は禁物、安全第一無難な選択をしました。
南アルプスはマイカー規制がありアクセスが不便で避けてきてこれ迄青木鉱泉ピストンの鳳凰三山しか登っていませんでした。今回、このバスの接続の利便性を体感することも目的のひとつでした。天気が悪かったこともあり人が少なかったのか楽々座れてスムーズに移動できました。村を挙げてのお祭りのように駐車場案内・バス運行に多くの人が従事していました。
広河原で半分以上、比較的大きなザックの人達が北岳に向かっていました。ツアー等、事前に計画していたのでしょう・・どのくらいの人達が辿りついたのでしょう。バスを乗り換え北沢峠へ07:10着、峠は戸台口からの始発バスも7時に到着していて賑わっていました。
我々は朝食のため長衛荘のテラスでゆっくり時間をとって7時35分出発。コースタイムは6時間半、最終バス15時半と十分時間があるので飛ばす必要はありません、最初は急登ですが先行する釣ちゃんのジムトレーニング効果かすこぶる快調なペース、合羽を着ていましたが樹林帯の中で雨は気にならずむしろ蒸し脱ぎます。道はよく整備され登りやすく、三合目、四合目と休憩するにはよいポイントがあります。先行する団体を抜き、登りはじめて1時間15分、大滝の頭には8時50分到着、このあたりから高山植物が多くなってきました。
あまり急いでいっても展望は期待できないので高山植物を撮影しながらのかなりのゆっくりペースにギアシフトしました。さすがに花は豊富です、コイワカガミ、アオノツガザクラ、タカネシオガマ、ミヤマオダマキ、イワベンケイetc、十分目を楽しませてくれました。
小仙丈ヶ岳から仙丈ヶ岳に向かう途中、時々稜線では風が強くなってきました。しかし、この山の地形的な位置関係か3,000m峰にしては風をまともに激しく受けるところは数分しかなく、無難に山頂3,033mに10時55分到着、目的を達成できました。山頂には30分弱いましたが風は穏やかでした、この時間帯50人程度はいました。
山頂も混み合ってきたので仙丈小屋に下りました。途中、水源の雪渓がかなり残っていました。小屋でバッチを買い自炊棟で昼食をとります、休憩料は求められませんでしたが代わりと言っては何ですが塩分を取る目的で醤油ラーメンを注文します。北沢峠3時着をコースタイムで逆算しても12時15分に出発すれば十分です、ゆっくり休憩します。
小屋はNHKの番組でアットホームに紹介されていましたがバイトの応対もよく感じがいい雰囲気でした。今日はたくさん泊まるので大変だと忙しく準備していました。
ここから先、馬の背迄の下りは高山植物・雷鳥etc自然を守るためでしょう鹿除けのネットが延々と続きました、復元することを期待しましょう!
馬の背ヒュッテからは沢に沿って下ります、日が当たらないのでしょう雪渓が沢の上に蓋のように所々残っていました、また、いくつか滝もあり気持ちがいいところでした。この日中央道は予想通り渋滞したようです、渡河した後も結構な年配の団体とすれ違いました、仙丈小屋予定から馬の背ヒュッテ変更なのだろうか・・・ツアーの難しいところなのでしょう!
我々は足並み順調に大平山荘に14時25分到着、北沢峠の喧噪から離れ静かな佇まいでした。ここのバッチのデザインは鮮やかで普段買うことがない私も買いました、もちろん釣ちゃんも購入。ご主人曰く『今日は仙丈ヶ岳を選ばれてよかった。甲斐駒は山頂迄無理だった。・・・』と、監視員が途中から入山禁止をするような強制力がある規制なのか各パーティーが自主的に判断するものか分かりませんがヤマレコのレポートによると駒津峰で断念したとありました。余談ですが北岳のレポートも幾つかあり『雨と霧と強風のオンパレードで悲惨だった。』という類のものが大半でした、我々の仙丈ヶ岳選択はベターだったようです。
北沢峠には雨も止んでいたので車道を登り14時45分到着、20名程15時半発のバスを待っていました。切符を買う時臨時を出すこともあるのかと尋ねると20名待っていれば運行すると・・以外に現場主義でイイ感じです、そのとおり14時55分出発。もちろん座って行けて広河原に15時15分着。芦安行きのバスは16時、迷わず乗合いタクシーを選択、ここで痛恨のミス、空いているジャンボタクシーに乗ってしまいました。どうやらこの運ちゃんは儲けのためもう少し乗せたかったらしく30分待ち15時45分出発、選択ミスでした、こういう時は混んでいて我々さえ乗ればそこで満席というタクシーを選ぶべきでした、今後の教訓です。
この日は駐車場近くの宿が取れずかなり下った「温泉民宿 よしみ」に泊まりました。部屋数が少なくこじんまりとした宿で1泊2食7,500円、風呂・食事・設備もよくリーゾナブルでした。
翌日、晴れたら展望のため夜叉神峠迄上がろうと思っていましたが生憎の曇り空、迷わず断念。宿の川向こうの芦安小学校の横が臨時駐車場でした、上の駐車場は第8迄ありますが満車なのでしょう、8時前でしたがもう誘導されていました。
今回、展望はあきらめムードでの3連休初日出発でしたが、高山植物は裏切らず綺麗に咲き誇り懸念していたマイカー規制は想像していたより劣悪な運営ではなく許容できるものでした。甲斐駒もコースタイム的には同じような行程で組めるでしょうから今度は天気予報を見定めて大展望のみを楽しみに遠征したいと思います。