8月初め連続振替休日を取得でき、2(木)北岳山荘宿泊利用で白峰三山縦走に遠征しました。
1日(水)帰宅後、愛車を駆り奈良田の駐車場を目指し車中泊で早朝バスに備えてという計画でしたが、甲府南ICから道もまあまあよく1時間近く走り0時到着、平日でもありまばらでバス停近くに駐車、アクセスにそう苦労はありませんでした。
2日(木) 北岳登山 広河原→八本歯コル→北岳→北岳山荘
3日(金) 山荘発→間ノ岳→農鳥岳 →大門沢小屋→第一発電所
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<2日(木)北岳山荘までの写真>
①あの雪渓を登って北岳の頂に立つぞ!
野呂川に架かる吊り橋から、目指す北岳、大樺沢の雪渓が望め気持ちが高ぶります。
② レイバン・モンチュラ・ファイントラックでコーディネート
②日本第4の高峰から富士山バック
<3日(金)山荘から間ノ岳 稜線からの写真>
①朝焼けのの富士山 会心ショット
③雪渓は涼しくて快適です。
④有名な北岳バットレスです。
③甲斐駒、北岳、背後に八ヶ岳連峰
⑤イブキジャコウソウ
⑥ミネウスユキソウ
⑦雷鳥、ベストアングルで撮れました
⑧北岳3193m 日本第2位の標高 感激です!
④塩見、いつか行かねば!
⑤エンディング 農取山頂
⑨北岳山荘 空いていて快適でした。
⑥北岳がスリムに見えました!
<山行記録>
○2012年8月2日(木) 北岳登山 快晴・午後から曇り
広河原(07:00)→二俣(9:25休憩) →上部二俣(11:00)→八本歯コル(12:00) →吊尾根分岐点(13:20)→北岳(13:50-14:15)→吊尾根分岐点(14:30)→北岳山荘(15:20)
4時半頃から周りがざわざわしてきて起きます。準備をしていると5時32分広河原行きに10人位の列ができていました。バスは既に始発の奈良田で席が埋まっており、50分近く立っていきます。
広河原には芦安方面からのバスが数台着いていて老若男女、テント泊の高校生のパーティーもいました。山荘での寝床の混雑が気になりつつ、朝食をとり登山届を提出しのんびり7時にスタートします。野呂川に架かる吊り橋から、目指す北岳、大樺沢の雪渓が望め気持ちが高ぶります。熱中症が心配で塩分・水分補給を小刻みに白根御池コースを右に分け、沢沿いを着々と登っていきます。樹林帯でもありバンダナを冷やし頭に巻き猛暑対策万全で二俣に9時25分に到着します。
二俣には仮設トイレが2つ設置され、時間的に登りと下りが合流するようで結構な人が休憩をとっていました。お湯を沸かしカップラーメンをとりながら他のパーティーの進路を見守ります。私の念が通じたのか右俣コースに多くのパーティーが向かいます。勝手にメンバー構成を見てこの組は肩の小屋泊まり北岳のみだろうと推測、左俣には2割くらいでしかもそのうちテント装備が半分、少し寝床の懸念が消えました。
私は涼しい方がいいので迷わず雪渓を選択、ステップが付いていて軽アイゼンは不要でしたが下りはあった方がいい気がしました。未装着で見ていて危なっかしい下山者が結構いました。バックカントリーを思い出しながら快適に無駄なく高度を稼げ、いつのまにか北岳東面のバットレスの大岩壁が迫ってきました、目を凝らしましたが登っている人は見当たりませんでした。雪渓を登り切った11時頃から少しガスって来ました、展望は明日早朝期待できるでしょうしむしろ好都合で高山植物の撮影に時間をかけながら八本場のコルを目指します。ハイマツが現れて手すりのついた梯子を登っていくと程なく着きました。
ここから先、吊尾根まで一面お花畑のようで黄・白・紫の共演でした、時期的なものなのでしょうか、ハクサンイチゲとイワギキョウが特に群生していました。13時20分到着し、ここにザックをデポして北岳に向かいます。ガスっていますが山頂に立つことに意味があります。トドメとばかりに雷鳥も登場します、雛を見守っているのでしょう石の上に立ったままキョロキョロしています。北アルプスでもよく見かけましたがベストアングルで渾身の一枚を撮ることができました。山頂に着くとちょうど肩の小屋からピストンの団体が下りて行き、空いたところで記念撮影を済ませました。富士山どころか甲斐駒も雲の中、雲間からかろうじて仙丈、間ノ岳が望めるだけでした。展望は明日期待できるだろうし悲観することもなく山頂でのんびりしました。
吊尾根に戻りしばらく進むと山荘が見えてきましたが意外に遠く、岩場の急斜面で300mの一気の下降です。途上に高山植物咲き誇っていましたが雨も心配で先を急ぎました。15時20分到着し受付です。50人ローテーションの夕食は2組目(17時45分)でしたが、予想どおり定員程の込み具合で一人一枚の布団でコーナーをキープできました。懸念も払拭しよく冷えた生ビール(900円)をいただきます。夕食は肉じゃがと鰆でした、食後は20時迄談話室として使っていいようで電気ブランを嗜みながらレアな写真集を見ながら明日の構図の参考にしました。
○2012年8月3日(金) 間ノ岳・農鳥岳・経由、奈良田へ下山 快晴
山荘発(04:20)→間ノ岳(06:20休憩) →農鳥小屋(08:00休憩)→農鳥岳(10:00)→降下点 (11:00休憩) →大門沢小屋(13:55休憩)→第一発電所(17: 20)
4時に弁当を受け取り明るくなりかけた4時20分出発しました。稜線に出ると幻想的な富士山の光景です。青白くやがて朝日で雲海が赤く染まっていくわずか15分程の光景ですが見とれてしまいます。甲斐駒、仙丈はもちろんのこと、遠く北アルプスも望め最高の眺めで、ベストな状態で3000m稜線散歩がスタートです。小ピーク(中白根)から振り返ると北岳の山容が美しい。写真を撮りまくり、間ノ岳までコースタイム1時間半のところを2時間かかってしまいました。間ノ岳で朝食をいただき改めて山座同定です、反時計回りに、槍から穂高、笠、乗鞍が確認でき、中央アルプスなかでも千畳敷カールが雄大です。反対側に目を転じると鳳凰三山、地蔵のオベリスクも良く見えます。
十分休憩し次の休憩ポイント農鳥小屋を目指します。のんびり進んでいるせいか大きな荷物を背負った高校山岳部の団体に抜かれます、大門沢で幕営のようです。小屋に8時頃到着、貼紙があり奈良田迄のコースタイムが紹介されています。早い(せっかちな)人6時間、普通の人8時間とあり、なんとか間に合いそうです。ここから先、西農鳥岳迄が登りでそこそこきつく稜線の左側を巻いていくような歩みで農鳥岳に10時到着しました。3000m稜線散歩もいよいよフィナーレに近づいてきます。富士山もガスにだんだん覆われてきました。
次にいつ来るか、いやもう来ることはない気もして名残り惜しく農鳥岳山頂からの景色を堪能して大門沢降下点を目指しました。ハイマツ帯の広々とした稜線を進むと鉄製の櫓が立っていました。せっかくなので釣鐘を鳴らし休憩します。女性が一人大門沢から登ってきます。疲労困憊のようでしたがしばらくすると撮影を頼まれます。結構急登で下りもそこそこ膝に堪えると思いますよとアドバイスを受けます。
確かに大門沢源流部までは急降下という感じでダブルストックを駆使して慎重に転ばないよう下りました。樹林帯に入りだんだん蒸してきたのでバンダナを冷やし頭に巻き、あまり面白くない道を数パーティー抜いて大門沢小屋に2時到着、稜線で話した人達も半分くらいはここで泊まりのようです。残り高度約850m・3時間の行程があります。意を決して出発、沢沿いの登山道をペンキや赤布を確認しながら吊り橋を数回渡り下っていくと発電所が見え車道に出ました。あとは駐車場迄残り30分近くの車道歩きですが、ここで最後のツキがありました。あと2分待つと広河原からのバスが来るようです。ラッキーで150円負担、5分で駐車場に着き17時30分長い行程が終わりました。
下山後は、明日も土曜日なので近くの温泉街に泊まることもできましたが時間が読めず予約していなかったので、休憩をとりながら3時間程度のドライブ、21時過ぎには家に着きました。5月引越で諸々多忙で7月迄あまり鍛えていなかった割には久々の縦走をまあまあのコースタイムで天気にも恵まれ楽しむことができ満足の山行でした。