【初めに】

松本先生のホームページを読んだのは、１年ほど前でした。「病気の原因は、化学物質とヘルペスウイルスだ」という内容に、すごい！と思い、皮膚科でもらうバルトレックスをためておこうかしらと考えたのを覚えています。私は、病院と薬が苦手です。幸い健康だけが取り柄なので、歯科、眼科、皮膚科にたまに行くくらいでした。抗ヒスタミン剤でむくみ、麻黄で動悸、ふらつきの副作用が出るため、薬は飲まないように気をつけていました。

【発病】

７月２１日、朝起きると、右耳に異変を感じました。耳が詰まって聞こえにくいのに、壁のそばでは音が反射してキーンとうるさく感じられるのです。蝉の声もやけに大きく聞こえました。木曜日は近所の耳鼻科はどこも休診なので、そのまま１日過ごしました。右耳の聞こえを試しているうちに、左耳の方がさらに聞こえが悪いことと、蝉の声が、半分以上は耳鳴りだということに気づきました。

２２日に耳鼻科に行き、検査の結果、低音障害型感音難聴、メニエール病の一歩手前と診断されました。病院を出た途端に、気分が悪くなって立っていられなくなり、薬局で出された薬をすぐに飲みました。回転するようなめまいは感じられず、急激に気分が悪くなって何もできなくなる状態でした。頭を動かすと吐き気が強くなり、薬が効くまでの時間が長かったです。

落ち着いたところで、薬をチェックしました。アデホスコーワ、レバミピド、メコバラミン、ジフェニドール、加味帰脾湯を出されましたが、ジフェニドールが抗ヒスタミン系の薬だとわかりました。耳鼻科の問診票に、抗ヒスタミン剤に「副作用あり」と書いたのですが、無視されていました。しかし、ジフェニドールはめまいを止める薬なので、気分の悪さも止まるだろうと考え、飲まざるを得ませんでした。

【選択】

メニエール病について調べました。

・原因は、内耳のリンパ液が増え、水ぶくれが発生すること。

・しかし、なぜリンパ液が増えるのかわからない。

・症状は、めまい、難聴、耳鳴り。

・根本的な治療法はない。

とありました。

原因不明、治療法なしと言われると困ります。副作用のあるジフェニドールを飲み続けたとしても、よくなる保証はない。原因を突き止めて、完全に治したいと思いました。いろいろ調べているうちに、松本先生のホームページに辿り着きました。「メニエール病は、ヘルペス性内耳神経炎と名付ければよいのである」との言葉に、そうだと頷く自分がいました。原因も治療法もわかった瞬間でした。

【松本漢方クリニックへ】

２３日、松本漢方クリニックを訪れました。待ち時間にお灸と鍼治療を受けました。私は先生の考え方に納得したものの、理論をほとんど勉強しないまま来てしまったことに気づきました。先生に「病気は誰が治すのか？」と聞かれ、「自分です。」と答えるのが精一杯でした。そんな私に、先生は「病気は絶対に治る。」と保証して下さいました。

採血の後、今までもらったことがないほど大量のアシクロビルを出されました。先生は「最初に症状が出た時に、抗ヘルペス剤を最大限投与すれば、患者の免疫で治すことができる。」と書かれていたので、これでヘルペスが増えなくなると安心しました。１回につき４錠を１日４回飲むことになりました。漢方薬の半夏白朮天麻湯も出されました。

２４日は、薬が効くまで、何もできず動けませんでした。効いてくると、耳鳴りと耳の閉塞感はあるものの、いつもと変わらない生活を送ることができました。１週間、薬をきっちり飲んだところ、気分の悪さは全くなくなり、耳の聞こえも次第に良くなってきました。

７月３０日、松本漢方クリニック２回目。耳のツボにお灸と鍼治療をして頂きました。血液検査の結果は、単純ヘルペスの値１１８．８、水痘帯状ヘルペス７．７と高いものでした。ヘルペスが増えて、免疫と激しく戦っているようでした。松本先生に、「ストレスは何？」と聞かれ、答えられないでいると、「そんな顔をしない。」と注意されました。何がストレスになっているか言えないことと、薬をいつまで飲めば完治するのかという焦りが、表情に出ていたのだと思います。ストレスは免疫を抑制するので、ヘルペスは増殖し、病気の原因を作ることになります。先生は私に、ストレスを減らすようにと言われたかったのだと思います。この日も前回と同じ量の薬が出されました。

８月１２日、松本漢方クリニック３回目。薬をきちんと飲んだ結果、気分の悪さは全くなくなり、耳も正常に戻りました。松本先生にそれをお伝えしたところ、手記を書くようにとの宿題を出されました。アシクロビルは１回につき４錠を、１日３回に減らして様子をみることになりました。漢方薬は以前と同じ量を続けます。

【感謝】

松本先生の「メニエールの原因はヘルペスです。」というお言葉を信じ、松本漢方クリニックで治療を受けて本当によかったと思います。ヘルペスと自分の免疫が戦うことにより、病気が起こることもわかりました。

ヘルペスウイルスとは一生の付き合いになるでしょうが、今はアシクロビル、漢方薬と自分の免疫とで、増殖を抑制できています。症状が全くなくなるまで、３週間もかかりませんでした。これからは生活を見直し、ストレスを減らす努力をしたいと思います。メニエール病は治らないとよく言われますが、それを鵜呑みにせず、いろいろ調べて松本漢方クリニックを訪れることができました。諦めなくてよかったです。

松本先生と病院のスタッフの方々に感謝いたします。ありがとうございます。

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