会社の山岳部総勢12名で、栃木県鹿沼の山岳信仰の厳しさを偲ばせる石裂山へ行ってきました。
日 程: 2008年5月24日(土)
交 通: 東武(新鹿沼駅起点)にタクシー、リーバス利用
行 程: 約5時間(雨予報だったが・・何とか晴れ時々曇キープ)
加蘇神社駐車場発(9:45)→中の宮跡あずま屋(10:45)→奥の宮→東剣ノ峰→長い梯子→ 西剣ノ峰(12:25ランチ)→石裂山(13:00)→月山(13:20)→登山口のあずま屋(14:30)→石裂バス亭(14:55)
浅草から早朝の快速を利用し新鹿沼を目指す。途中、フレッシュな2名のニューフェースの紹介、天気が何とか持つか・・・梯子・鎖ってどんな程度だろう・・・と不安・興味津々の話題で盛り上がる。
8:48新鹿沼駅に到着、この時間帯は石裂行きのリーバスがなく加蘇神社駐車場迄タクシーを利用。(ジャンボタクシー1台、普通1台 2台で1万2千円弱)。
準備体操後、気持ちゆっくり目のペースで出発する。杉をはじめとする立派な大木がある中20分位進むと、登山口のあずま屋がある。この日は雨予想だったので私も薄手の長袖を着ていたが蒸し暑さもありここでTシャツ姿の仲間入りをする。
ここから先が本格的な登山道だ、最初に栃木県の名木百選に選ばれた千本桂が迎えてくれる、とても大きな木で新緑がきれいである。中の宮跡迄は沢沿いの急坂をひたすら登っていく。中の宮跡から難所が続くのであずま屋で小休止し、鎖場でのコツ、前の人との間隔等、ベテランが的確なアドバイスをおくる。
20m程の切り立った岩壁を太い鎖も頼りに登っていくと、すぐ奥の宮下に到着・・みんなどうするのだろう・・と静観していると・・好奇心旺盛なメンバーたちが次々と梯子を上って奥の宮へ向かう。奥の宮は岩壁の洞穴内奥深くに祭ってあった。このあたりで標高が725m、ようやく蒸し暑さから開放され、むしろ風が心地よく感じてきた。
ここから、登山道は急な巻き道で尾根へと登って行く、木の根を足場に登り詰めていくと要所要所には立派なスチール製の階段も設置され、少し迷いながらも分岐点のある主稜線上に辿り着き、ここで小休止。
東剣ノ峰迄は気持ちのいい稜線歩きが続く。しかし、ここから名物である垂直に長い梯子下りが始まる。一本の梯子でなく高度感がある上に途中別の梯子に足を伸ばして移らないといけないのが少し難だ、一番先に下りメンバーの少し緊張した慎重な足運びを見守る。
12時も過ぎたことでもあり石裂山頂上迄はもたないだろうと考えていると、「お昼をとりた~い!!」というメンバーの声もあり、西剣の峰のちょっと東にいった展望の良いところで昼食をとる。アカヤシオの季節は過ぎていたが、遠くにフジの薄紫色が新緑の中綺麗な彩りを添えていた。
その後は、14:55発のリーバスに間に合うよう少しペースをアップ。
石裂山山頂は稜線から50m位進んだところにあり、山頂は狭いが三等三角点もあった。充実感もあり笑顔の記念撮影をして主稜線に引き返し月山を目指す、月山には立派な祠があり、日光・足尾の山が展望できる。祠の横で記念撮影をして下山にかかる。
このとき13時20分、コースタイムではバス亭まで75分、何とか間に合うだろうと下っていくと、14:25分ここからバス亭まで30分という標識があり、1時間以上途中鎖場もある中休まず下ってきたので、パーティー後ろから見てきたベテラン企画委員達とこのまま14:55バス亭着を目指すか、自然体で下りてタクシーを呼ぶか協議する。結果全員一致で「GO」となったので、登山口のあずま屋でもあまり休息をとらず足早にバス亭を目指す。
無事、14時55分(?)バス亭に到着、そのご褒美かリーバスは我々パーティーで貸切状態、これで鹿沼まで300円は格安だ。
発車すると間もなく小雨も降り出し、バスの中で終点鹿沼迄ぐっすり深い眠りに入った新メンバーを見て、「色んな意味でギリギリの企画だったかなあ、最後は無理させたかなあ・・・・・、怪我なく無事でよかったなあ・・・・」と反省も少々、一方で感慨も深く。
帰りは厚生年金休暇センターのウェルサンピア栃木の温泉「華ゆらり」に立ち寄り、17:50新鹿沼発の特急を確保し、車中、今回の山行・次回以降の企画をネタに盛り上がった。
石裂山の雑感としては、季節は4月中旬から5月初めアカヤシオが綺麗に咲く頃がやはりベストなのだろうが、低山の割に変化に富んでいるので、今回の山行みたいに“練習(デビュー)の場”としても交通費のリーゾナブルさからみてもお奨めではないだろうか・・・