「幼児の弱視手記」

5歳 女性 2015年10月30日

平成26年5月上旬、当時の娘の年齢は3歳半です。市の3歳検診の視力検査での事です。事前に市から送られて来た視力検査用の用紙で、家で練習をさせる事になっており、その時に見えていない事に気が付きました。市の3歳検診当日、係りの方にその旨を伝え検査をした所、「検査の仕方を理解していないと言う事ではなく、明らかに見えていませんね。」と言われ、やっぱり・・・という気持ちと、動揺をしていた事を思い出します。

眼科に行くよう勧められ、翌週に地元の眼科で受診をしました。遠視と乱視があり弱視と言われ、常に眼鏡をかける事、眼鏡の必要性等の説明がありましたが、初めて聞く「弱視」と言う言葉の意味が呑み込めませんでした。先生に原因を尋ねましたがはっきりとした返答がなく「ん~・・・」、「治れば眼鏡はかけなくて良いとは、言わないように!」と強めの口調で言われて全く理解出来きませんでした。それと、「眼鏡を常にかけ、長い間続ける事によって徐々に視力が向上していく場合が多い、良くなっていくと言ってもこの年齢までに見えていなければならない視力を取り戻す事は出来ないし贅沢。」とか。

その時の娘の視力検査結果は、裸眼視力で右0.3、左0.2(矯正で右1.0、左0.6)でした。眼科の帰り、貰った処方箋を持って眼鏡屋さんへ寄り眼鏡のフレームを自分で選びたいと言いましたので娘に選ばせ注文をしました。まだ、幼稚園に慣れていなくて泣きながら通っている娘に眼鏡をかけさせる事を心配しましたが、自分で気に入って選んだからなのか抵抗なく、すんなり行きました。

家に帰り眼科での出来事を思い出し、先生の応対に違和感を感じました。余りにも曖昧で、色々な意味で怒りさえもありました。眼科を変えようかとも思いましたが、始めたばかりなのでしばらくは地元の眼科に通っていました。

5月中旬、松本漢方クリニックに私がアトピーと慢性頭痛でお世話になっている事もあり、娘にもと思い電話をしました。ですが、薬を飲ませると言う事の抵抗もあり迷いもありました。先生にその事を相談した所、「目にブルーベリーが良いと言うやろ、漢方は薬とちゃう!」私と同じ立場になれば、「孫にも飲ませる」と。娘の目は良くなる!絶対、良くなる!という気持ちで飲ませました。最初は吐くこともあり、規定量より少なくしたり砂糖を入れたりと徐々に慣らしていきました。1週間も経たずに規定量を飲む事もできるようになり、今では長めに煎じた濃いめの煎じ薬を何分もかからず飲めるようになりました。味は、私の飲んでいる煎じ薬より飲みにくく、とても苦みがきついです。私の母は、娘の煎じ薬を味見した事があるので、実家へ行く度に娘の事を褒めます。娘は、良く言います。「また、褒められちゃったぁ~。幼稚園でも、先生に褒められるよ!」得意げな顔をして言います。煎じ薬は、幼稚園だけでなく何処へ行く時も持って出かけています。

9月、煎じ薬を飲み始めてから4か月が経った、月に1回の眼科の定期検査4回目で娘の視力が向上し始めてきました。その時の矯正視力、右1.0 左0.8です。

27年4月、その頃から定期検査は2か月おきで矯正視力、右が1.0 左0.9。去年の11月から検査結果は同じで順調だと言われました。地元の眼科に通ってから約1年近くが経ち矯正視力が向上してきましたし、矯正視力の検査のみでしたので、裸眼視力の検査をお願いしましたが「裸眼での検査は目に負担がかかり、意味がない。」と言われました。「意味がない!」の意味が全く分かりません!!

5月末、地元の眼科で診てもらう事に不安を感じ県内の総合病院に行き検査をしました。その時の検査結果は、矯正視力で右1.2 左1.2。裸眼視力で右1.2 左0.6でしたが左の視力検査結果に関しては、視能訓練士の先生が言うには時間をかけ色々と検査をした為、娘が途中で飽きてしまい本当は、もう少し見えていると言うことでした。それと、他に問題もないようでした。

7月末、PCで調べ他の眼科で定期検査をお世話になる事にしました。検査の結果、矯正視力が右1.2 左1.2。裸眼視力が右1.2 左1.2でした。

9月末、総合病院での検査結果と7月末に新たにお世話になった眼科での検査結果が良く、眼鏡の必要性を聞きたく少し早目に定期検査をしました。総合病院での検査結果も伝え、前回より詳しく視力検査をしました。検査結果は、矯正視力が右1.2 左1.2。裸眼視力が右1.2 左1.2。両目で1.5、近くで見る検査結果も含め、一般の子より見えていると言う検査結果でした。受診時、先生が言うには、前の眼科では、娘が当初は年齢が小さく、上手く検査が出来なかったからとか、弱視ではなかったのでは・・・みたいな事を言っていました。確かに、娘は見えていませんでした。市の3歳検診の前日、家で練習をした時もそうでしたが、地元の眼科でも見える時は答えも早く元気に答え、見えない時は首を傾げる仕草をよくしていまし、「見えない!」とも言っていました。

眼鏡は卒業とは言われませんでしたが「お休み」と言われ、聞いた時は体が震えるほど嬉しかったです。勿論、今現在眼鏡はかけていません。本当にお陰様で、娘の目は煎じ薬を飲み始めてから1年4か月で眼鏡をかけなくても見えるくらいに良くなりました。だからでしょうか、「弱視ではなかったのでは・・・」なんて言われたのは・・・

「娘の素顔のままが見たい! 眼鏡をかけない方が可愛いよね。」と、よく主人と話しをしていました。本当に!娘も頑張って飲んでくれています。幼稚園に入ってから、風邪やら病気ばかりしているので弱視の煎じ薬と並行して飲んでいますので、1日のうちで水分を取るって言うと煎じ薬が殆どです。先生から、手記を書くように言われましたので順調だって事、もう少しで娘の目の煎じ薬を飲む事は卒業だと思って良いですよね。

それと、最後に弱視でお子さんの事で悩んでいらっしゃる親御さんに少しでも参考になればと思います。

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