リバウンドの先には(アレルギー性結膜炎手記)」(お母様記述)

19歳男性2016年1月28日

息子は小さい頃から気管支が弱く、風邪をひくとこじらせて、よく気管支炎になっていました。その度に気管支拡張剤や、去痰剤などを使い治していました。

小学校に上がる頃には、目の痒みや鼻水が多くなり、「アレルギーがある」と言われました。教室の埃や校庭の砂などの影響で目を掻くので、充血し、目が開けにくくなり、眼科に行くと『春季カタル』と言われました。そして、1%ステロイド点眼薬とアレルギー点眼薬を処方され、使い始めました。

瞼を裏返すと左上眼瞼の粘膜がボコボコに膨らんでいるのがわかりました。あまり良くならなかったため、何ヶ月かすると、今度はパピロックという免疫抑制剤の使用を提案されました。左目に1日3回、『よくなるのなら・・・』と思い、使い始めました。その時に医師から、「春季カタルに効果はあるらしいが、まだ使用例が少なく、副作用もはっきりわからない」と言われました。

鼻炎もあり、耳鼻科では抗アレルギーの内服を使っていましたが、アレルギーの検査をするとダニとハウスダストがアレルゲンになっているという事がわかりました。先生に「今は減感作療法が最良の治療です」と勧められました。私は、薬を使わなくてもよくなるならと思い、2005年5月、息子が8歳の時にこの治療を始めました。

最初は週に一回から始まり、その後、月に一回になりました。時々鼻炎を診てもらうと、「以前よりも軽くなったでしょう」と自信ありげに言われましたが、実際は「そうかな・・・」と思う程度でしたので、思い切って止めましたが、結局2年間も通い続けることになってしまいました。

眼科もインターネットで見つけたところに変えて、電車で通いました。そこでも、パピロック点眼とアレルギー点眼と抗アレルギー剤を処方され、私が薬を飲み続ける事に不安感があることを伝えると、女医さんは、「副作用はないから大丈夫」と笑顔で言われました。パピロックは息子が「目が乾く感じがする」と訴えたので中止になりましたが、言わなければ続けさせられていたと思います。

私は「薬に副作用が無いなんて嘘!」と、ずっと薬を使い続ける事に胸を痛めていましたが、どうしようもないと思っていました。ある時、インターネットでアレルギーの病院を検索していると、松本漢方クリニックがヒットしました。ホームページを見た時の喜びは今でも忘れられません。「すごい先生がいる!」全く違う考え方で病気を診ておられること、根本から覆す治療法に驚きましたが、論文を読んでいくうちに「松本先生が正しいんだな」と理解できました。そして、アレルギーが治るんだという期待に胸を踊らせ、早速、松本漢方クリニックに息子を連れて行きました。2011年9月中学3年生の時でした。

診察室に入り、今まで使ってきた薬や減感作療法の事を話すと、先生は「そんな事をするのは、どこのどいつや!」と、すごく怒られましたが、息子には「必ず治るよ。漢方薬でも薬でもない自分の免疫で治すんだよ」と言って、握手して下さいました。息子も、「リバウンドよ、かかって来い!」とやる気になりました。私は「今まで時間をかけて、息子の体に負担をかける、とんでもない事をやってきた」と思うと、恐ろしくなりました。松本先生を信じて絶対にやりとげなければ息子に申し訳ない、という気持ちで一杯でした。

松本漢方クリニックでの治療が始まると、一ヶ月も経たないうちに目が充血し、痛痒さで夜中に目を掻くようになりました。朝は特に目が腫れ、開かない程になりました。「光が眩しい」と言って、朝に電気がつけられなくなりました。自転車での通学も太陽が眩しく、物や人にぶつかりそうになって危険なので、電車通学に変わりました。目の痛さと浸出液で夜眠れないと相談し、先生からヘルペスの薬を送って頂いたことも何度かありました。ヘルペスの薬を飲むと少し痛みはマシになっていたようでしたが、授業中、調子の悪い時は、目を開けているのが辛くて、ほとんど寝ていた時期もあったようです。視力が落ちていたのか、浸出液のせいなのか、「席を一番前に変えてもらっても黒板が見えにくく泣きたかった」と聞いた時は、本当に申し訳なさで一杯になりました。

その後も目を掻き過ぎて感染したからか、下瞼の粘膜が盛り上がって、見た目にもわかるほどでした。同年代の子達から、「目が気持ち悪い」と言われたり、じっと見られたりして落ち込み、気分も塞ぎがちになってしまいました。過去にかかっていた先生に勧められ、減感作療法やステロイド点眼薬、免疫抑制剤の点眼薬など何年もかけて使っていましたから、症状がきついのは仕方ないと自分に言い聞かせていました。松本先生から、「目が見えなくなる事は絶対ない、死なん限り病気は治るよ」と、目の前が明るくなるような言葉をかけていただくことで、私も頑張れました。

高校生ですから、色々興味もありしたい事もたくさんあったのに、思うようにいかない苛立ちから、「もうやっても同じや!何も変わらん!もう薬やめる!」と言ったり、リバウンドの辛さから悔し泣きする事もありました。しかし、それでも松本漢方クリニックでの治療はやめませんでした、私も心を強く持ち、「真実は一つ」と息子に言い続けました。

去年の秋頃には、目の症状も落ち着いてきて、浸出液も出なくなり、普通に生活できるようになりました。ニキビが両頬と背中にたくさんできていましたが、それも減ってきています。また検査も兼ねて連れて行きます。辛いリバウドを経験させてしまいましたが、その先には病気から解放された自由が待っていました。今年息子は大学生になります。今度こそ充実した大学生活を送ってもらいたいです。今治療を頑張っておられる方、ゴールは必ずやってきます。諦めず最後まで負けないでください。周りの方々の暖かい支えも、とても大切だと思います。手記が大変遅くなり申し訳ありませんでした。

松本先生に心から感謝しております。