「体からのSOSと向き合うきっかけに(SAPHO症候群)」
女性 (年齢非公開)2017年2月19日
女性 (年齢非公開)2017年2月19日
私の病名はSAPHO症候群です。様々な症状が列挙されていますが、当てはまるのは関節痛。5年ほど前から年に1~2回、重症度も期間も異なる発作のような仙腸関節痛が起こっていました。そのたびに鎮痛剤とブロック注射を処方されていました。鎮痛剤は胃が荒れたり浮腫んだりする副作用がキツイのであまりマジメに飲んでいませんでした。
昨年秋、発作が2ヵ月にわたった時、大学病院でこの病名を言い渡されました。骨シンチグラフィという特殊なレントゲンによると、仙腸関節と鎖骨に異常があるとのこと。一生付き合う病気であり、免疫抑制の薬を飲まなければ骨が異常な形となり歩けなくなったり首が回らなくなったりすると言われ、かなり落ち込みました。薬をもらったけれど、飲む気には全然なれませんでした。免疫を下げることに抵抗があったし、一生薬を飲み続けなければならないというので踏ん切りがつきませんでした。体調がイマイチの時に発作が起こっている感覚があり、免疫を上げる方が根本解決なのでは?と感じていて、松本漢方クリニックに出会いました。
松本漢方クリニックで、ストレスから守るために自分の体内でステロイドホルモンを出しているということ、そのステロイドを長期にわたり出していると免疫が下がってしまい、体内でヘルペスウイルスが増えてしまうことを教えてもらいました。私の体は私を守るために、とてもがんばってきてくれたのだなというのが第一印象で、自然と感謝の気持ちがわきました。そして厳しい時代を乗り越え、いまの私なら完治させられると体が思って発信してくれているのではと思いました。
ウイルスの増殖を抑える薬と漢方薬とお灸の治療を始めて1週間で、歩けないほどの仙腸関節痛が起こりました。リバウンドというのが起こることは他の方の手記で知ってはいましたが、今までにない重症度だったので、この状態から抜けることがあるのか不安が募りました。アシクロビルが1日28錠になり驚きましたが、結果的には3週間でほぼ普通の生活ができるまでに回復し、アシクロビルも20錠にもどりました。
その後約2ヵ月経ちますが、ほぼ痛みがなく、リンパ球の値も回復傾向で過ごしています。免疫を上げる治療を始めてから風邪にかかっても症状が軽かったり、疲れにくくなったと感じます。
これまで体調不良になると早く治したいと短絡的に考えてしまいがちでした。いまは、体調不良は体からのSOSで、その声に気づき、いたわることが大切だと感じています。病気と治療を通して、自分の考え方についても振り返るよいきっかけになりました。生きていくうえで本当に大きな気づきを得たと思います。