「リウマチ性多発筋痛症・体験記」

KY 63歳 女性

平成29年2月

松本漢方クリニックに通院して1年9ヵ月となります。ただいまの状況は抗ヘルペス剤8錠、煎じ薬、薬草風呂を処方してもらっています。身体は健康な時と同じ位によく動くようになって不自由はありません。痛みはアチコチ、チリチリ感じますがたいして困る程ではなくなりました。ほぼ日常生活が送れています。発病して半年ぐらいは手の動きが悪くて書くことさえ出来なかったので、かなり大雑把な記録となりますがご了承ください。

平成26年冬

両肩をストンと落とすと肩に刺すような痛みを感じたがさほど気に止めずにいた。

平成27年

1月~3月

夜中にねっとりとした寝汗をかくようになって3回ぐらい着替える日が続く。でも朝は元気に起床できた。

3月後半

かなりひどい葦麻疹になる。治るまで2週間かかりその時の薬にステロイドが使われていたようだ。

4月上旬

プールに通い始め、その運動の後、身体が強張り、そのうちに太股前面(大腿四頭筋)が火傷のようなヒリヒリ、キリキリする痛みに襲われ動きづらくなる。起床時、両膝が固くなって曲がらなくなる。

4月下旬~6月

整形外科に行き筋膜炎と診断され、筋肉を柔らかくする薬とロキソニンを処方される。2ヵ月後リウマチ性多発筋痛症と診断される。薬はプレゾニンしかないが、かなり有効と説明される。なんとかステロイドは使いたくなくて主人とインターネットで情報を検索し、とにかく松本漢方クリニックで相談してみようと来院する。

6月17日

松本先生から、「これはヘルペスとリウマチの合併症であり免疫を押さえ込んで治すのではなく、自分の免疫を高めて治す」という説明を受け、まさに真っ当な事だと納得した。

そして、手記を読むように指導される。手記はどれも大変な体験記ながら励みになった。でも自分ではこんな厳しいことが耐えられるかと正直かなり不安にも感じた。とにかく先生を信じて先生のもとで治そうと夫婦で決心する。

(松本漢方クリニックでの闘病生活スタート)

・まず鎮痛剤は一切止めること。痛み止めの効果もあり免疫を高めるお灸をたくさんすること。薬草風呂、煎じ薬を処方される。地元の鍼灸院にも週2回通うように勧められる。

・3日後、起床時、身体全体が動かなくなって腕も上がらず寝返りも出来ない。わずかに少しずつ歩くことが出来る。薄いタオルケットすら足で持ち上げることができない。これがリバウンドという事かと思って衝撃を受ける。これから3ヵ月位寝たきりのような生活が続く。

・1日に6~7回の下痢が始まり、1週間で体重が4kg減少。その後も徐々に減っていく。座ってもお尻の骨が刺さるような感じで痛くて辛い。

以下は全身を襲う痛みを思いつくまま書き出してみる。

平成27年6月~

・全身あちこち、頭の先から足の指の先まで、火傷のようにチリチリ、ヒリヒリと相当な痛みがあった。とくに背中と膝と肩が痛む。

・肩(とくに右)が冷えすぎるような痛み。肩にバスタオルなどかけて保温すると和らいだ。

・手のひら、足の裏からダラダラと流れるぐらいの汗が出る。

・手のひらの皮膚がところどころ白くはがれる。

・手や足が腫れて靴が履けなくなる。

・頭や顔に電気が走っていくようなチカチカ、ジリジリ感、また顔では鼻や口の中が腫れて時には呼吸さえもしにくく感じる。

・声がまともに出ない。

・食欲全然なし。甘いものさえ身体が受け付けず。

・微熱が続く(最高は37度6分)、抗生物質を用いる。

・お灸をすると背中や、肩の下あたりの皮膚の下で虫がグルグル旋回しているような気持ち悪い感触。

・右腕が捻じ曲げられて引っ張られるような痛みが時々ある。

このような厳しい状況の下、地元の鍼灸院にも週2回通い、主人にも毎日3回150箇所以上のお灸をしてもらう。

8月~

・少し膝や腕も動くようになったので、やっと薬草風呂に入る(それ以前は足湯とシャワー)。初めて入った時は入浴後、右の脇腹を捻じ曲げて引っ張られる様

な痛みを感じた。それ以降痛みはなし。

・衣服の着脱も少しずつ出来るようになる。

・急に身体が熱くなって汗が吹き出たり、頭が重くなってしんどくなる。ほとんど寝ている。

・上記の痛みは相変わらず。

10月~12月

・階段がやっと昇れるようになる。

・ウォーキング開始。5分のポールウォーキング(ウォーキングの一種)から始める。始めはヨロヨロしていたが次第にしっかりしてくる。20分歩けるぐらいになる。

・家事も肩が少しずつ上がるようになってきたので出来る範囲が広がる。

・下痢、疲労感は相変わらずある。

・密着するタイツや下着は皮膚がチリチリして着用できない。靴下を履くと砂の中に足を突っ込んだようなジャリジャリ感があり不快。

・地元の鍼灸院で整体を始める。

平成28年

1月~3月前半

・痛みの質が少し変化してきて以前よりマシに感じる。また痛みが痒みに変わっていることを実感。

・日によって動きもよかったり、悪かったりもするが階段の上り下りも含め全体的にスムーズになってきている。

・外出や外食が時々出来るようになる。

・頻繁に皮膚に水ぶくれや赤い斑点が出てくる。

3月後半~5月上旬

・下痢の回数が増えてまたいっそう痩せる。

・背中、足の痛みが激しくCRPも最高の11.8(4月)になる。

・抗ヘルペス剤が12錠から16錠になる。

・身体のあちこちが動悸している感じ。

・身体の表面から何かしらシュワシュワと出て行く感じ。

5月後半~

・下痢の回数・痛みが減り、その分痒みが増す。

・足の裏は歩くと腫れた違和感があるが、歩行距離は伸びてきた。

・家事は自力でほとんど出来る様になるが、とにかく疲れやすい。

・抗ヘルペス剤16錠から12錠になる。

・尿が時々白濁するので血液検査をしたがとくに問題はないようだ。

・疲労感がとれない。身体自体は落ち着いてきたようなので地元の鍼灸の先生のアドバイスでお灸の数を減らしてツボにするようにした。

8月~

・食欲も少しずつ出て、安定して動けるようになる。ウォーキングも30分以上楽しむことが出来る。

・車の運転に挑戦したが頭がしんどくなる。時期尚早。

11月~

・抗ヘルペス剤10錠。

・体重はなかなか増加しない。疲れ方はましになる。

12月

・睡眠導入剤を使わなくても眠れるようになる。

平成29年

1月

・おせち料理も作れるようになり、血液検査の数値もやっと下降気味になる。

・連日の痒みで夜中に起きる。

・足のジャリジャリ感、口の不快感、苦味がほとんどなくなる。

・車の運転も近い所なら出来るようになる。

・体重増加。

書き出して思い出すとまだまだ書ききれない辛いこともありましたが、よくまあこの厳しい状況をなんとか乗り越えてこられたと思います。かなり個性的な先生にびっくりして心が折れそうな時もありましたが、先生の的確なアドバイスに改めて感心し、必死でついてきて本当によかったと思います。先生はじめ、主人のサポートと日々の励ましにどれほど感謝してもしきれないぐらいです。この病気になったのも、自分の心の悲観的な傾向が問題で、先生がくださった忠告をこれからもよく思い出そうと思います。

当面の目標はもっと体重を増やし、体力をつけて薬の量を減らすことです。漢方薬や鍼灸がどれほどよく効くか身をもって実感しました。まだまだ先生についていくつもりです。これからも感謝を込めてよろしくお願いします。

PDF形式で読む