「急性喉頭蓋炎手記 」
20歳 男性 2014年8月30日
20歳 男性 2014年8月30日
1.”風邪だと思って”
この病気の症状は7月半ばあたりから始まりました。喉が痛いだけなので、よくある風邪だろうと軽く考えていました。このころ大学の春学期末試験があり、休めない状況の中で、喉の痛みが日に日に強くなってきました。食べ物を食べて飲み込むときに強く痛みがありました。 喉に口内炎ができているのかな、と思い、松本先生のヘルペスの論文のなかで口内炎、喉の痛みはヘルペスと書いてありましたので、余っていた抗ヘルペス剤を一日4錠ほど飲みましたが、どんどん痛みは強くなっていきました。余っていた抗生剤も一日3錠ほど飲みましたが、全く症状に改善がなく、しまいには食べるたび、飲むたび、唾を飲み込むたび喉に強い痛みを感じました。しかも、なんだが息苦しくなるときがありました。でも喉をみても何も異変はありませんでした。ちょっとおかしいと思い、大学の試験が終わり次第すぐに家の近くの耳鼻科に行きました。7月末のことです。
2.”急性喉頭蓋炎”
耳鼻科で、鼻からファイバースコープを入れて見てもらったところ、これは開業医では手に負えないレベルの喉頭蓋炎だと言われました。喉頭蓋炎?初めて聞いた言葉でした。しかもこのままでは命に関わると言われました。なぜ喉の痛みだけで命に関わるのか?とその時は疑問でした。とにかくすぐに大きな病院で治療するように、とのことで、家の近くの大学病院にむかいました。僕の親にその耳鼻科の先生から心配の電話が入ってくるほどでした。
3.”緊急入院”
その日のうちに大学病院の耳鼻咽喉科でもう一度鼻からファイバースコープを入れて見てもらったところ、やはり喉頭蓋が腫れていて、このままだと窒息すると言われました。そこで聞いた話によると、喉頭蓋は気管の入り口、つまり声帯の前についている弁のようなもので、食べ物飲み物を飲み込むときに間違って気管に飲食物が入らない様に気管の入り口をカバーして、食道に飲食物を通すためにあるものだそうです。その喉頭蓋が腫れて膨らみ、気管を塞ぎかけていたのです。このままでは命に関わるとのことで、ステロイドと抗生剤を併用して治療するために緊急入院せざるを得ませんでした。(急性喉頭蓋炎で何人か毎年窒息で亡くなっているようです。)
自分自身、松本漢方クリニックで潰瘍性大腸炎・クローン病を治療していたのでステロイドは免疫を逆クラススイッチをさせてしまい、病気の治りを遅くしたり、病気を作ることはよくわかっていたので、ステロイドを使うことに非常に抵抗があったのですが、ファイバースコープの映像を見ると命に関わると理解しましたので、泣く泣くステロイドを短期的にではありますが使うことを承諾しました。ステロイドは50mgから始めて一日で10mgずつ減らし、一週間ほどの入院でステロイドと抗生剤の点滴をしました。一週間で腫れは引き、ファイバースコープで見ても正常な喉頭蓋の形になり、退院することができました。8月初めの話です。
4.”不安的中”
退院はしましたが、僕はステロイドは免疫を抑え、表面的に症状を良くしているだけだということを理解していましたので、症状はまたぶり返す可能性は十分にあり得ると考えていたので、退院し次第松本先生に抗生物質を頼みました。wikiでインフルエンザ菌bが原因である場合が多いと調べてあったからです。退院時に大学病院からもらった抗生物質を含め、抗生物質をしっかり、毎3錠服用しました。しかし、不安は的中し、予測通り症状は悪くなる一方を辿りました。抗生物質が効かない、つまり細菌が原因ではないとするとウイルスが原因なのではと考えました。ウイルスが原因とすると薬で免疫を抑えずに対処できるのはヘルペスウイルスくらいしかない、どうかヘルペスウイルスが原因であってくれと、退院した1~2週間後ぐらいに松本先生から抗ヘルペス剤を一日10錠、また喉の漢方煎じ薬として駆風解毒湯を処方してもらいました。もう一度入院はゴメンでしたので、原因がヘルペスであることを祈りました。ステロイドは使いたくありませんでしたし。
5.”喉頭蓋炎完治”
すると症状が悪くなることはなくなり、しばらく平行線を辿りながら徐々に症状は良くなって、本当の意味で喉頭蓋炎を治すことができました。喉の病気は扁桃炎など色々ありますが、喉頭蓋炎は症状ができている位置が最悪の場所なようです。扁桃炎などなら少しくらい腫れても命には関わりませんが、喉頭蓋炎は少しでも腫れると窒息の危険があるそうです。珍しい病気になりました。この手記を読まれた皆様もお気をつけてください。
また、ヘルペスの治療をしていて思ったのですが、やっぱりソリブジンがなくなってしまったのは勿体無いなと思いました。
松本先生またありがとうございました!また何かありましたら宜しくお願いします!ワッハッハ!