「リウマチ性多発筋痛症 詳細な記録」

匿名希望 KY 57 歳2015 年 11 月 25 日

私は57歳の主婦です。 リウマチ性多発筋痛症という病気になり、初めて松本漢方クリニックを受診したのは、平成26年8月31日でした。あれから1年2ヶ月が経ち、ほぼ日常生活を取り戻したため、今回5回目の来院(平成27年10月23日)で松本先生から手記を書くように言っていただきました。記録を見ながら、今までの経過を少しずつ書いていきたいと思います。

(1)発症まで

私は子供の頃から体格がよく、中学生の頃の怪我が元で膝が悪いことと、出産後に股関節が悪くなったことを除いては、“自分は馬鹿みたいに体が丈夫な人間だ”と信じて、無神経に生きてきました。

我が家は自営業ですが、20代で大きな借金をして開業したため、私は2人の娘を0歳から保育所に預けて、夫ともども一生懸命働いてきました。

また現在住んでいるのは夫の地元で、親戚付き合いも大変でしたが、家業が失敗しないよう、そして娘たちを無事育ち上げ自立して生きて行けるようにしようという思いで、必死で生きてきたと思います。押しつぶされそうなストレスがあってもなかったことにして、感じないようにしていました。まさかそういう生き方の中で、私自身がステロイドを出し続け、ヘルペスを増殖させていたなどとは、夢にも思いませんでした。

あれから30年、娘たちも大人になり、暮らしにも余裕がうまれ、ここ数年は、友人とのささやかな旅行、高校卒業してから初めての同窓会、結婚してから初めての妹との姉妹会を楽しめるようになりました。この時期はまさに嵐の前の静けさでした。余裕ある生活の中で私の免疫は復活して、思いもかけない病気になってしまうのです。

平成25年7月頃から下半身に強い冷えが始まりました。

同年10月、30代から悪かった膝股関節がいよいよ悪くなったため、施術と正しい靴を選ぶことで痛みを改善するという A クリニックに月に1度の通院を始めました。漢方科のある病院でした。

同年12月、のどが詰まって気持ちが悪くなりました。また、足が冷えて入浴時に浴槽に浸かった途端に足の指先が真っ白になって、びっくりすることがありました。A クリニック受診時に先生に話したところ、梅核気ということで半夏厚朴湯が処方されました。

平成26年5月上旬から、関節が痛い、股関節の周りがこわばる、腰がこわばって曲がってしまう、肩の関節が痛くて腕が上がらなくなるという症状が出てきました。今まで以上に下半身の冷えが強くなりました。

それまで膝、股関節が痛くてもほとんど鎮痛剤は飲みませんでしたが、5月の1ヶ月でロキソニンを20錠は飲みました。飲めば痛みは治まりました。歩くのに杖が必要になりました。日常的にプールに通っていましたが、水中でも歩くことが大変になってきました。

2.発症 (平成26年6月)

平成26年6月9日 夜中から全身に猛烈な関節痛、筋肉痛が出始めました。

首、肩、腰周り、股関節、腿、ふくらはぎ、あらゆるところに万力で締め付けられるような強い痛みを感じました。また、こわばりで寝返りが打てず、軽い夏布団を動かすこともできませんでした。なかなか起き上がることもできず、やっと起き上がっても歩くことが出来ず、はってトイレに行く状態でした。インフルエンザで高熱になった時よりもっときつい症状でした。強い冷え、微熱があり、寝汗がすごかったです。

同年6月11日、A クリニックの予約日だったので受診し、体の痛みについて話しました。低気圧、更年期が原因(?)ということで、ノブフェン、芍薬甘草湯を処方されました。芍薬甘草湯では痛みがおさえられませんでした。ノブフェンを飲むと昼は痛みが治まりましたが、夜から早朝は相当痛みがありました。

6月14日、あまりに痛く、「これはただ事ではない」と思い、近くの B 整形外科に行き、血液検査を受けました。検査結果はCRPが2.61でした。「症状からするとリウマチかもしれない。何回か血液検査をして薬を探していけば合う薬がある」と言われましたが、保留にして帰りました。

インターネットで自分の病気は何かと調べました。「全身痛い」というキーワードで調べ始めると、日本リウマチセンターがヒットしました。私の症状にぴったりの「リウマチ性多発筋痛症」という病気についての記載がありました。「この病気は試しにステロイドを飲んで病気を確定する」とありましたが、ちょっと意味不明でわかりませんでした。また合併症として側頭動脈炎があり、その場合は更に大量のステロイドが必要と書いてありました。それを見て私は「大変な病気になってしまった」と思いました。

私にとってステロイドは恐ろしい薬のイメージがあり、「これは困った」と思い、ステロイドを使わない病院をさらに探したところ、松本漢方クリニックのホームページが見つかりました。薬は引き続きノブフェンを朝夕1錠服用していました。

日中は少し痛みが治まりましたが、夜は激痛と強いこわばりがありました。

夏なのに強い冷えがあり、湯たんぽで足を暖めていました。外出時は靴下カイロが要りました。車の運転は出来るので、週1回は必死でプールに行きました。

3.松本漢方クリニックのHPを見つけてから医院に行くまで(平成26年7月~8月)

松本漢方クリニックのホームページに出会いました。「当院ではステロイドは絶対に使いません」と赤字で書いてありました。日本リウマチセンターのホームページで見つけた「リウマチ性多発筋痛症」という病気の方もたくさん手記を書いていらっしゃって、まさに私の症状にぴったりでした。

先生のコメントや論文はとても難しかったけれど、“病気の原因はヘルペスと化学物質で、抗ヘルペス剤でヘルペスを抑えて漢方薬で免疫を上げて自分の免疫で病気を治す”ということはわかりました。「薬を飲めば治るんだ」と思いました。

しかし、松本漢方クリニックは遠く、大阪まで通院できるのかということ、忙しい夫にも付き添ってもらわなくければならないということ、私の病気の原因が本当にヘルペスなのかという迷いもあり、すぐには動くことができませんでした。そして迷っているうちに、日に日に痛みやこわばりが強くなり、ある日、悪い方の右股関節が曲がったまま動かなくなって、歩行困難になってしまいました。

平成26年7月初め~7月20日、痛みやこわばりが強くなり、昼間もノブフェンでは治まらなくなりました。特に夜から早朝にかけて繰り返し陣痛のような痛み、電気が走るような痛み、こわばりがありました。首、肩、二の腕、膝周り、ふくらはぎ、特に腰から股関節周りは万力で締め付けられるような痛みがあり、体がベッドから持ち上がるほどのこわばりもありました。また、微熱、寝汗がひどく、強い冷えがありました。

歩行や立ち上がるのが困難で、しゃがめなくなりました。握力が低下し、体を動かすととにかく痛くて、日常生活が大変になりました。膝、腰が曲がって老人のようになり、家の中も杖に寄りかかって移動するようになりました。座る、立ち上がる、拾う、トイレ、お風呂、寝る、起きる、洋服の着脱、全てが困難になりました。それなのに寝汗をかいて洗濯物は増えるし、体の自由が利かないぶん、物を落としたりして、動けば痛いし、何をするにも時間がかかりました。

ノルディックウォーキングの2本杖、玄関、テラスに踏み台、あらゆる場所に椅子、お風呂の介護用椅子、キャスター付の高い椅子など通販で購入してなんとか家事が出来るようにしました。2本杖は家の中で動くのに非常に役立ちましたし、キャスター付の椅子も、ちょっとした物でも持てなくなっていた私には洗濯物や食事を運ぶ時に本当に役に立ちました。

洋服の着脱時、体が動かなくて痛くて、生協で安くて大きいサイズの綿のシャツ、ズボンをたくさん買いましたが、寝汗がすごかったので何枚あっても足りないくらいでした。買い物はほとんど生協で注文して、足りないものは夫と娘に頼みました。車は何とか乗れるけど歩けない。痛くて物が持てない。まさに買い物難民でした。薬は引き続きノブフェン1日3回1錠ずつ服用していました。冷え解消のための湯たんぽ、靴下カイロも続けていました。

同年7月8日、就寝中に、強いこわばりの中で右股関節が立膝の状態から曲がったまま動かなくなりました。深夜ノブフェンを飲んだり、さすったりしたけれど、どうしても治らなくて相当あせりました。

7月9日、A クリニックの予約日、友人に車で連れて行ってもらって、足が曲がったまま受診しました。先生の施術では治りませんでした。血液検査はCRPが6.24、MMP-3は665.4でした。「数値が高いのでリウマチの疑いがあるが、症状が急すぎるのでリウマチらしくない」と言われました。股関節の症状から感染症を疑われ、ノブフェン14日分に加えフロモックス5日分を処方されました。

7月11日、昼寝から目が覚めたら動かなかった右股関節が動いてまっすぐなりました。「良かった」とほっとしましたが、この3日間は心身共にダメージがすごかったです。

7月12日、知人の紹介で、C カイロプラクティック施術院(以下Cカイロ)に通うことにしました。C 先生はこの道数十年のゴッドハンドの先生でした。

その知人からは、「松本漢方クリニックに行くにしてもダメージを受けた足を落ち着かせて、大阪へ行ける体にすること、免疫を上げるために腸の状態を良くすること、出来る範囲で動いて体温を上昇させること、心の持ち方を変えること、1日5分は笑うこと、そしてノブフェンは出来るだけ減らすこと」とアドバイスしていだだきました。Cカイロには、夫や友人に連れて行ってもらい、4~5日おきに通院しました。

カイロの先生の許可が下りたので、16日からプールでの水中歩行を再開しました。私が利用していたプールは、田舎道を5分ほど走ったところにある中高年向きのフィットネスジムにあり、隣接したデイサービスや老人ホームのお年寄りと共有するバリアフリー完備のものでした。また、大きいお風呂もあり障害の体にはありがたかったです。自力での車の運転も再開できるようになりました!

7月21日~8月30日、特に右足が浮腫くんできました。冷えが強くて湯たんぽ、靴下カイロを必要としました。

7月23日、A クリニックの予約受診日。松本漢方クリニックに行くまで、薬、血液検査の為、お世話になることにしました。ノブフェンに加え、ようやく漢方薬(桂枝加苓朮附湯、アコニンサン錠)が処方されました。

7月31日、足がどんどん浮腫んで重くて気持ちが悪くなりました。ノブフェンを1日2回1錠に減らしました。

8月1日、知人が光線治療器を貸してくれました。冷えがひどくて真夏なのに光を全身にあてると暖かくて気持ちが良かったです。「ありがたい」と思いました。

8月8日、A クリニック予約日、症状からリウマチや膠原病ではなく、感染症の疑いと言われました。インターネットにヘルペスが原因という手記があったことを話して、自費でよいので先生が疑われる感染症と私の希望であるヘルペスの血液検査をオーダーして欲しいとお願いしましたが、「原因や病名を確定しても意味がない、症状で薬を決めていく」とのことで、ヘルペスの検査をしてもらえませんでした。

私は松本漢方クリニックに行く前に、自分は本当にヘルペス値が高いのかということを知りたかったし、それが分かればヘルペス薬を処方してもらい、少しでも早く服用できると思っていたので、非常に残念でした。その日の処方は防已黄耆湯、アコニンサン錠、ノブフェンでした。血液検査の結果はCRPが1.86でした。※この後、近所の皮膚科に行って事情を話し、血液検査をお願いしましたが、「ヘルペスは100%ない!」と言われて、やっぱり検査はしてもらえませんでした。

8月中旬から足の浮腫みが引き始めました。痛み、こわばりの全身症状は相変わらず強いものの、カイロに行き始めてから少し体が楽になってきました。とはいえ、発病して2ヶ月近くたち、歩行困難と体の不自由さで日常生活がだんだん立ち行かなくなってきていました。6月から体重が5キロ減少していました。

足の浮腫みと冷えが恐ろしくて、痛かったけれどノブフェンをどんどん減らしました。1日朝夕2回0.5錠だけ服用しました。減らす分だけ体の痛みやこわばりが増したので、この小さな薬の力を初めて恐ろしいと思いました、「長く飲む薬ではない」とも思いました。(後に先生の解熱鎮痛剤のお話を読んで、漢方薬とノブフェンを一緒に処方するのは、おかしな事だとわかりましたが、他に痛みを取る方法がなかったのだなと思いました。)

Cカイロには5日おきに通院しました。プールは週に 1 回、15分程度、歩きに行きました。

4.松本漢方クリニックへ行く

まだ駅構内など広いところを歩ける状態ではありませんでしたが、もうこれ以上先延ばしにすれば、ますます家族にも負担がかかり、自分も心身ともに苦しくなり、家庭が駄目になってしまうと思いました。そこで、平成26年8月31日に意を決し、日帰りで松本漢方クリニックに行くことにしました。夫にも同行してもらいました。(鍼灸は12時に予約しました)真夏なのに寒くて、寒くて、靴にカイロを入れて、上着とひざ掛けを持って新幹線で2時間半、2本杖をついてヨロヨロ必死で向かいました。

松本漢方クリニックに着いて受付をすませた後、尿検査、治療に関する同意書記入などして、しばらく待ってから、鍼灸治療を受けました。夫と一緒にお灸の仕方を教えてもらい、その後30分程度、鍼灸の施術を受けました。初めての経験でしたが、疲れていたので気持ちが良かったです。足裏のお灸カマヤミニは相当熱かったです。

院長の息子さんの副院長先生に診察室に呼ばれました。まず「どうされましたか?」と聞かれ、思わず「一生懸命に生きてきて、暗くて長いトンネルをようやく抜けたと思ったら病気になりました。」と申しました。さらに「何でうちの病院に来られましたか?」と聞かれたので、今この手記に書いているようなことをグチャグチャ話すと、先生は「あなたは真面目すぎるんです。真面目だからこの病気になるんです。」とおっしゃいました。私はその時、「自分は大雑把で適当で、まじめと一生懸命の方向を間違えて自ら病気になったんだなあ」とつくづく思いました。「体重が急に減ったので、ご飯をたくさん食べている」とお話しすると、「炭水化物は適量でよく、病気と闘うためには蛋白質をしっかりとってください。そうすれば体重は適正なところで止まります」とのことでした。また、「冷たいもの、甘いものは控えるように」とも言われました。診断はリウマチ性多発筋痛症で、闘病が大変なため、家族の協力が必要であることを夫にしっかり説明してくださいました。

副院長先生はとてもクールで落ち着いていて老成した印象がありましたが、顔がどう見ても若くお年を伺うと、29歳とのことでした。そこに隣の診察室にいた院長先生が顔を出されました。「僕69歳でーす。」と。そして握手してくださり、「あなたの治せない病気は私には治せません、あなたの病気はあなた自身の免疫が治すのです。必ず治るからね、痛いけど死なないから大丈夫。」とおっしゃいました。きっと来られた患者さん全員の顔を見て状態を見られるのだなと思いました。

診察の最後には副院長先生から「困ったらいつでも電話するように」と御自分と院長先生の携帯電話の番号を印刷した紙を手渡され驚きましたが、ありがたく思い、今もお守り代わりに財布に入れています。幸い電話をかける必要はありませんでしたが、その使命感とか責任感には頭が下がりました。

インターネットでホームページを読んだだけの時は、正直半信半疑でしたが、実際松本漢方クリニックを受診したことで、“病気の原因はヘルペスと化学物質であり、自分の病気は自分の免疫を上げることで治せるんだ”というシンプルな考えは、すっと腑に落ちました。なにより29歳の現代医学を学ばれて医師になったばかりであろう副院長先生が本当に立派な方で、医学会を敵にして孤軍奮闘している父親である院長先生と共に診療されていることはすごいことだと感心して、“松本漢方クリニックで私は治るんだ”と確信しました。

血液検査の結果

単純ヘルペス抗体価 174.4

水痘帯状ヘルペス抗体価 15.1

CRP 0.43

MMP-3 346

血沈 12

リンパ球 24,5

処方された薬

抗ヘルペス薬アシクロビル1日10錠

漢方薬2種類(食前:大防風湯、食後:治打撲一方湯)

漢方入浴剤(1週間に2回)

紫雲膏

※もぐさ、カマヤミニ購入

5.治療開始

病名が確定して一安心しました。これからは遠隔治療ということで、2週間おきに松本漢方クリニックに電話し先生に症状を伝えて、お薬を処方してもらい、ゆうパックで送っていただくことになりました。この時点での心配はやはり“リバウンドとアトピーがどのくらい出るのか”ということでしたが、ステロイドをいっさい使っていなかったので、介護が必要なほど寝たきりになるようなリバウンドはありませんでした。ただ、これまで鎮痛薬を減らしたときに体験していたので一応想定内でしたが、鎮痛薬を全部なくすと、やはりかなりきつい全身症状がやってきました。アトピーに関しては、戦々恐々としていましたが、多少かゆみはありましたが、未だにたいしたアトピーはありません。よほどヘルペスが強いのでしょう。

平成26年9月~10月、首、肩痛み、手首が腫れて痛みがありました。二の腕に電気が走る痛みと何かに触れるとき、気持ちの悪いざわざわした感覚がありました。下半身に強いこわばりと痛みがありました。とにかく動くたびに痛いし、膝腰曲がって歩行が困難でした。トイレ、風呂、洋服の着脱、なにもかも困難で、2階の寝室へはハイハイで行っていました。夜から早朝は電気が体を走るような痛みと締め付けられるようなこわばり、ベッドから体が持ち上がるようなこわばりがありました。特に右股関節周りの痛みがきつかったです。

倦怠感、微熱、寝汗、強い冷えも続いていました。

9月12日、肩関節の痛みが増し、両腕が急に「前へならえ」のところから上に上がらなくなった。首も回りにくくなりました。洗濯物が干せない、洋服の着脱時に腕が動かないし痛い、車の運転時ハンドルが10時10分の位置で握れない、これが一番今までと違う症状のリバウンドでした。

9月19日、アトピーかあせもか分かりませんでしたが、首まわりに湿疹ができ、中黄膏を送ってもらうと、すぐに治りました。

9月27日、冷えが少なくなってきました。夜もまとめて眠れるようになりました。

10月3日、松本漢方クリニック電話時の院長先生のお話では、「痛み、こわばりが強くなってきているのは、リバウンドでヘルペスとの戦いが起こっているからで、右股関節痛はヘルペス性神経炎だ。」とのことでした。筋肉を弛緩させる漢方薬(芍薬甘草湯)を追加してもらい食間に服用しました。「痛いけど死なないから大丈夫、あなたの病気はあなたにしか治せません。」とも言われました。処方はアシクロビル1日10錠、漢方薬3種類、紫雲膏、中黄膏でした。漢方薬は二番煎じもせっせと飲みました。カマヤミニのお灸を家で50~100壮すえました。二の腕、太もも、膝、ふくらはぎ、指の間など自分でできる範囲にすえました。

カイロプラクティックは5~7日おきに行きました。松本漢方クリニックに行くまでにCRP が下がっていたのは、カイロのおかげと思います。股関節の悪いのに加えて肩も上がらなくなり、一生懸命通いました。(遠いのでしばらく夫に連れて行ってもらいました。)プールの水中歩行は週1回15分行いました(プールまでは自力で運転!!)

平成26年10月25日、松本漢方クリニック2回目の来院。一人で2本杖をついて行きました。毎回電話で話していた症状の確認をしてもらい、「痛みが停滞しているということはヘルペスと戦っているから」という説明を受けました。そして「身を捨ててこそ浮かぶせもあれ」とおっしゃいました。またリンパ球について、「ストレスが減るほど、免疫が上がるほどリンパ球の数値は上昇する。いずれ数値は40代に上がる。幸せの白血球だ」とおっしゃいました。そして「人の幸せを喜びなさい。」とも。長期にヘルペス薬を飲むことの不安がありました

が、「アナログ薬で毒性はない。今まで体が悪くなった人はいない」とのことでした。しばらく来院しないので、地元で血液検査をお願いする時の項目を教えてもらいました。お灸の先生に灸の跡を見てもらい、アドバイスしてもらいました。

10月31日に25日に受けた血液検査の結果を電話で教えてもらいました。

単純ヘルペス抗体価:126.1、水痘帯状ヘルペス抗体価:11.4、CRP:0.08、MMP-3:138.1、血沈:6、リンパ球 28.6という結果でした。アシクロビルの減薬の目安をたずねたところ、数値より症状で減薬する、状態がよければ8錠にしてもよい、とのことでした。処方はアシクロビル1日10錠、漢方薬3種類、漢方入浴剤でした。

平成26年11月初め、相変わらず二の腕の痛みと下半身の痛みこわばりありましたが、股関節の痛みが少し減り、歩きやすくなったので、日常生活も少しずつ楽になりました。かゆみが首、足に出ましたが、すぐ引っ込みました。

お灸の跡は痒くなることが多かったです。2本杖はまだ必要でした。

11月14日、電話診察の結果、芍薬甘草湯が中止になりました。

11月22日、洋服の着脱が少し楽になりました。靴紐が結べるようになりました。お風呂の浴槽に入りやすくなりました。カイロ施術後に膝が伸びるようになってきました。

12月10日、ブラジャーを数ヶ月ぶりにできるようになりました。ゆるい Tシャツなら腕をクロスして脱げるようになりました。床に座って立ち上がることが出来るようにもなりました。就寝時のこわばりが減ってきました。こんなおばさんでも少しよくなったり、出来なかったことができるようになったりすると、本当にうれしかったです。

12月15日、近所の D クリニックで血液検査をお願いしました。主治医がいるからか、すんなりしてもらえました。検査結果は単純ヘルペス抗体価:128、CRP:0.05以下、MMP-3:101、リンパ球:23.4

12月26日、薬をもらうため松本漢方クリニックに電話をしました。処方はアシクロビル1日10錠、漢方薬3種類、漢方入浴剤で、この頃また股関節痛が出たので芍薬甘草湯を処方してもらいました。検査結果の説明は「炎症所見は良くなっている。ヘルペス値が高く、ヘルペスの戦いが多い」とのことでした。「あなたが治せない病気は私には治せません、治すのは君やでー」と言われました。

院外処方への移行についてのお知らせが送られてきました。自費診療の薬は今まで通り松本漢方クリニックから送れるが、保険診療の薬は調剤薬局になるとのことでした。カイロは週1回、プールは週1回行っていました。お灸は引き続き50~100壮、毎晩行いました。

平成27年1月、夕方から深夜、下半身に強いこわばりがありました。肩は少しずつ上がるようになりました。

1月9日、今回の薬注文から院外処方になりました。松本漢方クリニック近くの調剤薬局にお願いしましたが、電話の手間と手数料が増えるので地元の薬局を捜すことにしました。幸い私の行動範囲内で漢方調剤薬局が見つかり、松本漢方クリニック指定のメーカーの漢方薬を取り寄せてくれることになりました。本当に助かりました。その漢方調剤薬局に行きだしてしばらくした頃、薬局長さんが「あなたの後から松本漢方クリニックから患者さんが3人来られるようになりました。松本先生は有名な方なのですね。松本先生は本当によく漢方薬の勉強をしていらっしゃるのが薬の調合を見てわかります。」とおっしゃいました。私は、こんな田舎町に私の他に3人も難病の人がいることに驚きました。そして逆に「松本漢方クリニックの薬を出せる薬局があるなら、この近所に松本先生のような漢方の先生がおられるのではないか?」と尋ねましたが、いないとのこと。せっかく受け皿があるのに残念なことです。カイロの施術後、腰がまっすぐ伸びるようになってきました。

血液検査の結果を見るとヘルペス値が下がらず、リンパ球も増えていなかったので、「やはり免疫を上げるために近所の鍼灸院に行ってみよう」と思い、この頃からしばらく通いましたが、下半身は冷たいままで、頭がのぼせて、上半身ばかり汗がすごくて、経済的にも大変で結局3ヶ月でやめました。松本漢方クリニックとカイロプラクティックの2本立てでいこうと思いました。

平成27年2月8日、松本漢方クリニックに3回目の来院をしました。娘に同伴してもらい2本杖をついて行きました。副院長先生に「座っていれば7割、歩くと3割の回復」とお話ししました。のぼせの症状が気になるが、しばらく経過観察とのことでした。鍼灸の先生に自分のお灸の跡を確認してもらい、つぼを教えてもらいました。

2月15日に電話で8日の検査の結果を聞くと、単純ヘルペス抗体価:126.1、CRP:0.05以下、MMP-3:74.3、血沈:3、リンパ球:29という結果でした。また、アミラーゼ、LDL コレステロールが高いので糖分を控えるように言われました。処方はアシクロビル1日10錠、漢方薬2種類、漢方入浴剤(週2回)でした。

平成27年3月初め、こわばりが減り、膝や腰がまっすぐ伸びるようになり、2本杖は要るものの歩きやすくなりました。足に力がついて手すりを持てば階段を右左交互に上がれようになりました。ゆっくりならしゃがめるし、正座もできるようになりました。思い切ってアシクロビルを1日8錠に減薬しました。

3月下旬の夜間、太もものこわばりがありましが、気になるほどではなくなりました。

4月13日、近所の D クリニックに血液検査に行きました。結果は単純ヘルペス:128、CRP:0.02、MMP-3:62.6、リンパ球:27.9でした。体調が良くなってヘルペス値が減っていることを期待しましたが、変わっていませんでした。

5月中旬、いろいろ痛みやこわばりは残っていましたが、家事をすれば忘れるほどだったし、夜も気持ちよく眠れました。外出時は1本杖になりました。

家では杖なしで生活できました。右股関節周りの痛みは残っていました。弱点なのでつらかったです。頭がのぼせる症状がありました。処方はアシクロビル1日8錠、漢方薬2種類、漢方入浴剤でした。カイロは週1回、プールは週1回30分になりました。お灸は50~100壮行いました。

平成27年6月2日、松本漢方クリニックに4回目の来院をしました。一人で1本杖で行きました。血液検査の結果は、単純ヘルペス抗体価:122、水痘帯状ヘルペス抗体価:10.3、CRP:0.05以下、MMP-3:51.6、リンパ球:29.3でした。処方はアシクロビル1日8錠、漢方薬3種類(のぼせの症状が気になり、加味逍遥散が追加されました)、漢方入浴剤でした。この頃電話をすると院長先生しか出られず、前にもまして忙しそうだと思っていましたが、それは副院長先生が大学院に入って医院におられなかったからでした。

平成27年6月初め、日常生活がずいぶん楽になってきたのでプール通いを週3回にしました。

7月中旬、両ふくらはぎの広範囲に湿疹が出ました。「いよいよアトピーか」と思いましたが3日で消えました。

7月~8月、プールの日数を増やしたら足にどんどん力がついてきました。

杖がいらなくなりました。右股関節周りはまだ痛みがありました。のぼせは減ったり増えたりで、先生に聞くとこれもヘルペスのためと言われました。

9月初め、右股関節の痛みがなくなったのでアシクロビルを減らして様子をみました。6錠までで大丈夫になりました。処方はアシクロビル6錠、漢方薬3種類、漢方入浴剤(週1回に減らしてもらいました)でした。カイロは週1回行っていました。体がまっすぐになり、施術ごとにどんどん良くなってくるのを実感しました。プールは週3~4日、50分の水中歩行を1キロ行いました。そして1年ぶりにクロールで泳げるようになりました!痛いところがなくてお灸は時々するだけになりました。

平成27年10月23日、松本漢方クリニックに5回目の来院をしました。一人で杖なしで行けました!看護師さんが手を叩いて喜んでくださいました。先生には「顔つきが変わって美人になった。」と言っていただきました。すごい痛みで青い顔をして、眉間にしわを寄せて、2本杖に寄りかかるようにして行った1年前が嘘のようです。本当にありがたいと思いました。血液検査の結果は単純ヘルペス抗体価:110.4、水痘帯状ヘルペス抗体価:14.8、CRP:0.05、MMP-3:25.4、リンパ球:31でした。処方はアシクロビル1日6錠、漢方薬2種類になりました。(炎症反応が正常になり、食前の大防風湯が無しになりました)漢方入浴剤もなくしたいとお願いしましたが、免疫を上げるため1週間に1度は入るようにとのことでした。

鍼灸の先生にお灸の相談をしました。「痛みがなくなったので、無闇にせずに、免疫を上げるつぼにするように」と教えてもらいました。

11月23日現在、漢方煎じ薬が1つになって、気持ちも手間も、本当に楽になって、薬代も減って、とてもうれしいです。長距離は無理だけど、杖をつかずに歩けています。少しこわばりが残っていて体の動きが少しぎこちないこと、カイロの施術時に首・肩・肩甲骨周りを触られると痛みがあること、最近寝汗をかくことがあり、まだまだヘルペスの存在を強く感じます。

最後に

記録を見ながら長々と書きました。去年の日記には毎日、痛、痛、痛・・・と書いてあります。本当に痛くて不自由な1年でした。それにもかかわらず、必死でプールに通ってあきれますが、プールに行けばお仲間が「今日は顔色がいいね、背中流そうか、パンツはかせてやろうか、足に力がついたね。」など見守ってくれて、本当にありがたいことでした。大きな声で話したり笑ったりしたので免疫が上昇したのだと思います。

身近な友達は通院を助けてくれたり、近くのホールであったコンサートに連れ出してくれたりして、遠くの友達はわざわざお見舞いに来てくれました。カイロプラクティックの先生は、本当に全身全霊で施術してくださいました。半年を過ぎたあたりから松本先生の薬との相乗効果で体がどんどん回復してきて、今では病気になる前より姿勢が良いくらいです。私にとってカイロの先生は松本先生と同じくらい本物のドクターです。

人の情けが身にしみて、どんなに自分が恵まれているかわかった1年でもありました。家族にも本当に心配や迷惑をかけましたが、未婚の娘たちが本当の意味で自立するまで、先の見えてきた夫がつつがなくゴールを迎えられるように見守っていけるように、無理をせず養生して完治を目指したいと思います。私は幸いにして松本先生の医療のおかげで回復しましたが、難病をかかえて困っている人や、松本漢方クリニックのホームページを見つけたけれど、いろいろな事情で通院できない人はたくさんいると思います。

先日11月11日付で「松本漢方クリニックが潰瘍性大腸炎の標準治療になりますように」という題で、息子さんのために内科のお医者さまが手記を書かれていて感動しましたが、このように現役のお医者さんの理解者が増えて、松本先生の医療でアトピーや難病が治った若い方々がお医者さんになって、大阪高槻松本漢方クリニックが中核となり地方に各県に提携病院ができて、老若男女誰でも救済される未来、松本漢方クリニックの医療が世界の医療の常識になる未来が訪れるように、心から願っております。

松本先生、スタッフのみなさん、今後ともよろしくお願いいたします。

5.なぜ遠くの松本漢方クリニックで治療を受けるのか?

①ステロイドを一切使わず、漢方薬とヘルペスィルスの増殖を抑える飲み薬による治療で、実際に数ヶ月であれほどのひどい痛みが楽になったという実体験をしたからです。院長先生の学説はかなり高度で、私などは何度読み返してもなかなか理解ができないでおりますが、どんな病気にも必ず原因があること(原因不明の自己免疫疾患というものはない)、ヘルペスの増殖を抑えるアシクロビルを服用しながら漢方の煎じ薬・漢方風呂・鍼灸などで多角的に免疫を活性化させる治療によって、実際にこれだけ体が回復してきているということが何よりの事実です。免疫力を抑えるステロイド治療はまさに正反対のことをやっているのだなぁと思いました。

②私の住む神奈川でも大きく有名な病院はあり、リウマチを扱う病院もあります。しかしほとんどの病院が処方する「ステロイド」は免疫の働きを抑えることで一時的に痛みを取ることはできますが、反対に減らしていくと免疫が復活していくので症状が元に戻ってしまいます。また副作用が怖いことは周知の通りです。また漢方医は多く有りますが、ネットで調べても、リウマチ性多発筋痛症という病名とその治療実績を掲げている漢方医は見つけられませんでした。

③遠方ですが、2ヶ月に1回の来院と別に、電話で経過を確認して薬を処方としてくださるおかげで、仕事をしながらでも治療を続けることができています。この病気はある程度長い治療期間が必要となるので、治療を「続けられる」ということがとても大切です。私も院長先生が配慮してくださったおかげで、ここまで治療を続けてこられたと思っております。

④「病気を治すのは医者ではなくて自分自身」という院長先生の言葉はまさにその通りだと思うからです。自分の免疫の働きを最大限生かしてヘルペスと闘う、そのためには自分自身で体内の副腎皮質ホルモンを出さないような物事の捉え方・生き方が大切です。これは頭でわかってもそう簡単にはいかないことを改めて思い知らされておりますが、反対にこの病気になったおかげで、そういう大切なことを考えるようになりました。根がマイナス思考の私ですが、くじけながらも続けていきたいと念じております。

以上、まとまりはありませんがレポートさせていただきました。まだ治療途中ですが、あのひどい痛みと不自由な状態がステロイド無しでここまで回復している事実を紹介させていただき、この病気でお悩みの方々への参考になれば幸いと存じます。